離職率が低い会社や業種に共通する理由がある
離職率が高い会社の特徴や理由などの離職率に関連するテーマについて説明してきました。自社の離職率が高くなりそうな兆候や、実際に高くなってしまったときの改善点などについて、各記事にて掘り下げて説明いたしました。
今回は「離職率が高い」ことに共通する理由や特徴ではなく、離職率が低い業種や企業を分析し、何故離職率が高いのか、共通する理由について分析します。共通する理由のうち、自社の離職率を下げるために参考にできる内容を重点的に解説していきます。
産業別で離職率が低い理由とは?
産業別での離職率の比較を分析を行い、離職率が低い産業にはどのようなものが含まれるのかについてを分析していきます。
グラフを見ると、離職率が低い産業と離職率が高い産業において大きく特徴が異なることがわかります。離職率が低い産業として「複業サービス業」「建設業」、続いて「金融業、保険業」「情報通信業」となっています。
「複業サービス業」は「信用事業」と「保険事業」などを併せて行っているサービスの事業などを指します。具体的には郵便局や農業労働組合等が分類されており、比較的安定性が高い事業を行っていることが特徴です。金融業、保険業なども安定した大手企業が多いことが特徴として挙げられます。
離職率が低い産業での共通点として「自社で変えられる点」と「自社で変えられない点」の2点に分けて説明します。「自社で変えられない点」については、参考にしたり自社に取り入れたりすることは難しいですが、「自社で変えられる点」については、自社制度の見直しなどにも使えると思います。
自社で変えられない点
- 業界として安定している点(大手企業・官営企業が中心)
- B2B業界であり、顧客は法人である点
自社で変えられる点
- 教育制度が充実している点
- 休日がしっかりと取れる点
- 年収水準が高い点
離職率が低い企業の特徴とは?
離職率が低い企業の特徴について解説します。産業別の分析とは異なり、産業にこだわらずに離職率が低い企業に共通する特徴を説明します。
福利厚生がしっかりとしている
残業代や手当、退職金などがしっかりと整備されているだけでなく、社員が働きやすいように有給休暇が取りやすいなど福利厚生が充実している会社は離職率が低くなっています。
福利厚生を受給することにより、実質的な給与に上乗せされるだけでなく、会社から従業員のことを大切に思っているか、思うだけでなく具体的な行動に落とし込まれて従業員に還元されているのか、などの視点も影響します。
残業時間が少ない
残業時間が少ないのも離職率が低い企業の特徴です。
ワークライフバランスが取れることで、自己研鑽や家族のために時間を使うなど、従業員それぞれが大切にしたい時間を確保できることが挙げられます。何を大切にしたいのか、従業員一人ひとりの価値観は異なるため、結果的に大切にしたいものを尊重した組織運営とつながっています。
一人一人に向き合ったマネジメントを実施している
離職率が低い企業では、マネジメントにも力を入れている企業が多くあります。
社員の一人一人に向き合って評価を伝えたり、日々の業務のアドバイスを行ったりすることで、社員の不満を解消したり、いち早くキャッチすることができるようになります。
離職率が低い業界や会社を参考にしてみよう
離職率が低い理由としては、自社では変えられないものだけでなく、自社でも変えられるものもあります。今回挙げた理由はあくまで一般的な産業・企業における理由ですので、最も良い改善方法としては、自社の離職者に離職の本音を語ってもらうことで、自社にとって何が課題であるのかを明確にすることです。
福利厚生や業務負担の軽減(長時間労働の是正)にはコストがかかります。そのため、早期離職のコストと比較してどちらが良いのかを検討してみましょう。離職率が高いから諦めるのではなく、離職率は下げることができるため、自社でできる施策があれば実施してみるのはいかがでしょうか?
貴社は大丈夫ですか?離職が発生するメカニズムと離職防止のための11のチェックリスト
多くの企業が人手不足に陥っている一方で、少子化などの影響で求人倍率が増加傾向にあります。これは求人に対して、求職者の数が年々足りなくなっていることを物語っています。
人手不足の背景から、日本の多くの会社が従業員の離職にて甚大なダメージを受けています。あなたの会社は従業員の離職防止に努めているでしょうか?
今回は、どの会社でも悩んでいる従業員の離職について、既存従業員の離職を防ぐ方法や辞めない人材を採用する方法、離職を防ぐチェックリストとしてまとめました。是非ダウンロードしてご参照ください。
>>貴社は大丈夫ですか?離職が発生するメカニズムと離職防止のための11のチェックリスト
離職防止の事例を知りたい方へ ミツカリエンゲージメントを活用した離職率の改善事例集
近年、離職防止・生産性の向上・組織課題の可視化を目的に、エンゲージメントサーベイを活用する企業が増えています。一方で「エンゲージメントサーベイを初めて導入するため、活用イメージが持てていない」「過去に失敗した経験がある」といった声も少なくありません
今回は、ミツカリエンゲージメントを実際に導入し、エンゲージメント向上や自社の課題解決に成功した企業様の活用事例をまとめました。自社の課題や導入の背景、具体的な成果などを掲載していますので、より実践的な活用イメージを持っていただける内容となっています。
「エンゲージメントサーベイを計測だけで終わらせない」ためのヒントを知りたい方は、ぜひ資料をご覧ください!
>>離職防止の事例を知りたい方へ ミツカリエンゲージメントを活用した離職率の改善事例集
離職での損失額が分かる 離職コスト算出シミュレーター
若手社員の離職が続き、『見えないコスト』に悩んでいませんか?
多くの企業が、採用や研修にかかる直接的な費用だけでなく、企業の成長鈍化や競争力低下に繋がる大きな損失を見過ごしがちです。貴社の離職が一体いくらの損害になっているのか、その『目安』を把握することが、経営改善の第一歩です。