インクルージョンとは?多様な人材が活躍できる会社になろう!
インクルージョンという言葉をご存知でしょうか。多様性を意味するダイバーシティーと関連する概念として、インクルージョンという言葉が現在注目されています。
日本政府は一億総活躍社会の実現を目指して、女性や高齢者だけでなく、障害や難病のある人など、多様な人材が活躍できる社会づくりに取り組んでいます。人材の多様性に代表される言葉であるダイバーシティーは、あらゆる人材を組織に迎え入れることを目的としています。
インクルージョンとは、あらゆる人材が能力を最大限発揮し、やりがいを感じられるような環境を意味する言葉です。ダイバーシティーだけでは、多様な人材を受け入れた後に人材をどう活用するかについてが不明瞭なため、受け入れた人材をどう活かすかまでしっかり考えようというのがインクルージョンの目的です。
今回の記事では、インクルージョンの意味やダイバーシティーとの違い、企業にとってのメリットについてご紹介します。
インクルージョンの意味やダイバーシティーとの違い、企業にとってのメリットとは?
インクルージョンの意味とは?
インクルージョン(inclusion)とは、直訳で「包括」という意味の英語で、包み込む・全体をまとめるという意味で用いられます。
ビジネスにおけるインクルージョンという言葉は、多種多様な価値観や考え方を持つ人材一人ひとりの能力やスキルが認められ、組織で個人が活かされている状態を意味します。
インクルージョンはダイバーシティーと違い、多様な人材が組織に存在しているだけでなく、各々の能力が発揮され活躍できている状態を意味します。
インクルージョンの目的とは?
インクルージョンの目的は、女性活躍推進や一億総活躍社会などに代表される、多様な人材が活躍できる社会の実現です。
一億総活躍社会を目指すに当たって、年齢や性別、国籍などの多様性を認めようというダイバーシティーが導入されました。しかしダイバーシティーだけでは、多様な人材を受け入れた後に人材をどう活用するかについてが不明瞭なため、受け入れた人材をどう活かすかまでしっかり考えようというのがインクルージョンの目的です。
インクルージョンとダイバーシティーの違いとは?
ダイバーシティー(Diversity)とは、日本語では「多様性」と訳され、人種・国籍・性別・性格・学歴などを超えた多様な人材を企業に迎え入れようという意味の言葉です。
ダイバーシティーの問題は、職場に多様な人材を受け入れたとしても、受け入れた人材が働きやすい環境が無ければ意味が無いという点でした。外国人従業員を受け入れたとしても、外国人差別があったり文化の違いに理解がなかったりする職場では、外国人従業員の生産性やモチベーションが上がるはずがありません。
ただ多様な人を集めるダイバーシティーだけでは意味がなく、一人ひとりの能力が活かせる組織作りやモチベーションを高める職場環境が不可欠だという認識が広まった結果、2000年頃のアメリカでダイバーシティーと掛け合わせた「ダイバーシティー&インクルージョン」の考え方が誕生しました。
現在では「ダイバーシティー&インクルージョン」ではなく「インクルージョン&ダイバーシティー」と表現し、ダイバーシティーよりもインクルージョンを重要視する企業も存在します。多様な人材の「受け入れ」よりも「活躍」が重要視され始めているのです。
インクルージョンのメリットとは?
インクルージョンは、人材側だけでなく企業にもメリットがあります。
インクルージョンでは様々な人や働き方を容認するため、活発な意見交換や新しい提案を受け入れる社風が生まれて、新しいイノベーションが期待できます。会社がしっかりと個人に向き合う姿勢から社員の満足度が上がり、定着率の向上にもつながります。
インクルージョンによって多種多様な人材が組織に出入りすることで、様々な考えが生まれ、企業に新しい刺激がもたらされます。インクルージョンが実現できれば、新たな価値やイノベーションが生まれやすくなり、企業の成長拡大や人材不足解決に大きく役立つでしょう。
インクルージョンは企業にも様々なメリットがある!
インクルージョンとは、あらゆる人材が能力を最大限発揮し、やりがいを感じられるような環境を意味する言葉です。
インクルージョンは、ダイバーシティーだけでは多様な人材を受け入れた後に人材をどう活用するかについてが不明瞭なため、受け入れた人材をどう活かすかまでしっかり考えようという目的で生まれました。
ダイバーシティーは様々な企業で導入が進んでいますが、受け入れた人材の活かし方まで整備できている企業はまだまだ少ないのが現状です。多様な人材をただ受け入れるだけでなく、多様性を活かして自社の武器とするために、インクルージョンに取り組んでみてはいかがでしょうか。