ミツカリでの人事データ分析③〜配属先の決定〜

属人的な判断になりがちな配属先の決定

ミツカリ公式ブログでは、カルチャーフィットの重要さについて、いくつか記事を書いてきました。

今までの記事では、応募者と組織の間のカルチャーフィットについてでした。しかし、「ミツカリでの人事データ分析②〜社風の可視化〜」で紹介した通り、同じ組織の中でも、違う人物同士で構成されたグループによって、組織文化は異なるはずです。したがって、社員一人一人に対して正確なカルチャーフィットを考察するには、組織全体とのマッチ度を検討した上で、さらに部署やグループ毎に細かくフィットを分析していく必要があります。

入社1年目は特に、組織風土のミスマッチが離職意向に影響しうる、重要な期間です(若年層の離職意向に影響を与える要因の探索的研究)。したがって、新入社員を的確な配属先に配属するということは、人事担当者に課せられた重要な役目と言えるでしょう。

配属の判断に至っては、人のポテンシャルと人柄を見極めるという困難な作業であるにも関わらず、属人的な方法になりがちです。そういう時は、ミツカリを使って相性診断をカンタンにすることができます。

本記事では、ミツカリを使って配属先の部署との相性をみる方法と、上司との相性を見る方法を紹介します。

応募者と部署ごとの相性を確かめてみよう!

新入社員をどの部署に配属すれば良いのかという問題は、人事担当者の判断が試されます。ミツカリを使えば、各部署ごとのマッチ度を確認でき、客観的で根拠を持った配属先を決定できます。

例として、A社に応募した高橋未来さんのマッチ度を「営業」「人事」「企画」の3つの部署ごとに確認してみましょう。部署ごとの相性は5ステップで確かめられます。

  1. 応募者と社員のタグを分ける
  2. 応募者を比較対象に選択する
  3. 応募者と人事部の相性をみる
  4. 応募者と企画部の相性をみる
  5. 応募者と営業部の相性をみる

1.応募者と社員のタグを分ける

ミツカリでは、応募者と社員を分けることが可能です。

受検依頼のメールを送る際に、社員・応募者登録画面で「応募者」を選択します。
応募者を選択

下のセクションで、回答状況、属性タイプ、タグが希望通りに振り分けられているか確認します。(タグ作成の詳しいやり方は「ミツカリの社内分析への応用方法①〜トップパフォーマー分析〜」をご参照ください。)

タグの登録

2.応募者を比較対象に選択する

希望通りの部署(営業、人事、企画)がグループ分けされたら、次に分析に入ります。

社員・応募者登録画面の上方にある「分析・マッチ結果」タブをクリックし、分析画面に切り替えましょう。分析・マッチ画面への切り替え

「分析・マッチ結果」画面では、分析したい人(グリーンの枠)と、その比較対象者(ブルーの枠)を選択できます。
マッチ画面

グリーンの枠に、応募者である高橋未来さんを選択します。
高橋未来さん
デフォルト設定により、高橋未来さんを選択すると、自動的に「面接用シート」で高橋未来さんの人物像の要約や、ストレス耐性が表示されるようになっています。
高橋未来さん人物像

3.応募者と人事部の相性をみる

各部署ごとのマッチ度を確認してみましょう。

ブルーの枠の「比較したい人・グループ」で「人事部」を選択します。
人事部とのマッチング結果

「面接用シート」で、高橋未来さんを人事部に配属する際のマッチ度や、注意点が要約されます。
人事部とのマッチング

要約を見ると、高橋未来さんと人事部のマッチ度は6%と、決して高くないことが分かります。マッチ度が高くない為に「人事部に登録されている高橋未来さんと似ている人物」が表示されていません。また、配属時に起こりうるミスマッチも提案されます。

より細かい違いを見るには「詳細データ」を見ましょう。
詳細データへの遷移

詳細データでは、各14項目での比較が見ることができます。
緑のバーが高橋未来さんで、青のバーが人事部全体の傾向を表しています。
詳細データ表示

4.応募者と企画部の相性をみる

同じ手順で、高橋未来さんと企画部の相性を確認しましょう。

比較するグループを変更するには、「比較したい人・グループ」の項目を切り替えるだけです。
グループの切り替え

面接用シートで、全体的なマッチ結果を見てみます。
企画部とのマッチング
高橋未来さんと企画部の相性は31%でした。より細かい詳細が気になったら、同じ手順で「詳細データ」をクリックし、各項目でのズレを確認してみましょう。

5.応募者と営業部の相性をみる

同じ手順で、高橋未来さんと営業部の相性を確認してみましょう。
営業部とのマッチ度

営業部との相性は63%で、他の部署と比べると良いと言えるでしょう。

以上の部署ごとの結果をまとめると、それぞれのマッチング度は以下のようになります。

  • 「人事」ー 6%
  • 「企画」ー 31%
  • 「営業」ー 63%

この中の配属ならば、営業部が一番相性が良いという傾向がでました。より細かい相性を確認したい場合は「詳細データ」をクリックし、各項目ごとの相性を細かく見ていきます。

「面接用シート」を参考に、実際の面接で確認しておくべき事項を整理し、構造化面接のイメージを膨らますことができます。

各上司との相性を確かめてみよう!

