新卒採用での内定辞退を防止するクロージング対策方法とは?

内定辞退は人事担当者として深刻な問題

新卒採用を行う人事担当者にとって「内定辞退」はできるだけ避けなければならない問題です。内定辞退が起こってしまうと、多くの選考の工数と多額の費用が無駄になってしまいます。

大きな問題である内定辞退を防ぐためには、選考の過程で応募者への意向醸成を行うだけでなく、学生の不安点を解消するクロージングを行う必要があります。

この記事では、具体的に「新卒採用」に特化したクロージングの手法や、そもそも内定辞退を防ぐために選考でチェックをしておくべきポイントについて説明します。

社会人経験のない学生は様々な不安を抱えている

新卒採用において、最も始めに認識しておくべき重要なポイントがあります。それは「新卒採用においては、応募者は学生なので社会人経験がない」という点です。

中途採用での社会人経験のある人材以上に、様々な不安を抱えて選考に臨んでいます。中途採用に比べると、内定が出てから入社するまでの期間が長いことも一つの要因です。長い期間の中で、これらの不安が大きくなることで、最終的に「内定辞退」を行うのです。

2017年10月の時点で、内定を辞退したことのある学生は64.6%となっています。近年の傾向を見ても、60%以上の学生が内定を辞退していることが分かります。

内定辞退率
出典元『就職みらい研究所』「2017年10月1日時点 内定状況」就職プロセス調査(2018年卒)

企業別に見ると、内定辞退率が3割以上の企業が過半数を占めています。内定辞退が起こっていない企業は2割弱しかありません。多くの企業で、内定辞退は無視できない問題となっています。

企業別の内定辞退率
出典元『マイナビ』2018年卒マイナビ新卒内定状況調査

内定辞退を防ぐために、内定者の不安を解消することが重要です。しかし新卒採用の選考や説明会で、学生が感じる幅広い悩みの全てを解消することは不可能です。

学生の悩みを解消するために重要になってくる方法が、「クロージング」です。

新卒採用でのクロージングのポイントとは?

新卒採用における最大の特徴は、応募者が学生であり、社会人経験を有していないという点です。この点が新卒採用のクロージングを行う上での最大のポイントでもあります。

もう少し具体的に落とし込んで考えてみましょう。

新卒採用で応募してきた学生は、中途採用の応募者と同じように「応募した会社が良い会社か、自分の希望に合致しているのか」という点で不安に感じており、その情報を持って就職先を決めたいと考えています。この悩みは中途採用であっても、新卒採用であっても変わりはありません。

しかし新卒採用の場合には、上記に加えて「自分は社会人としてやっていけるのか」という学生ならではの視点でも不安に感じたり悩んだりするのです。

実は、これらの点にもしっかりと寄り添うことが新卒採用のクロージングでは必要となります。

本質的には「自分は社会人としてやっていけるのかどうか」と自社の採用は関係がないと言えば関係はありません。しかし応募者である学生は「自分は社会人としてやっていけるのかどうか」という点に悩んでいるため、この悩みを払拭できた会社であれば「自分でもやっていけるかもしれない!」と考え、入社承諾をする可能性が高まります。このような点にも意識をして新卒採用ではクロージングを行う必要があります。

中途採用のクロージングと比べると、新卒採用は内定から入社までのクロージング期間が長くなりますし、接点回数やフォローの質なども高いものが求められるようになります。

クロージングにおける3つのポイントと方法

具体的に新卒向けのクロージングのポイントと方法を解説していきます。

特に新卒採用に特化した内定辞退を防ぐクロージングポイントを3つ解説します。

1.学生が抱える不安を社会人の先輩としてアドバイス

一つ目のポイントは「社会人の先輩」としてアドバイスを行う事です。

できるだけ、親身にしっかりと対応をしましょう。特に学生の場合、クロージングを行う時期によって悩むポイントは異なります。

就活のはじめの時点では自分にあった会社選びや面接などの選考で悩む学生もいますので、「社会人の先輩」としてアドバイスをしましょう。

2.自信を持って自社に学生を導く

選考が進んでいくにつれて、学生の意向も徐々に固まっていきます。そこでクロージングにおいて重要になるのが、自信を持って自社に導くことです。

あまりしつこく接したり、強引な態度を取ると学生も見透かしますが、自信をもって「自分たちの会社はこんなに良い会社だ」と自信を持って接することで、その気持ちが学生にも自然と伝わるようになり、意向醸成に役立ちます。

3.接点回数を確保する

最後の3つ目の新卒採用のクロージングのポイントが「接点回数を確保する」という点です。

新卒採用のクロージングは中途採用のクロージングとは異なり、1回クロージング面談をすればOKというものではありません。学生の意向はすぐに変わってしまいます。少し前までは第一志望だったが、友人や両親から言われた一言で志望順位が変わるということは頻繁に起こりえます。

意向が変わったタイミングで学生と接点を取れば、時間が経ったタイミングよりははるかに意向を元に戻すことは容易いです。ある程度時間が経って意向が固まってしまうと、元には戻せせません。学生の意向を把握すると言う意味でも、接点回数を確保することは非常に重要です。

また親身にクロージングを行うことで、そもそもの志望度が上がるなどのプラスの影響もあります。最終的には「選考で親切にしてくれた○○さんがいるから、この会社に決めます!」という学生も非常に多くいるのです。

学生特有の悩みを抱える新卒採用はクロージングが効果的

新卒採用において、社会人経験のない学生が相手と言うこともあり、内定者は学生特有の悩みを抱えています。

この点については、人材の採用における競合他社も同じ状況なのです。そのため、大多数いる学生の一人としてでなく、一人の人間と向き合うこととして、新卒採用向けのクロージングをしっかりと行う事ができれば、自社に対する志望度を上げ、内定辞退を防ぐことができるのです。

特に学生は大企業などブランド力がある会社に魅力を感じがちです。それらの会社にない強みなどを理解してもらい「社会人になって活躍できる」と学生の悩みを一つ一つ理解してもらいましょう。そのために「クロージング」を行い、学生に自社の魅力をしっかりと訴えかけることが非常に重要と言えます。

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