ミスマッチを可視化し面接の属人化を防ぐ、面接用シート
「面接工数が増えてきて、一人一人に割けられる時間が限られてしまう。」
「面接官の好みや主観が強く影響してしまう為、正確な採用ができていないかもしれない。」
「カルチャーフィットを重視したいけど、どのように面接をすれば良いかわからない。」
「短い時間で、どの部署が合うか応募者の適性を見極めることが難しい。」
「適性検査の結果が複雑で、実務にまで落とし込めず、活用できていないと感じる。」
これらの回答は、ミツカリが人事担当者や経営者の方々にインタビューをした中で、よく出てきたお悩みです。
これらの悩みを解決するため、2017年9月26日にミツカリに「面接用シート」機能を追加しました。公開以来、毎月100社を超える企業の方にご導入頂き、ご好評頂いております。(2018年1月時点)
「面接用シート」を活用することで、初めて面接官を担当する方でも短時間で精度の高い面接ができるようになります。面接前に、応募者の人柄を直感的に理解することができ、部署や職種ごとに、具体的にどんなミスマッチが起こるのかを事前にイメージできます。そのため、面接で聞かなければならない重要な質問が明確になり、面接に慣れていない方でも採用のミスマッチを見極められ、面接官ごとの評価のばらつき(属人化)を防ぐことができます。
本記事では、ミツカリの面接用シートを安心して使って頂けるように、それぞれの機能を解説します。
面接用シートの機能について
面接用シートは、大きく分けて次の6つの機能があります。
- マッチ結果
- 「一言で表す」人物像
- ストレス耐性
- 配属時に起きそうなミスマッチ
- 採用面接での質問例
- 各グループ(の社員)とのマッチング
それぞれの機能について解説していきます。
1.マッチ結果
マッチ結果では、比較したいグループや人物とのマッチ度を1%〜100%の間で可視化します。
マッチ度の数値は、ミツカリの受検で分かる、14項目の価値観を使用しています。マッチ度の算出については、独自の機械学習で最適化したマッチングアルゴリズムによって、価値観の類似度を計算しています。
マッチ度とは、弊社調査で明らかにした「仕事をする上で異なっているとトラブルの起きやすい」価値観や基準の上での類似度に基づいています。それらの項目を数値化することで、ミツカリは自動的にマッチ度を計算できるようになっています。
何故類似していることが良いのかについては、「組織と個人におけるカルチャーフィットの利点」にて説明しています。近年話題となっている「多様性(ダイバーシティ)」の可能性については、「企業組織における多様性(ダイバーシティ)のメリット・デメリットとは?」にて説明していますが、何を目的として、何に多様性をもたせるのかを明確にしなければ、従業員満足度の低下や早期離職率が上がってしまうため、注意が必要です。
ミツカリの回答が基になっているため、なるべく面接面の先入観が介入しにくい設計になっています。
マッチ結果の元となる詳細データ
面接用シートの横のタブ「詳細データ」を選択すると、マッチ結果の元となる14項目の価値観とその特徴を確認できます。一つ一つの価値観について、相違点や類似点を調べることもできますが、一つ一つを確認するのが複雑・難しいと感じる方は、まずマッチ結果の数字で大まかな判断をすることをオススメします。
マッチ結果は、グループ(全社員や部署など)と個人の両方で比較できます。
2.「一言で表す」人物像
ミツカリで測る14項目の価値観を元に、その人の特徴の要約をみられます。要約に使われる価値観は、より極端に振れている価値観をピックアップするようになっています。
具体的なイメージを喚起させるために、ミツカリを受けていただいた社員の中から似ている人を提示するようにしています。①のマッチ結果と合わせて、面接で実際に会う前に、応募者の人物像を素早く掴むことができます。
3.ストレス耐性
ストレスに対する弱さを表示します。ストレスに対する指標は、ストレスに関する価値観(自責的かどうか、自信があるほうかどうか)の回答を基に算出しています。
注意点として「ストレスに対する弱さ」はあくまで個人の特性・性格から予想される指標であり、部署や人物との組み合わせは考慮に入っていない、ということです。
