インターンシップ導入に必要な費用とは?内容と内訳、費用感について

実は費用対効果の高い採用方法「インターンシップ」

2015年度以降の就活時期後ろ倒しを受け、多くの企業で実施率が高まる「インターンシップ」。早い段階で優秀な人材を囲い込む手法として、インターンシップを選考に活用するメリットは、『面接だけでは把握できない、人材の資質や可能性を高い精度で見極めることができるところでしょう。

多くの企業で悩んでいる『入社後のミスマッチ』や、『ミスマッチによる離職率の高さ』は、面接メインの選考方法にも起因するとも言われています。

複数の調査(※)でも、面接での評価と入社後の個人の能力の相関性はほとんどない』という結果も出ており、面接だけでは学生の資質を十分には見抜けないのが実態です。

こういった根本的な採用手法を解決するものとして、近年「インターンシップ」は企業と学生の双方から支持されています。インターンシップを通して、働くことの意義が学べるという学生側の、また、インターンシップの活動を通した社員の帰属意識の高まりといった企業側、双方に派生するメリットは見過ごせません。

「インターンシップ」はまた、その費用対効果の面からも有効な手法です。費用自体は、内容(期間、プロジェクト内容など)によりさまざまですが、採用施策だけでは数万円から。新卒採用面接にかかる費用は、一人当たり50万程度(参考URL『東洋経済』企業が新卒採用に投じる「1人50万の中身」)と比較すると、人材の定着率などを鑑みると、効果は高いと言えます。

(※)
『新卒採用ナビ』「AI時代」に採用担当者がすべきこと
今城志保『なぜ採用面接時の評価観点は面接者間で異なるのか ―面接者の職務経験の違いによる影響―』
『INDUSTRY CO-CREATION』【新】採用面接の評価と採用後のパフォーマンスの相関は0に近い – 注目のベンチャー特集「ミライセルフ」

インターンシップ実施で必要な費用と内訳とは

インターンシップを実施するには、実際にどのくらいの費用がかかるののでしょうか?

幻冬舎ゴールドオンラインで紹介されている事例を見ると、長期インターンシップでは、募集からコーディネート機関への支払い、学生への給与、活動資金(交通費・宿泊費など)、災害傷害保険などの保険料などで、1カ月あたり約10~15万円程度の人件費としています。

長期インターン生受け入れにかかるコスト例
出展元『幻冬舎ゴールドオンライン』長期インターン生の受け入れにはいくら「コスト」がかかるのか

プログラムの内容や期間などで金額の範囲は前後しますが、今回は、長期インターンシップにかかる費用を例に挙げてみましょう。

募集費用:数万円~数十万円

外部サービスを利用する場合は、大きく分けて3つの方法があります。

1.広告掲載

外部のサービスを利用して広告を掲載するパターンです。約3万円〜30万円などの範囲であるのが一般的です。

新卒採用の求人掲載も併用してできるサイトでは、20万円以上というのが一つの目安となっていますが、個別のケースに対応しているものも多くあります。

広告掲載が向いている企業のニーズとは

  • 複数名の採用を考えている場合(人数に限らず定額制で価格を抑えることができる)
  • 事前に価格を把握しやすい(ただし採用できない場合もコストが発生する)
  • さまざまなインターン生と出会いたい場合

2. 成果報酬型

新卒採用サービスにもよく見られますが、広告掲載自体は無料で採用が決定した時点で費用が発生するケースです。文系の学生で約10万円、理系では15〜25万円程度が相場と言われています。

採用人数が増えると採用単価が割高になる場合もあるので、注意が必要です。

成果報酬型が向いている企業のニーズとは

  • じっくりと検討してから採用者を決めたい場合
  • 専門性を有する職種、スキルを持つ人材を採用したい場合

3.縁故採用

できるだけコストを抑えつつ、今ある人材を活用して採用を考える企業が昔から活用している手法です。現在では、社員の縁故や知り合いなどをシステム化するサービスは、数万円程度(月単位)から利用できるものもあります。

