内定者アルバイトとは?実施目的やメリット・デメリット、内容について

内定者アルバイトを効果的な内定者フォローにする方法とは?

最近の新卒採用の傾向として、10月頃の内定式終了後、希望者を対象とした内定者アルバイトを実施する企業が見られるようになってきました。

内定者アルバイトとは「有給インターン(インターンシップ)」とも呼ばれる、内定者フォローの施策の一つです。内々定・内定後の学生を対象に、内定から入社するまでの間に実際の現場でアルバイトとして就業してもらい、企業理解や働くことへの動機づけを深めるきっかけを作ります。

日本労働組合総連合会の調査によると、内定先でインターンシップやアルバイトに参加した内定者は約20%弱となっています。アルバイト参加者の中で1ヶ月以上の期間に渡って参加した内定者が30%弱いるという調査結果と合わせて考えると、全内定者の約5%~10%程度が長期のアルバイトを経験していることが分かります。

インターンシップ・アルバイトの参加比率
内定者アルバイトの期間
出典元『日本労働組合総連合会』内定・入社前後のトラブルに関する調査

内定者アルバイトは、仕事の現場を紹介できる絶好の機会ではありますが、効果的に設計しなければ、内定辞退に直結するリスクも発生するので注意が必要です。

今回の記事では、内定者アルバイトの目的や内容、メリット・デメリットを確認し、効果的な内定者アルバイトとはどんなものかを考えていきます。

内定者アルバイトの目的と内容、メリット・デメリットとは?

内定者アルバイトを効果的な内定者フォローとするために、内定者アルバイトの目的と内容についての理解を深め、メリットとデメリットについても確認しておきましょう。

内定者アルバイトの目的とは?

内定者アルバイトの目的は、実際の現場での仕事を学生に体験してもらうことです。

アルバイトを通して「働くとはどういうことか」ということを学生に実感してもらうと同時に、企業への帰属意識を高めます。実務の一部を経験してもらうわけですから、新入社員の即戦力化にもつながります。

内定者の多くは「内定先の会社できちんとやっていけるかどうか」「仕事を遂行できるか」「上司や先輩、同僚など人間関係がうまくいくか」などの不安を感じています。実際に先輩や上司と現場で働く中で、内定者の様々な不安を軽減し、モチベーションに変えていく組み立てを行うことが大切です。

内定者アルバイトの内容とは?

内定者アルバイトの配属先やプログラムの内容は、ルーティン作業ではなく、会社の業務全体のフローを学べる部署で実施することで、より意義のあるものにできます。学生本人の意向も非常に重要ですので、学生にヒアリングした上で最適な部署を決定しましょう。

内定者アルバイトの企画は、内定者が負担を感じず参加しやすい内容にする工夫が大切です。学生の立場では、企業側の意向を断ることは往々にして難しいものです。

内定者アルバイトを実施する時期として、学業に差し支えることのない、夏季・冬季時の休暇などを利用する配慮は大前提となります。スケジュールは早めに提示し、参加が難しい時期がある学生は、別途フォローアップすることができれば、学生も前向きに取り組めるでしょう。

内定者アルバイトのメリットとは?

内定者フォローの施策として内定者アルバイトを実施するメリットは、大きく分けて3つあります。

  1. 内定者が働くことの意味を実感できる
  2. 人事担当者が内定者の個性を理解できる
  3. OJTとして活用できる

1.内定者が働くことの意味を実感できる

学生は内定者アルバイトを通して、働くことの意味だけでなく、業務の内容やオフィスの様子など、自分が働く場所について具体的なイメージを持つことができます。

仕事に対する学生の過度な期待やミスマッチの有無を認識しておくことで、入社後に生じるショックを軽減させ、入社後のストレスや離職リスクの軽減にもつながります。一緒に働く同僚や先輩とコミュニケーションがとれることも、学生の不安を解消する材料になります。

2.人事担当者が内定者の個性を理解できる

人事担当者は、アルバイト中の学生の業務態度や同僚とのコミュニケーションを見ることで、筆記試験や短時間の面接だけでは見えなかった、学生一人ひとりの個性や傾向を知ることができます。

内定者のタスク管理や周りとのコミュニケーションの様子などが分かることは、入社後の配属先や研修内容の検討材料になります。

3.OJTとして活用できる

内定者アルバイトは一般のアルバイトとは異なり、アルバイト勤務者の立ち位置は「未来の同僚」です。

先輩となる既存の社員が、組織全体を俯瞰して紹介しつつ丁寧なOJTができることも、内定者アルバイトの大きなメリットです。

内定者アルバイトのデメリットとは?

内定者アルバイトは企業にも内定者にもメリットが多い施策ですが、やり方を間違えるとデメリットも発生します。内定者アルバイトを実施する前に、どのようなデメリットが起こり得るのか、どうすれば防げるのかを確認しておく必要があります。

内定者アルバイトが原因で、卒業できなくなる恐れがある

内定者がアルバイトに集中し過ぎてしまうことで、一般的なアルバイトと同様に学業がおろそかになり、大学の単位に悪影響を及ぼす可能性があります。

内定者が卒業できる単位を既に取れていれば良いのですが、学業を優先すべき内定者もいますので、早めに確認しておくことが大切です。

学生個人の都合が優先されにくく、ストレスになる恐れがある

内定者アルバイトは、ある程度期間や内容が事前に計画されているため、一般的なアルバイトのように学生の都合に合わせてシフトを組むことができません。

学生最後の時間を満喫したいと思う学生にとっては、内定者アルバイトによって、入社のモチベーションを下げてしまうこともあります。計画を事前に学生と共有し、どの程度までなら無理なく参加が可能か、しっかりとヒアリングしておくことが大切です。

内定者アルバイトを実施する場合は、企業側はあくまでも内定者が「まだ学生である」ということに留意しつつ、内定者一人ひとりの状況を把握した上で、丁寧かつ緻密な受け入れ体制を整えなければなりません。

内定者アルバイトで自社と内定者の相互理解を深めよう!

内定者アルバイトは長期インターンシップと同様に、内定者の適性や個性が入社前に分かり、入社後のミスマッチ軽減につながる内定者フォローです。

内定者アルバイトの時期にミスマッチを防ぐことができない場合、内定辞退につながる可能性はあります。しかし「どうせ入社後に離職されるなら」と後ろ向きな気持ちで考えるのではなく、アルバイトを通して生まれた疑問や不安を内定者から丁寧に聞き取って対策を行うことで、内定者フォローとしてだけでなく、職場環境の改善にもつなげることができます。

「新しい仲間となる内定者にどういう姿勢で働いてもらいたいのか」「内定者をどうフォローして育てていこうと思っているのか」といった人材戦略を内定者と共有し、内定者一人ひとりとしっかり向き合うためのきっかけとして、内定者アルバイトを実施してみてはいかがでしょうか。

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