会社説明会で求職者の志望度を上げる方法とは?
会社説明会とは、企業が求職者に対して自社をより詳しく知ってもらうために開催する、採用活動のプロセスのひとつです。
会社説明会は、求職者を自社に惹きつけるための施策ですが、逆に求職者を失望させてしまうきっかけにもなり得る母集団形成の手法です。企業側が優秀な人材をチェックできる場であると同時に、学生側から評価される場でもあるため、入念な準備が必要です。
会社説明会の参加者は、社内の雰囲気や人間関係を見極めるために、先輩社員との交流会のときだけでなく、プレゼンをする社員一人ひとりの様子を非常によく見ています。会社説明会でしか伝えることのできない、自社の「人」の魅力やリアルな情報をいかに伝えられるかどうかが、求職者の志望度を上げるための重要なポイントになります。
今回の記事では、会社説明会で配る資料やオススメのプログラムなどについてご紹介します。
会社説明会で配る資料や人気のプログラム・不人気のプログラムとは?
会社説明会で配る資料の内容とは?
マイナビの調査によると、求職者が会社説明会で「聞きたかった内容」と「聞いた内容」には一部で違いがあるという結果が出ています。
出典元『マイナビ』2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況
求職者が「聞きたかった内容」と「聞いた内容」で特に大きな差があったのは「企業理念」や「社風・社内の雰囲気」についてです。各割合の差を見ると、企業理念は「聞きたかったわけではないけど聞いた内容」、社風・社内の雰囲気は「聞きたかったけど聞けなかった内容」というギャップが起こっています。
会社説明会では、求職者が聞きたいと思っている「具体的な仕事内容」や「社風・社内の雰囲気」に時間を使い、わざわざ説明会の場を使う必要のない「企業理念」や「製品・商品について」は資料として配布するとよいでしょう。
会社説明会の人気のプログラムとは?
会社説明会を開催するからには、参加者の自社への志望度を上げて、より多くの優秀な人材に応募してもらわなければなりません。
参加者の志望度が上がる会社説明会とはどのようなものなのか、実際によく行われている内容をご紹介します。
実際に働くイメージが湧くプログラム
- 新卒2年目までの現役社員とのコミュニケーション
- 1日の社員スケジュール紹介
- 業務内容を理解するためのグループワーク
働く場所を見られるプログラム
- 社内やオフィスの見学会
- 実際に配属されて働く職場の見学会
現役社員の行動や対応を見せる
- 就活生の質問に現役社員が答える
- 入社後のキャリアプランについて現役社員が一緒に考える
- プレゼンの際に就活生一人ひとりの目を見て対応する
会社説明会の時間を有効活用する
- 先輩社員や役員の説明に無駄がなく効率的であることをアピールする
- 質疑応答に自己紹介を求めず質問のみを受け付けて、最後にまとめて回答する
「つまらない会社説明会」とは?
会社説明会は、上手なアピールができれば参加者の志望度を上げられますが、アピールが下手だと参加者の志望度を下げてしまう場合があります。
参加者の志望度を下げてしまう「つまらない会社説明会」とはどのようなものなのか、反面教師としてご紹介します。
- 会社の自慢話が多い
- 社員同士の雰囲気が悪い(説明会中の口論や手際が悪いなど)
- 説明方法が悪い(一方的な説明や資料を読めば分かる内容の説明など)
- 動画の内容が悪い(センスが古くてダサい、格好付け過ぎてクドいなど)
会社説明会では可能な限りの情報を提供しよう!
会社説明会とは、企業が求職者に対して自社をより詳しく知ってもらうために開催する、採用活動のプロセスのひとつです。
会社説明会でより多くの優秀な人材にアピールするためには、求職者が求める情報を理解して、無駄なく的確に提供する必要があります。最近の求職者の傾向として、より直接的・現実的な情報を求める傾向が強いため、ポジティブな情報だけでなくネガティブな情報も包み隠さず開示した方がよい場合が多くあります。
会社説明会でネガティブな情報を伝えるのは勇気が要るとは思いますが、ポジティブな情報だけでなくネガティブな情報も伝えることで、より効果的な採用ができるようになる「RJP理論」という理論があります。RJP理論はアメリカで40年以上も研究・実証されてきた理論で、離職率低下や定着率向上などの効果が実証されています。
ネガティブな情報の開示は、求職者の信頼獲得による志望度向上につながるだけでなく、入社後のギャップを軽減して早期離職を防止する効果も期待できます。会社説明会では、会計情報のようなどうしても開示できない情報を除いて、可能な限り多くの正直な情報を参加者に伝えるようにしましょう。