ストレス耐性の高い人でも、マッチ結果の低いグループや人物と組み合わされれば、より高いストレスを感じてしまう可能性があります。逆に、ストレス耐性の低い人でも、より高いマッチ度の組み合わせを実現できれば、ストレスを軽減することができるでしょう。
ストレス耐性機能は、ストレスチェック制度の義務化によって、多くのお客様からご要望を頂いたため、追加した機能です。
4.配属時に起きそうなミスマッチ
比較対象となる部署(人物)との相性を基に、ミスマッチが起きそうな場面を予測します。
起こりそうなミスマッチは、14項目のうち、もっとも相違点が顕著に現れていた価値観から2つを抜粋して表示しています。それぞれ2つの価値観が違うことにより、実際に起こりうる状況を想定しています。
提示される具体的な質問例は、弊社のユーザーインタビューや弊社内でのヒアリング・議論によって、起こりそうなミスマッチを整理して、その中から選んでいます。極端な例にはなりますが「貴方は今後この会社で活躍したいと思いますか?」などといった回答が偏ってしまう質問や、想定される回答がミスマッチを見極める判断に使いづらい質問にならないように、精査しています。
数字による客観的なマッチ度に加えて、具体的な状況を想起していただくことによって、より深いすり合わせをイメージして頂けると思います。
5.採用面接での質問例
「配属時に起きそうなミスマッチ」のすぐ下に、採用面接での質問例とその回答に対する返答を提示しています。
この質問では、主に2つのことをチェックすることができます。
一つは、ミツカリの回答と面接時の回答が一致しているか確認をすることです。一致していない場合には、写真のように「面接とミツカリの回答が異なっている」ことが分かるようになっています。判断には慎重になる必要がありますが、面接での回答が一致していない場合には、ミスマッチが起こりづらいと考えられます。
もう一つは、配属時に起きそうなミスマッチを事前に想定して聞いてみることで、具体的な行動を聞き出すことができます。ミスマッチが起きてもしっかりとした自覚と準備ができている回答が返って来れば、多少のミスマッチは問題ないと判断できるでしょう。事前にミスマッチの状況を話し合うことで、より深い擦り合わせができるのではないでしょうか。
応募者の人数が増えれば全ての組み合わせでマッチ度が高くなる可能性は、現実的に難しいため、「多少は妥協しても良いミスマッチ」と「妥協できないミスマッチ」を選別し、優先順位をつけることにも使えます。
6.各グループとのマッチング
ミツカリを回答していただいた全てのグループと人物の組み合わせのマッチング度をカンタンに一覧表示できます。マッチ度が高い順に表示されるので、最終的な総合的判断に活かすことができます。上の応募者の例では、企画部署とはかなり相性が良いことがわかります。
以上の6つの機能に加えて、面接用シートはPDF形式で印刷やダウンロードが可能です。面接の前に応募者にミツカリを受検してもらい、面接時に面接用シートを手元に置いて参照しながら進めることによって、よりスムーズな面接を手助けします。
面接用シートの形式は均一化しています。共通した形式を使うことで、普通の面接よりも効果の高いと言われる「構造化面接」を効率的に実現するツールとも言えます。
初めての面接官にこそ使ってほしい、ミスマッチを防ぐ面接用シート
面接用シートの機能を活用すれば、今までよりもミスマッチを軽減することができ、工数の多い面接でも効率よく進めることができます。
採用人数が集まらなかったなど、ミスマッチが避けられない場合でも、事前に可視化して擦り合わせる機会を設けることで、属人的な面接よりも一歩進んだ面接を実現することができます。具体化・明文化されたミツカリの受検結果を相互理解のためのツールとして活用することで、ミスマッチがアンマッチとなり、入社後の「こんなはずじゃなかった」を防げます。
面接の仕方について悩みを持っている人事・採用担当者の方は、是非面接用シートを使った構造化面接を検討してみてはいかがでしょうか。ミツカリは、利用者の方に納得頂いた上でご利用頂けるように、無料トライアル機能もございますので、お気軽にお問い合わせください。