ポータブルスキルの種類や一覧とは?採用選考で見極めよう!

業務一般で重要なスキルがポータブルスキル

厚生労働省が提唱する「ポータブルスキル」とは、「業種や職種が変わっても通用する、持ち出し可能な能力」であると定義されています。経験豊富なミドル層人材(35歳〜55歳)の有効活用と人材市場の活性化への期待から注目されており、ポータブルスキルは「専門知識・専門技術」「仕事のしかた」「人との関わりかた」に3つに分類されます。

ポータブル(=持ち出し可能)とは、「どんな仕事においても大切なこと」という意味があり、新たな環境への適応性など「組織(チーム)として働く」うえでとても大切です。

「ポータブルスキル」と似た言葉で「社会人基礎力」や若手研究者を対象とした「トランスファラブルスキル(持ち運び可能な能力)」というものもあります。

「社会人基礎力」は「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つ、そして「トランスファラブルスキル」は「対課題スキル」「対自己スキル」「対人スキル」の3つでそれぞれ構成されています。

今回は、類似した3つのスキルの詳細や共通点などについて紹介します。

ポータブルスキルの一覧について

ポータブルスキルとは「どこへ行ってもどんな職種でも通用するスキル」のことで、厚生労働省が提唱しています。

「専門知識・専門技術」のほか、「仕事のしかた」「人との関わりかた」も含まれています。そして特に後者の2つはさらに細かい分類がなされています。

ポータブルスキルの構成要素
出典元『厚生労働省』”ポータブルスキル”活用研修 講義者用テキスト

「仕事のしかた」には「課題を明らかにする」「計画を立てる」「実行する」といった業務遂行能力について、そして「人との関わりかた」には「社内対応」「社外対応」「部下マネジメント」というコミュニケーションや教育についての項目が設定されています。

ポータブルスキルを人事採用の評価項目に取り入れることで、「組織においてどんなポジションに適しているか」を広い視野で検討できるようになるメリットがあります。

社会人基礎力の一覧について

社会人基礎力とは「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことで、経済産業省が提唱しています。

社会人基礎力を構成する3つの大きな項目には「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力(チームワーク)」があります。

社会人基礎力とは

出典元『経済産業省』社会人基礎力

「前に踏み出す力」は、「主体性」「働きかけ力」「実行力」という自身の能動性に着目した要素が、「考え抜く力」には「課題発見力」「計画力」「創造力」というゼロからイチをつくるために必要な要素で構成されています。「チームで働く力」は、「発信力」「傾聴力」「柔軟性」「情報把握力」「規律性」「ストレスコントロール力」といった自身と周囲が快適に働くためのメンテナンス能力に着目しています。

社会人基礎力は、ポータブルスキルに比べると「社会人として働く個人の能力」といった概念が少し強く現れています。「新規事業のキーマンが欲しい」といった採用課題がある場合などには、採用基準の設定で良い参考になります。

トランスファラブルスキルの一覧について

トランスファラブルスキルとは「移転することができる(持ち運べる)スキル」として、イギリスの各大学が博士課程学生やポスドクを対象としたスキル開発トレーニングに用いているスキルのことです。

ビジネスパーソンに求められる能力としては「ポータブルスキル」や「社会人基礎力」と同様ですが、専門知識が豊富だが社会人経験のない学生やポスドクを対象とした点で異なります。

トランスファラブルスキル
出典元『Slide Share』Duke University Career Center Transferable Skills

日本では、トランスファラブルスキルを3つにまとめた「対課題スキル」「対自己スキル」「対人スキル」がよく用いられています。

  • 対課題スキル:情報収集力、課題解決力、発想力、計画性、実行力
  • 対自己スキル:自立心、自律心、ストレスマネジメント、意欲創出力
  • 対人スキル:コミュニケーション能力、リーダーシップ、協調性、共感力、交渉力

トランスファラブルスキルは、ポータブルスキルや社会人基礎力と比べて「業務遂行能力を体系的に判断しやすい項目分けがされている」という特徴があります。

言葉の違いでなく、大切なのは「どんな人材が必要なのか」ということ

「ポータブルスキル」「社会人基礎力」「トランスファラブルスキル」は言葉や概念に微妙なちがいこそありますが、その根本的な部分は「業界・職種に限定されずに活躍できるスキル」という点で同じものです。

採用基準を設定する際、3つのスキルのどれを使えばいいかを検討するのは、さして重要ではありません。大切なのはどのような事業課題・採用課題があって求人募集をするのかをしっかり見つめ直すことです。

新規事業を立ち上げるためのスペシャリストが欲しいのか、若手の成長を促す教育に優れた社員が欲しいのか、今まで社内になかった発想を持ち込んでくれる人材が欲しいのか……など、人材募集の背景は当然ながら企業ごとに異なります。

求める人材を具体化するために、スキルや分類を参考にし、自社の採用基準を精査することが、求職者とのマッチング成功につながります。

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