応募者の志向性とは?採用面接で見極める意味や活用方法について

採用選考時に使われる「応募者の志向性」とは?

「志向性」という言葉は、適性検査や面接など、採用選考時に人柄や価値観を判断する上でよく使われている言葉です。例えば「挑戦志向」や「安定志向」、「キャリア志向」などを耳にされたことのある方は多いのではないでしょうか。

これらの「○○志向」を全て含めて「応募者の志向性」などと呼ばれることがあります。「応募者の志向性」とは、実は採用だけでなく、配属や評価、社員に長く活躍してもらうための研修や教育にも有効な概念です。

そもそも志向性とは一体何なのでしょうか。まずは志向性の意味や定義から整理していきましょう。

そもそもの志向性の意味や定義とは?

三省堂大辞林 第三版によると、志向性とは「すべての意識は何ものかについての意識であり、常に一定の対象に向かっていること」とされています。

〘哲〙 ブレンターノの心理学・フッサールの現象学における意識のもつ特性。すべての意識は何ものかについての意識であり、常に一定の対象に向かっていること。実存哲学では人間存在の存在論的特性に拡大される。指向性。

引用元『コトバンク』志向性

志向性とは、個人が持っている(向かっている)意識ということです。個人個人が大切にしているスタンスや考え方などの価値観を総称して志向性と呼んでいます。

応募者が持つ志向性の意味とは

採用選考における「応募者の志向性」とは、どんな意味なのでしょうか?

言葉の定義から言うと、応募者の志向性とは「どう働いていきたいか」を表した考え方やスタンスといえます。

応募者の志向性を理解する上で、非常に役に立つ理念である「キャリアアンカー」があります。

キャリアアンカーとは、心理学者エドガー・シャインによって提唱された理念です。キャリアアンカーは「自らのキャリアを選択する際に最も大切にする価値観や欲求のことで、周囲が変化しても自己の内面で不動しない、譲れないもの」のことを指します。

シャインは主なキャリアアンカーを下記8つに分類しました。

  1. 専門・職能別・・・自分の技能・専門性が高まり、活用できること、
  2. 全般管理・・・組織の中で、責任のある役割を担うこと、
  3. 自立・独立・・・仕事を自分のやり方で仕切っていくこと、
  4. 保障・安定・・・会社の雇用保障などの経済的な安定のこと、
  5. 独創性・・・クリエイティブに新しいことを生み出す、会社や事業を起こす機会
  6. 奉仕・社会貢献・・・社会に貢献したり、奉仕したりすること、
  7. 純粋な挑戦・・・解決困難な問題に挑むこと
  8. ライフスタイル・・・個人的な欲求と家族・仕事とのバランスを調整すること

引用元『HR Pro』キャリア・アンカー

キャリアアンカーの8つの分類は価値観=志向性であると理解ができます。働き方の理想スタイルや働く上で満たしたい欲求、志向性は誰しもが持っているものであり、かつ個人によって様々です。

「応募者の志向性」は会社と個人をマッチングするうえで重要視する大切なポイントになります。

採用選考で見極めたい応募者の志向性とは

選考で重視したい応募者の志向性は「パーソナルの志向性」と「キャリアの志向性」の2種類があります。

パーソナルの志向性は、キャリアアンカーのように、その人の考え方や価値観、働き方などをあらわすものです。パーソナルの志向性を見極めることで、会社のカルチャー、組織風土などの社風にあうかどうかを判断することができます。

キャリアの志向性は、仕事をしていく上での欲求や想い、今後の成長についてどう考えるかという「働く」スタンスがはかれます。経営理念や自身の成長など、自社の働き方にマッチするかという点を確認することができます。

「パーソナルの志向性」と「キャリアの志向性」から、採用選考で応募者が自社のカルチャーと合っているかを見極めることができ、採用選考において、応募者の志向性を上手く活用することができます。

人事業務の活用方法とは

採用選考以外でも、ハイパフォーマー分析などでも活用できます。

自社で活躍している人材の共通する志向性を見つけ、同じ志向性がある社員の配属や配置に活かす、組織の中で不足している志向性を定義・定量化し、その志向性を持っている人材を組織に配置することで、足りていないギャップを埋める。志向性に基づいて社員を優先的に評価するなど、採用の場面だけでなく配置や教育などでも様々活かしていくことができます。

応募者の志向性理解は人事の強力な武器となる!

応募者の志向性は目に見えないものであるため、見極めが難しいと言われています

きちんと見極めることができると、選考採用~配属、教育など、人事業務の中で様々活かしていくことができます。応募者や従業員の志向性を把握することは、人事担当者として非常に強力な武器になることでしょう。

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