内定後の入社前面談とは?質問内容は、時期ごとに違う新卒の悩みを聞く

内定後面談とは?内定者と向き合い相互理解を深めよう!

内定者フォローは、人材不足による売り手市場の新卒採用において、内定を出した学生に確実に入社してもらうために欠かせない施策となっています。

内々定後から複数回実施する内定後面談は、内定者と直接コミュニケーションを取る絶好の機会となる、内定者フォローの施策です。内定後面談は採用選考時とは違い、学生に対する向き合い方がまったく異なります。

内定後面談では、内定を得た学生がどのような気持ちでいるのか、仕事やキャリアに対してどういった指向・考えを持っているかなどについて、心理的な事実を重視していくことが望まれます。学生の不安を軽減させ、入社意欲や仕事へのモチベーションを高めるためには、学生一人ひとりの心の在り方に向き合うことが大切です。

今回の記事では、内定後面談の目的や実施のポイント、時期ごとによる内定者の悩みについてご説明します。

内定後面談の目的と、時期ごとに違う内定者の悩みとは?

内定後面談の目的とは、内定者と直接会うことで、内定者の心理状況や不安や疑問などをケアし、前向きな姿勢で入社を迎えてもらうことです。

内定後面談は「この会社で本当にいいのか」「自分はどの部署に配属されるのだろうか」などの漠然とした悩みから、内定者一人ひとりの不安を丁寧にケアしていくために必要不可欠な施策です。

内定後面談の質問のコツは、学生の就職先の選択軸を知ること!

リクルートマネジメントソリューションズが発表している「売り手市場下の内定者フォローの進め方」によると、学生が就職する際の基軸として考えるものに「就職先の選択軸」があるとしています。

就職先の選択軸とは「自己」「会社」「仕事」「同期」の4カテゴリーからなるもので、学生は4つの就職先の選択軸に関して情報を入手して理解を深めることで、自身が働くことへのイメージを膨らませ、入社を決意していきます。選択軸が明確になっていない場合、学生は入社に関して迷いが生じがちなため、選択軸を明らかにする支援が必要となります。

就職先の選択軸
出典元『リクルート マネジメント ソリューションズ』売り手市場下の内定者フォローの進め方

学生が就職先を決める上で重要になる4つの就職先の選択軸について、それぞれ詳しくご説明します。

  1. 自己
  2. 会社
  3. 仕事
  4. 同期

1.自己

学生が「企業を選ぶ」というと「企業を知ってから選択する」ことに重きが置かれがちですが、入社の決断の要となるのは「自己」 の観点と言われています。

「自己」とは、学生が己に対する理解を深める中で明らかにしていく「自分自身が大切にしている考え」のことです。

学生が自分自身への理解を深める中で、自分が大切にしている考えと、内定した会社の理念や事業内容、社風・社員の気質にズレが無いかを確認し、マッチしていれば入社の決意につながります。

2.会社

「会社」とは、内定先の企業の理念や事業内容、競合他社に対する強みや弱みなどをまとめたものです。

学生が入社を決意するためには、前述の「自己(自分が大切にしている考え)」と結び付けるための、企業の強みや特徴について深く理解することが必要となります。

3つ目の「仕事」軸と同様、重要なフォローポイントとされています。

3.仕事

「仕事」とは、内定先の企業の業務内容についての、具体的な理解度を示す軸です。

最近の学生は、実際に自分が携わる業務を具体的に理解・イメージしたいという欲求が強い傾向にあると言われています。 業務への理解を深めるためには、できる限り具体的な仕事の面白さややりがいを伝えて「自己」「会社」と結び付けることが重要です。

学生の業務内容への理解が深まれば、内定期間中の不安を減らすだけでなく、配属後のイメージギャップによるミスマッチを解消することにもつながります。

4.同期

「同期」とは、同期となる内定者仲間との相互理解と信頼関係を示すものです。

人間関係に敏感な傾向がある最近の学生は、同期に対して高い関心を持ち、同時に不安も抱きがちです。 同期との間に理解や信頼があれば、入社のための大きな安心材料になります。「同期」とともに「会社」や「仕事」について対話をすることで「会社」や「仕事」への理解を深める効果もあります。

4つの選択軸は、学生自身が大切にしている考えと、会社の理念や仕事のやりがいと結び付いて理解が進み、同期との関わりを通じて相互に結び付きが強められていくとされています。企業の様々な内定者フォロー、特に内定後面談の場でも、選択軸の理解を促進すると同時に相互の結び付きを強め、内定者をフォローしていく姿勢が求められています。

内定後面談の実施時期と、時期ごとに違う内定者の悩みとは?