各部署の上司やマネージャークラスの人材との相性を確認してみましょう。

部署全体との相性も大事ですが、時によっては、上司やマネージャーがより多くの影響力を持っている場合もあります。部署全体との相性が良くても、上司との相性が悪ければ生産性は下がってしまうかもしれません。逆に、良い上司に巡り会えれば、今後のキャリア形成において大きな糧になるはずです。

  1. 各部署の上司に「上司」タグが付いているか確認する
  2. 応募者と人事部の上司、東出秋子さんの相性をみる
  3. 応募者と企画部の上司、夏川五郎さんとの相性をみる
  4. 応募者と営業部の上司、山田一郎さんとの相性をみる
  5. 部署ごとのマッチと上司とのマッチを比較する

1.各部署の上司に「上司」タグが付いているか確認する

応募者と比較したい各部署の上司に、適切なタグが付いているか確認しましょう。

「社員・応募者登録」ボタンをもう一度クリックし、管理画面に戻ります。
社員・応募者登録

下の図のように、上司に共通の「上司」タグが付いていることを確認します。
上司タグの確認

人事部の上司 ー 東出秋子
企画部の上司 ー 夏川五郎
営業部の上司 ー 山田一郎

となっています。

2.応募者と人事部の上司、東出秋子さんの相性をみる

人事部の上司、東出秋子さんとの相性を確認してみましょう。

手順は部署ごとの比較と同じです。ミツカリでは、同じ手順で一対一の比較ができます。

「分析・マッチ結果」画面で、緑の枠に応募者の高橋未来さん、青の枠に人事部の上司、東出秋子さんを選択します。
東出さん選択

「面接用シート」画面にて、東出秋子さんとのマッチング度が表示されます。
マッチ画面結果
75%のマッチ度となり、かなり高いマッチングと言えます。

3.応募者と企画部の上司、夏川五郎さんとの相性をみる

同じ手順で、夏川五郎さんとの相性を確認してみましょう。
夏川五郎さんとの相性

選択したら、「面接用シート」にマッチ度が表示されます。
夏川さんとのマッチ度

これも東出秋子さんと同様、75%で、高いフィットが期待できると言えます。

4.応募者と営業部の上司、山田一郎さんとの相性をみる

同じ手順で、高橋未来さんと営業部の上司、山田一郎さんの相性をみます。
山田さん選択

選択したら、「面接用シート」のマッチ度を確認します。
山田さんとのマッチ度

山田一郎さんとの相性は、69%と他の二人にはやや劣るものの、比較的高い方だと言えます。

5.部署ごとのマッチと上司とのマッチを比較する

今回の応募者である高橋未来さんの配属に関して分析した、部署ごとの結果と上司ごとの結果をまとめて、総合的な判断を下します。

今回分析した内容をまとめると、以下のようになります。

高橋未来さんとのマッチング度
人事部 企画部 営業部
部署全体 6% 31% 63%
上司 75% 75% 69%

表から読み取れるのは、部署と上司の双方において高いマッチ度を示しているのは営業部であることです。しかし止むを得ず、他の応募者を営業部に優先させて人数調整が必要な場合でも、上司との相性を考えれば、高橋未来さんを人事部と企画部に回すことも悪くない選択肢かもしれません。

各部署において上司の影響力が比較的少なそうだとしたら、高橋未来さんの配属における優先順位は 営業部>企画部>人事部 ということになるでしょう。

違うケースになりますが、事業規模が大きければ、「営業部」の中でもいくつかのチームがあり、複数人のチームリーダーがいる状況もあるでしょう。その場合は、各チームやチームリーダーとのマッチを比較することで、ミスマッチの少ない配属を実現できます。

部署・上司ごとの相性を配属に活用しよう!

科学的なアプローチで配属先を決めることで、労働生産性の向上を狙えるだけでなく、人間関係が良好になることで早期離職の防止や人材の早期育成も可能になります。なんとなく相性が良さそう、と属人的に決めるのではなく、何故相性が良いのか、どの程度相性が良いのかのデータを活用してみましょう。

ミツカリでは複雑な操作は必要なく、タグ付けを効果的に行えば、部署や人ごとの相性をカンタンに比較分析できます。

タグを使った比較はカスタマイズしやすくなっており、それぞれの比較を直感的に見やすくなるように設計されています。フィットする部署と人材配置を事前に検討することによって、新しく入ったメンバーもスムーズに移行でき、生産性と定着率の高いチームづくりができるのではないでしょうか。

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