ただ、“人ありき”な方法であるため、確実性や迅速性がどこまで担保できるかは見極める必要があります。

縁故採用が向いている企業のニーズとは

  • 採用費の抑制が可能で、ある程度人物を評価した採用が実現できる
  • 採用の段取りを事前に組み立てる必要がなく、フレキシブルに対応できる

給与(賃金):無給~ケースバイケース

インターンシップは、1日~数日限定の「社会見学的」なものから、ワークショップ型、現場で実務をこなす長期間のものまで多様で、その内容や契約内容、企業の取り組み度合いによっても、無給、有給(有給でも幅があり)と異なります。

「ゼロワンインターン」の調査(掲載企業約500社の有給インターン募集企業)によると、報酬や給与の発生は大きく以下の3つに分かれるようです。

  • 時給の場合:時給1,000円〜2,000円
  • 日給の場合:日給5,000円〜日給1万円
  • 成果報酬の場合:1作業や1成約につき1,000円〜5万円

有給・無給の考え方とは

賃金の有無は、「法的地位」による判断とされています。(労働基準法9条参照)

インターン参加者が「労働者」に該当する場合は、「最低賃金法」が適用されます

労働者に該当するかの判断の基準は、企業の生産活動に参加者が貢献しているかどうかによります。たとえば、インターン生が企画や営業に携わる、作成した資料を社員が業務に使用するなどの場合、企業の生産活動に寄与している範疇となり、インターン参加者は労働者とみなされます。

「就業体験」などを目的とした、その企業の実業務と関係のないインターンシッププログラムに参加する場合は、労働者に該当しません。

特に新卒採用活動において、早いタイミングで人材と接触し、自社で働くメリットを十分に伝えられる「インターンシップ制度」を導入する企業が増加し続けています。インターンシップ制度は、短期・長期だけでなく、プログラムの内容によっても様々な種類に細分化できます。自社でインターンシップ制度を導入するには、どのような課題を解決したい...

資材(デスクなどの環境面)、交通費・宿泊費など:
内容、企業側の考え方によりさまざま

参加者を受け入れるためのデスクやPCなどのインフラ整備や、交通費・宿泊費に関しては、企業の規模や持っている資産、考え方によって、こちらもさまざまです。

最近では、自治体や一部の財団法人などの助成金も充実しており、助成金を活用することで、インターンシッププログラムにかかる費用を軽減させている企業も増加しています。

「助成金制度」は、中小企業などにインターンシップをより活用してもらうための制度です。大企業と比較して、人材、特に新卒採用に苦戦することの多い中小企業に、一人あたり7~8,000円程度の助成金が用意されているとしています。

助成金制度は自治体や財団によって異なるため、詳しくは該当の窓口に問い合わせてみましょう。その際、必ずしもインターンシップの助成金制度を利用できるとは限らない、ということも念頭に置いておく必要があります。

【助成金 自治体・財団法人などの一例】
『公益財団法人 東京都中小企業振興公社』中小企業魅力体験(インターンシップ)受入支援事業
しまね就活情報サイト【受入事業所様向け】インターンシップにともなう宿泊費の助成について

インターンシップ受け入れで不要となるのは、飲食費などであると言われますが、企業によっては昼食を準備したり、先輩社員との食事会などのイベントを設けているケースもあります。

どのプログラムがマストで、どういった助成金制度を利用できるか、予算との兼ね合いも含め、細かく考えていく作業が必要です。

自社の採用規模・採用戦略に応じて費用を考えよう!

インターンシップの具体的な費用感を把握して 効果的な新卒採用を重要なことは、通常の採用プランも含めた採用費全体を企業としてどう考えるか、しっかりと実施前に企業内で検討すること。

費用対効果を高める観点は持ちつつ、活用できるサービスや自治体との連携を最大限活かし、魅力あるインターンシッププロジェクトで効果的な母集団形成につなげていきましょう。

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