内々定から内定後までの時期を3段階に分けた上で、それぞれの段階で内定者が抱えていることが多い悩みをご紹介します。

  1. 内々定出しの時期(4月~5月頃)
  2. 内定日前の時期(6月~9月頃)
  3. 内定日後の時期(10月~3月頃)

1.内々定出しの時期(目安:4月~5月)

内々定出しの時期は、多くの学生が入社する企業を決断するための準備と決定の期間で、どのように決断するかを考える期間とも言われます。就職に関して考察を深め、企業情報を広くリサーチする時期でもあります。

内々定出しの時期では、学生の「就職先の選択軸」の「自己」を掘り下げるように導くことが大切です。学生の「自己」と自社の方向性をつなげていくことで、第1段階としての 「入社の決断」 の機会をつくるきっかけになります。

内々定出しの時期の決断は、その後の学生の入社志望を決定づけるのに大きく影響すると言われている、非常に重要な段階です。競合他社の状況や家族など、学生の周りの関係者に配慮しておくことも大切です。

2.内定日前の時期(目安:6月~9月)

入社決断以降から内定日前までの時期は、学生が入社決定に関して特に悩む期間と言われています。

内定日前の時期までは、多くの企業が採用活動を継続しています。学生としても、内定先企業に疑問があれば就活をやり直せるという環境と考えを持ちやすいため、特に面談などでの細かいフォローが大切です。

一旦内定先を決めた学生でも、入社を決断するために積極的に企業情報を収集しますが「会社」「仕事」軸に関しては、学生自身で理解を深めることは困難です。特に内定直前の時期は、希望・期待を感じると同時に、入社後にやっていけるかといった不安や将来のキャリアプランなどに関する、漠然とした不安を抱えることがよくあります。

内定日前の時期の面談では、会社を決定した決断のプロセスを学生自身で振り返ってもらったり「同期」とのコミュニケーションを促進する施策を展開していきましょう。

3.内定日後の時期(目安:10月~3月)

正式な内定を受ける内定日後の時期は、学生が入社の決断に実感が伴うと同時に、仕事をする自分自身を具体的にイメージし、モチベーションを高める期間になります。

内定日後の時期になると、学生の入社に対する迷いは減少し、4月の入社日に向けてどういった準備をしたらよいかについて、面談で具体的に教示していく段階になります。

内定日後の時期の内定後面談では、内定前に高めた学生の「入社意欲」を「入社前準備」という具体的な行動に転換することで、決断の具体化を促進するフォローが求められます。

仕事に関する専門的な知識の習得をはじめ、場合によっては職場内研修、アルバイトなどを通じて環境に慣れさせていくサポートをしながら、企業と学生共に入社に向けた準備を行うようにしましょう。

内定後面談で内定者と共に入社の準備を整えよう!

内定者フォローの中でも、内定後面談は基本1対1で行われるため、悩みを引き出しやすいメリットがあります。しかし社会で働いたことがない学生は、内定日が近づいていく過程の中で「社会人としてうまくやっていけるか」「この会社で良かったのか」といった、様々な不安を抱えています。

内定者フォローとしての内定後面談を効果的に実施するためには、学生がかかえる悩みの構造を理解することが重要です。時期に応じた適切なフォローを行うことで、内定者フォローとして最大化した効果を目指すことができます。

定期的な内定後面談を実施する上で、学生にストレスやプレッシャーをかけないようように配慮をすることも大切です。学生がその時々で何を思い悩み考えているのかを学生たちの目線に立って共に考えていくことで、学生だけでなく企業側も、これから一緒に働いていくための準備を整えることができるでしょう。

資料ダウンロードフォーム

    「ミツカリ - 導入事例集」が無料でダウンロードできます


    ミツカリは採用活動における利用だけでなく、入社後のマネジメントにも利用できる適性検査として5,000社以上の企業に導入されています。サービスも8年以上の運用実績があり、効果検証に時間のかかる離職率改善等においても、多くの企業で成果を出しています。

    今回はミツカリを導入した企業における活用方法や導入後の効果について、代表的な7つの事例をまとめました。是非ダウンロードしてご参照ください。

    ダウンロードにはプライバシーポリシーの同意が必要です。

    プライバシーポリシー

    スポンサーリンク
    関連するタグ

    スポンサーリンク