ストレス耐性とは一体なに?ストレス耐性が強い人が優秀とは限らない!

ビジネスシーンで求められる「ストレス耐性」とは

仕事や人間関係における「ストレス」は、できれば誰もが避けて通りたいもの、感じたくないものです。同時に、ストレスに負けない強いメンタルを持ちたいというのは多くの人に共通する思いです。ストレスに関係するメンタルヘルス系の話題は数多くありますが、最近耳にすることの多い用語の一つに「ストレス耐性」があります。

「ストレス耐性(stress tolerance)」とは、文字通り「ストレスに耐える強さ」を意味する用語です。

2000年代前後から、人材採用や育成活動において「ストレス耐性」を重要項目としてチェックする企業は多くなっています。過労など起因する事象がさまざまあるとはいえ、精神障害など仕事に由来する労災の請求件数や認定件数は年々増加傾向にあります。

精神障害の請求、決定及び支給決定件数の推移
出典元『厚生労働省』H29過労死等の労災補償状況

労災請求件数が増加している背景には①労働力不足によって1人あたりに求められる業務量や業務の質が上がっていること②グローバル化やロボット・人工知能の発達により、業務内容そのものが変化していることなどがあると言われています。

弊社採用支援サービスの「ミツカリ」も、ご利用者様から「ストレス耐性を採用時に見極めたい」とのご意見が非常に多く、ストレス耐性チェック機能を追加した背景があります。

そもそも「ストレス耐性」とは一体何なのか、ストレス耐性が強い人材が優秀な人材なのかなどについて説明します。

ストレス耐性とは一体何なのか?

ストレス耐性とは、さまざまな形で降りかかるストレスに対して、適応できるスキルや抵抗する力をもっているかをはかることができる指標です。ストレス耐性は、人によってレベルが異なります。

ストレス耐性の高い人ほど、大きなストレスを受けても乗り越えられ、耐性の低い人は、ちょっとしたことでも落ち込んでしまうという傾向があります。

ストレス耐性は、自身で意識して行動したり鍛えることで高めることができます。社員のストレス耐性をチェックすることで、社員へのフォローや人材の配置部署への見極めに重要な項目だといえます。

ストレス耐性を決定する要素とは

最近の人材採用では、個人の「ストレス耐性」に注目が集まっています。採用時にストレス耐性を見極めるために、「圧迫面接」をする企業もありますが、評価手法としての信頼性の面で、決して有効とはいえません。

ストレス耐性が強い人・弱い人のように、ストレス耐性には個人差があります。では何がストレス耐性に影響しているのでしょうか?

  • 感知能力…原因となるストレッサーがあるときに、それに気づくか気づかないか
  • 回避能力…ストレスを感じやすい(また作りやすい)性格かどうか
  • 根本の処理能力…ストレッサーそのものをなくしたり、弱めたりすることができるか
  • 転換能力…ストレス状態に陥ったとき、そのストレスを良い方向に捉え直すことができるか
  • 経験…過去に受けたストレッサーに、どの程度対応した経験があるか
  • 容量…ストレスをどれくらい溜めていられるか

ストレス耐性は変化するものである

ストレス耐性は、人によって強さや反応の現われ方が違うだけでなく、同じ人でも、時と場合によって変化することがあります。

日頃はストレスをあまり感じないタフな人でも、何か大きな失敗を経験した後は自信を喪失、ストレス耐性が弱体化し、小さなストレスでも影響を受けやすくなることも往々にしてあります。

ストレス耐性を活用する注意点とは

ストレス耐性が高い人材=優秀な人材とは言い切れません。ストレス耐性の高い人に向いている業務や、ストレス耐性が低いからこそ向いている業務があります。

ストレス耐性が低い人材は、言い換えれば、几帳面であり丁寧な仕事をする、リスクヘッジをするなどの特徴が挙げられます。個人の特性を把握した上で、その人に適した業務や職種が存在することや、前提となるストレス要因を排除することができれば、ストレス耐性が低い人材でも活躍できることなどを押さえておくことが重要です。

自分自身に置き換えて考えてみた場合、挑戦して失敗した経験は、それが自分にとって重要なことであるほど苦い経験です。 しかし、失敗経験はストレス耐性をつけるチャンスでもあります。たとえ失敗したとしてもまずは挑戦することが重要で、それは貴重な経験として個人を形作っていきます。小さい失敗を積み重ねてストレス耐性をつけていくことは人としての成長につながります。

ストレス耐性が強いからといって過度なストレス環境で働かせることも誤りです。ストレス耐性が強くても、受けるストレス量は基本的に同じであるため、適度な発散がなければストレス耐性が強い人でもメンタルヘルス不調を起こしてしまう可能性があります。パワハラなどはモラル的にも当然のことですが、不要なストレスを与えない職場環境づくりは、ストレス耐性の見極め以上に重要です。

「ストレス耐性」とは何かを知り、見極めること

ストレス耐性の見極めは重要ですが、それよりもその人がどんなことにストレスを感じるのか、自社の労働環境と照らし合わせて判断するほうがより肝要です。改善しにくい職場の人間関係によるストレスの場合は、そもそも人間関係にストレスを感じない円滑なコミュニケーションができるのであれば、ストレス耐性の高低は重要ではありません。

人事担当者としてストレス耐性を活用する上では、まずはどんなストレス要因があるか、どんなことをストレスと感じる人なのかを前提においた上で、ストレス耐性を活用していくようにしましょう。

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