キャリアショックへの対策とは?企業側からできる対策の方法について

キャリアショックとは?対策が必要な理由について

キャリアショックとは、個人が積み上げてきたキャリアや描いてきたキャリアの将来像が、想定外の環境変化や状況変化によって短期間のうちに崩壊してしまうことを意味する言葉です。

従来の日本企業に多く見られた終身雇用・年功序列制度は崩壊し、同じ企業でずっと安定して働ける社会ではなくなったことから、キャリアショックはビジネスに関わる全ての人に起こり得る問題となっています。

キャリアショックを起こした社員は、仕事に対する意欲やモチベーションが低下し、仕事に対してだけでなく会社や組織に対しての不信感が増大します。会社への信用を失った社員は、周囲の社員に主観的な愚痴や会社の悪口を広め、組織全体にキャリアショックを伝染させてしまう危険があります。

今回の記事では、キャリアショックの原因や影響、企業ができる対策の方法についてご紹介します。

キャリアショックの原因や影響、企業ができる対策の方法とは?

キャリアショックは、社員のモチベーション低下や離職率増加の原因となるため、企業にとっては早急に対策が必要な課題といえます。

キャリアショックが起こる原因や企業への影響、企業ができる対策の方法について、順を追ってご紹介します。

キャリアショックが起こる原因とは?

キャリアショックは、社員が自身のキャリアについて予想もしていなかったような「減給や降格を言い渡される」「希望していなかった部署に異動が命じられる」「現在の仕事がなくなる」といった突然の出来事が原因で起こります。

キャリアショックが起こりやすいタイミングとしては、役職定年制度による異動や産休・育休制度によるキャリアの中断などが挙げられます。望まない異動でプライドが傷ついたり、キャリアが中断されることを不利に感じたりすると、キャリアショックの原因となります。

キャリアとは「積み重ねるもの」「蓄積するもの」といったイメージを多くの人が強くもっているため、せっかく積み重ねた経験や蓄積したノウハウがなくなってしまう・無駄になってしまうのではという落胆・喪失感こそが、キャリアショックを引き起こす要因といえます。

キャリアショックはどう影響を与えるのか

キャリアショックが企業に与える影響としては、社員の仕事に対する意欲やモチベーションの低下によって、生産性の低下や組織の雰囲気の悪化が起こることが挙げられます。

キャリアショックを起こした社員は会社への信用を失っていることが多いため、周囲の社員に主観的な愚痴や会社の悪口を広め、組織全体にキャリアショックを伝染させてしまう危険があります。組織全体にキャリアショックが伝染すると、極端な生産性の低下や集団退職につながる可能性があるため、企業にとって致命的な悪影響があります。

キャリアショックへの対策は、社員に対するメンタルヘルス対策としてだけでなく、企業全体のリスクマネジメントとしても非常に重要なのです。

キャリアショックに対して企業ができる対策方法とは?

キャリアショックを改善・対策する方法は様々ですが、キャリアショックは社員本人の心の問題であるため、企業からできるアプローチは大きく3つ程度に分けられます。

  1. 社員への伝え方を工夫する
  2. 社員のキャリア自律を促す
  3. 社内公募や社内FAを活用する

1.社員への伝え方を工夫する

キャリアショックに対して企業ができる対策の1つ目として、キャリアショックのきっかけとなる降格や異動などの伝え方を工夫する方法が挙げられます。

キャリアショックのきっかけとなりやすい役職定年制度や産休・育休制度を例にとると、役職定年制度については一定年齢で異動となることを事前に早い段階で伝えておく、産休・育休制度についてはキャリアの中断や休暇の取得を理由とした評価や待遇の低下はしないことを約束するなど、制度の対象となる社員に納得してもらうために十分な説明をしておくことが大切です。

2.社員のキャリア自律を促す

キャリアショックに対して企業ができる対策の2つ目として、社員のキャリア自律を促す方法が挙げられます。

キャリアショックの原因は社員にとって想定外の出来事でキャリアが崩壊することなので、社員のキャリア自律を促して自身のキャリアに対して強い当事者意識を持ってもらうことで、降格や異動といった辞令に対する社員の「こんな事が起こるなんて想定もしていなかった」という動揺を軽減できます。

3.社内公募や社内FAを活用する

キャリアショックに対して企業ができる対策の3つ目として、社内公募や社内FAといった制度を活用する方法が挙げられます。

社内公募や社内FAといった制度を活用すれば、キャリアショックの主な原因の1つである異動を人事部による強制ではなく希望者の立候補で行えるようになるため、キャリアショックが起きるきっかけを減らすことができます。

社内公募や社内FAを活用する場合は、立候補者がいなければ当然意味が無いため、日ごろから社員のキャリア形成に対して積極的な支援を行っておくことが大切です。

キャリアショックへの対策は早い段階から取り組もう!

キャリアショックとは、想定外の外的要因によって個人のキャリアが突然崩壊してしまうことを意味する言葉です。

キャリアショックを起こした社員は会社への信用を失っていることが多いため、周囲の社員に主観的な愚痴や会社の悪口を広め、組織全体にキャリアショックを伝染させてしまう危険があります。組織全体にキャリアショックが伝染すると、極端な生産性の低下や集団退職につながる可能性があるため、企業にとっては早急に対策が必要な課題といえます。

キャリアショックに対して企業ができる対策はいくつかありますが、どの方法でも共通して大切なのは、日ごろから社員が自身のキャリアに対して当事者意識を持てるよう支援することや、降格や異動を告げる際には社員の気持ちを可能な限りケアすることです。

事業の陳腐化や市場環境の変化、人員配置の事情など、キャリアショックの原因となる降格や異動は、人事業務上避けられないことが多くあります。社員のモチベーション低下や離職率の増加など、企業に対する様々な悪影響を防ぐために、キャリアショックへの対策は早い段階から取り組んでおくべきでしょう。

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