新卒の内定辞退防止策とは?内定辞退の原因から企業側の対策を考える

新卒採用戦略でもっともコワい!?「内定辞退」のリスク

売り手市場と言われる昨今の新卒採用。この流れに比例して「内定辞退」のリスクも高まっています。

リクルートの「新卒採用」に関する調査によると、2017年の10月1日時点での内定取得者のうち、大学生の就職内定辞退率は64.6%という結果があり、年々、1人の学生が取得する内定社数の平均と比例して、辞退率も増加傾向にあります。

「就職内定状況」について
出典元『リクルートキャリア』「2017年10月1日時点 内定状況」

売り手市場の現在においては、学生側の自己分析・会社研究が十分でないうちに内定が出てしまうケースも多く、内定が出てから入社に不安を感じて、辞退するケースも少なくないと言われています。

企業側も、一定数の辞退を考慮し多めに内定を出しているところもあるため、それによって辞退率が押し上げられている側面もありますが、そういった環境で辞退する人が増えるほど、学生側の辞退に対する心理的なハードルが低くなる…、というマイナスの反応が起こっている可能性もあります。

大きな労力と時間をかけて採用した人材を逃さないためにも、「内定辞退」への対策は新卒採用におけるマストな事項となっています。

内定辞退の原因と、辞退回避のための防止策とは

内定辞退における理由を見る前に、現状の辞退率を再度見てみましょう。前述のリクルートの調査によると、就職活動の開始時期の早期化に伴い、6月中旬の時点で内定をもらっている学生は、平均で2社以上から内定を取得しているという結果が出ています。

内定取得者数の状況
出典元『リクルートキャリア』「2017年10月1日時点 内定状況」

複数の企業から内定をもらった段階では就職先を決めず、決定打が見つかるまでは複数社の内定を保留する学生が多いことが、読み取れます。

内定後に内定辞退をする理由とは

enジャパンの2016年度の調査によると、1位は「勤務地・給与など条件の折り合いがつかなかった」で41%、ついで、「他社での選考が通過した・内定が決まった」となっています。「待遇や条件」は、入社を決意するための重要な要素です。しかし、応募者からは、「条件が提示されるのが最後」、「条件の提示もなく内定取得を促す」企業が少なくないことに不満の声が上がっているとも言われています。

内定後の辞退理由
出典元『エン 人事のミカタ』面接前、面接後、内定後の辞退理由ランキング「辞退の心理2016」

優秀な人材ほど、複数の内定を取得している可能性は高く、条件の提示が遅いことでその人材を逃ししまう可能性もあります。できるだけ、面接時に他社の選考状況をヒアリングしたり、どういった条件に重きを置くのかを早めに確認し、自社の条件をタイムリーに提示するように心がけましょう。

その他の理由として多かったのが「他社の選考が早く進んだからそちらに決めた」というもの。選考にまつわるさまざまなことには、ある程度の「スピード」を求める層は少なくありません。面接日程の調整などを、可能な限りスピーディーに行うことはもちろん、結果連絡や日程調整に手間取る場合などは、「いつまでに連絡できるか」などについて、きちんと伝えておくことが肝要です。

応募者の状況を確認することで、対策はさまざまに打てるもの。まずは、相手の状況を確認し、無駄な時間を省いて、選考や結果連絡を早め早めにしていくことが重要です。

内定辞退防止のために、採用担当者が取り組むべき施策とは

内定が出てからは入社するまでの時間、内定者はさまざまな不安を感じるものです。内定辞退を回避するためにも、人事の担当者としては、さまざまな場面でフォローアップをしていくことが求められます。内定者の気持ちをひきつけておくためには、施策を計画的に行っていくことが重要です。

防止策におけるポイントを5つ、以下にまとめてみます。

1.選考中は会社への理解を深め、入社のモチベーションを高めておく

内定後だけでなく、選考の段階から会社への志望度を高めておく対応も必要です

選考時に、社員と直に話をする機会を設けたり、社内報や企業のノベルティなどを配布するなど、企業との接点をいろいろと設け、良いイメージの醸成につとめましょう。

2.社員と交流する機会をセッティングする

誰もが、一緒に働く人がどういう人なのか気になるものです。

同窓生や学生が希望する職種の人材など、一人ひとりにあわせて人を選び、コミュニケーションを取る機会を設けてみましょう。

3.内定連絡も丁寧に・しっかりと

内定をどのように伝えるかも人事の腕の見せ所となります。

電話やメールだけの連絡は、時に事務的に見えてしまい、熱意も伝わりにくいこともあります。場合によってはメールや電話だけでなく、社員を巻き込んだサプライズ企画の演出や、経営層から内定連絡をするなども一つの手です。

「学生を歓迎する」気持ちを伝える内定出しをするのも、重要な内定辞退防止策です。

4.定期的なコミュニケ―ションを図る

人は連絡がないと不安になるものです。不安を解消するためにも、状況確認の連絡などと併せて、懇親会や研修の開催などを定期的に実施することをおすすめします。内定者交流会なども開いて、同期が話をする機会を設けることも、会社への帰属意識を高める一つの方法です。

内定者に対して、きちんと期待の言葉をかけましょう。入社へのモチベーションを高める工夫は、どのタイミングでも実施できます。

5.内定者一人ひとりを理解する

内定を出した人数の大小に関わらず、一人ひとりの個性を見極めることから、内定者フォローは始まります。

出身や卒業した学校といった情報から、個人の性格なども把握していくことは、個別にフォローアップをする上で必要不可欠です。勤務地や給与などの希望もじっくりと聞く機会を設けましょう。

意見や課題などで出された内定者のアウトプットに対しては、必ずフィードバックをすることが大切です。内定者は、自分の成果に対する的確なフィードバックとアドバイスをくれる場所を、自分が成長できる場だと認識します。

内定者一人ひとりといかに向き合い、理解するかは入社後も必要な姿勢です。

内定者との向き合い方を見直すことが内定辞退のリスクを軽減する

内定辞退の防止策としては、内定者フォローは必要不可欠です。

適したタイミングでしっかりとしたコミュニケーションを行い、内定者やその企業に応じた施策を展開していくことが求められます。とはいえ、過度な防止策は会社のイメージダウンにつながり、次年度の採用企画にもマイナスに影響していきます。

まずは自社の採用戦略全体を見て、適宜必要なフォロー施策が何か、応募者の立場にもたって、全体像からフォロー施策を検討するところから始めましょう。

※過度な内定者フォロー・「オワハラ」にならないための対策に関しての記事は、「内定承諾書の提出依頼がオワハラに!?内定者フォローここに注意」もご覧ください。

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