インターンシップ誓約書の目的や注意点、テンプレートとは?リスク回避をしよう!

インターンシップ実施前に必要な「契約書」と「誓約書」

新卒採用時に、インターンシップの施策を導入する企業は近年、増加傾向にあります。インターンシップ前に準備しておいた方がよいこととして、「インターンシップ契約書」や「インターンシップ誓約書」などの書面での内容確認です。

「インターンシップ契約書」と同様、「インターンシップ誓約書」の位置づけも、法律上では特に義務とされていませんが、さまざまなリスクやトラブルを回避する意味でも、あらかじめ参加における諸事項に関して明示・確認をしておくことが適当とされています。

「インターンシップ契約書」の必要性は広く知られていますが、「インターンシップ誓約書」の位置づけは「企業秘密や個人情報の漏洩防止を目的として、学生に提出してもらう取り決め」です。「インターンシップ契約書」が「プログラム内容や発生する業務における期間や待遇などについての取り決め」となることと比較すると、それぞれに書類の役割があることがわかります。

インターンシップ契約書については「インターンシップ契約書の目的や注意点、テンプレートとは?」で説明しておりますので、こちらもご覧ください。

インターンシップ誓約書を締結する目的と記載内容のポイント

インターンシップ誓約書を締結する目的について

インターンシップ誓約書の大きな目的は、施策・業務における必要事項を遵守し実習を全うする旨を、学生側に書面で明らかにしてもらうことです。

ポイントは「企業情報の外部漏洩のリスク回避」「個人情報に関する情報保持の順守」「事故・疾病などのリスクヘッジ」の3つです。

企業情報の外部漏洩のリスク回避

企業側の機密情報などが外部に漏洩することで発生する経済的損失や、イメージの低下などは避けておく必要があります。

個人情報に関する情報保持の順守

個人情報は、社員や関係取引際などの、氏名・住所、電話番号やメールアドレスなどです。

企業に関係するすべての人の情報を守るためにも、インターンシップ誓約書できちんとその旨を定めておくことは重要です。

事故・疾病などのリスクヘッジ

インターンシップ中に、事故等でケガをした場合への措置です。

保険は大学が用意しているインターンシップ保険などもありますので、労災なども含め、必要な保険には対応し、それについても明記しておきましょう。

インターンシップ誓約書に記載する内容とは

一般的なインターンシップ誓約書には、以下の3点について記載されます。

  1. 機密保持(企業機密や重要事項に関することを、実習期間終了も一切他言しない)
  2. 就業ほか規則の遵守
  3. 事故への対応(故意あるいは重大な過失による損害には、その責を負う)
    ※「研究成果の帰属」に関する取り決めなども契約書同様、記載しておくケースもあります。

インターンシップの誓約書
出典元『経済産業省』成長する企業のためのインターンシップ活用ガイド 活用編

大学側には参加する学生に対して「秘密保持義務」等に関する指導を行う責務があるともいえます。怠った場合、大学側にもその法的責任を追及するというケースもあります。

「契約書」「誓約書」はインターンシップ時にはセットで運用することが肝要

インターンシップ導入の際には、プログラム内容はもちろん、「インターンシップ契約書」や「インターンシップ誓約書」についても事前に取り決めることが必要です。

「インターンシップ誓約書」に記載されている内容は、企業情報や個人情報保護の観点など、企業側の視点だけに見えますが、学生の事故への対応(保険加入)など、学生にとっても重要な事項が明記されています。

企業・学生双方が「インターンシップ誓約書」の意味付けをしっかりと理解し、双方理解の上で、しっかりと締結・遵守する姿勢が求められます。

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