あなたの会社の求人広告、大事なポイントを満たしていますか?
新聞折込やインターネットの就職・転職サイトに掲載する「求人広告」。自社の母集団形成のための大事なツールとなります。求人広告の目的は、求人票と同じく、「労働契約申し込みの誘引です。そのため、求人広告に掲げられた給与や待遇といった労働条件はあくまでも見込みとなり、必ずしも「労働条件通知書」と同じ内容にする必要はないとされています。
ただし、求人広告に虚偽の情報や誇張した内容を掲載すると、応募者との間に内定後のトラブル、ひいては自社のブランド棄損などを引き起こしかねません。こうしたことを防ぐためにも、仕事内容や待遇について正確に、正直に情報を伝えることが重要です。
他社との差別化を図り、求める人物像に刺さる求人広告を作るには「文章」と「デザイン」の両方について入念に準備をする必要があります。では事前にどんな準備が必要なのか、概要を紹介していきます。
競合に負けない求人広告を作るために必要な準備とは?
ターゲットの目を引く求人広告を作るにあたって、事前に用意すべき内容を紹介します。
キャッチコピー
求職者が求人原稿内で一番初めに目にする内容で、与えるインパクトも大きいのがキャッチコピーです。
ターゲットが「この求人を読んでみよう」と思うように、訴求ポイントを絞り込んで端的に表現しましょう。キャッチコピーで一工夫すれば、他社との差別化を図りやすくなり、ターゲットを本文へと誘導することができます。
キャッチコピーづくりで大事なのは、コンセプトづくり。コンセプトをつくるには、ターゲットの要望や心理、企業側のアピールポイントをそれぞれ書き出します。次に、マッチするポイントをキャッチコピーで明確に打ち出すとよいでしょう。
そのためには、そもそも「どんな人物を採用したいのか」を可能な限り具体化しておくことをおすすめします。
本文
ここで労働条件を具体的に明示していきます。
業種・職種・企業の特徴(理念や社風など)・求める人物像(資質・能力・スキル含めて)・募集背景などです。できるだけ具体的でわかりやすい表現を心掛けるようにします。
競合他社と比べて客観的に強みとなる部分を掘り起こし、正直に書くことをおすすめします。いくらターゲットにアピールしたいといっても、極端に誇張した表現は内定後のミスマッチを引き起こし、早期離職につながってしまうのでNGです。
写真やイラストなどのビジュアル
求職者は求人広告を通して、社風が合うかどうかもチェックしています。
自社で働いているイメージが湧くように、できるだけ働く人の顔がわかる写真を盛り込むとよいでしょう。職場の中で働いている風景の写真がおすすめです。
可能ならターゲットと同じ年代、同じ性別の人の表情が映っていると、「こんな人たちと一緒に働けるのか」というポジティブな印象を与えるのに有効です。
求める人物像に求人広告を読んでもらうために
求人広告の内容が、個々の応募者の特性や経験、企業の状況などのさまざまな理由から、実際の労働契約と異なってくる場合もあるでしょう。「求人票」と同じく、求人広告には法的な制約はありません(正確には職業安定法第65条第8号により、虚偽の広告、虚偽の条件の提示によって労働者を募集した場合には罰則が設けられています。)
応募者に入社後活躍してもらうには、自社の情報を正しく伝えて信頼感を与えることが欠かせません。これは応募者の入社後のミスマッチを減らし、離職を防ぐことにもつながります。
こうした前提のもとで、求める人物像に「自分に合った求人なのではないか」と興味を喚起し、実際に読んでもらうために、他社との差別化が重要なことはいうまでもありません。
求人広告は、ターゲットへのラブレターだと捉えるとよいでしょう。具体的にターゲットに刺さる求人広告の「書き方」については以下の記事で詳しく解説していきます。