組織適性検査を使ったチームビルディングとは?心理的安全性を実現する

組織力はチームワークの強さからはじまる

組織において、チームワークは非常に重要な要素です。個人が持つ高い能力よりも集団でできることを大切に考え、「チームワーク」で世界的にも評価される商品やサービスを作り出してきた日本的な組織経営においては、その重要性は言うに及ばずでしょう。

世界的にみてもチームワークを重視する傾向は多く、「個の力」の価値を重んじている米国においても名だたる経営者たちは、押しなべて「チームワーク」を大切にしています。

Appleのスティーブ・ジョブズCEOは「全体の力は、部分としての個人力を集めたよりもはるかに大きい。個人では決してなしえないことがチームなら可能となる。それがビジネスのすばらしさだ」と述べています。チームワークとは、国の違いを問わず「同じ目的を共有した人々が、個人ではなしえない大きな成果に向けて力を合わせるための人類共通の知恵」とも言えます。

先進的な人事データ活用を行っているGoogleが成功するチームの共通点を探すために約4年の歳月と数百万ドルを投資して実施した『プロジェクトアリストテレス』では、成功するチームに共通する要因を分析しています。報告結果によると「心理的安全性」「相互信頼」「構造と明確さ」「仕事の意味」「インパクト」が重要であるとしています。

先進的な企業の例を見るに、組織としては中長期的な成長を見据えて現状の組織力・チーム力を図っておくこと、「組織適性検査」で現状を分析して活用することは、未来の組織作りに非常に有意義であることが結論づけられます。

今回は「組織適性検査」を活用したチームビルディングの方法について説明します。

組織適性検査を活用したチームビルディングとは?

Google社の『プロジェクトアリストテレス』は、チームの生産性を高めるために必要な成功因子を探し出すプロジェクトです。チームを成功へと導く5つの鍵の1つとして「心理的安全性(サイコロジカル・セーフティー)」の名前が挙げられています。Google社は「心理的安全性」について『(成功するチームに含まれる単なる1要素ではなく)心理的安全性はその他の4つの力を支える土台であり、チームの成功に最も重要な要素』であるとしています。

チームの成功に重要な要素
出典元『Google Re:Work』「効果的なチームとは何か」を知る

経営者や人事担当者は、戦略的に生産性の高いチームを作り上げるため、心理的安全性の高い環境を意識的に構築し、維持するよう心掛ける必要があります。

「心理的安全性」とは、ビジネスと強い関連性を持つ心理学用語です。相手の反応におびえたり羞恥心を感じることなく、自然体の自分を曝け出すことのできる環境や雰囲気のことを指します。プロジェクト活動などのビジネスシーンにおいても、本来の自分とは大きく異なる仕事用の人格を演じることなく、チームに所属する全てのメンバーが普段通りのリラックスした状態で活動に参加することを可能にしてくれます。

理想の組織像を実現するために、心理的安全性に必要なこと

理想の組織像を実現するために、心理的安全性に必要なことは5つあります。

  • 4つの不安を引き起こす原因を排除する
  • メンバー間の相互信頼性を高める
  • チームマネージャーは、メンバーのサポート役に徹する
  • 風通しの良い組織を構築する
  • チーム編成の見直しを行う

4つの不安を引き起こす原因を排除する

多くのメリットを持つ「心理的安全性」ですが、扱い方を誤ると、効果が激減したり逆効果となることもあります。発言機会を均等に与えたり、全メンバーの認識をあわせてフェアな関係を作るなど、心理的安全性を高めるための方法はさまざまです。

自社の労働環境にあわせて優先度の高い施策を選択し、効果的に高めていけるように努めましょう。

メンバー間の相互信頼性を高める

各メンバーが持つ力をチームの目標達成に向けた取り組みへと注力し、一丸となって活動するためには信頼関係が重要です。

良質な信頼関係の構築に向けたサポートをチームマネジメントに組み込む必要があるでしょう。

チームマネージャーは、メンバーのサポート役に徹する

心理的安全性を効果的に高めるためには、メンバー全員が活躍できる環境構築が大切です。重要なのがマネージャーの力です。

上司は、チームメンバーにとって良いコーチであるよう、コミュニケーションを活発化し、メンバーに大きな権限を与えつつ高い次元で戦略を遂行していく姿が求められます。

風通しの良い組織を構築する

日本企業の多くは管理力や統率力の高いピラミッド型の組織形態を取ることが多く、普段からチームメンバーから意見や提案を行いにくい環境があります。

役職や雇用形態に関係なく、全員が対等にコミュニケーションを図ることができる、風通しの良い組織を構築することが肝要です。

チーム編成の見直しを行う

さまざまな施策を実施しても、心理的安全性を確保できなかった場合は、チーム編成の見直しを検討しましょう。

Google社のプロジェクトでも、一部のメンバーが異なるだけで、チーム成果に大きな差が生まれたという同研究の結果があります。コミュニケーションの円滑性に大きな影響を与えるチーム編成も、心理的安全性の向上に重要な要素であるということがいえます。

組織適性検査を使うことでできることとは

「組織適性検査」は、組織を対象としている適性検査であることが大きな特徴です。部署やチームなど、会社内に複数存在する組織の現状を分析するために最適なツールの一つとして、さまざまな業種・職種で活用されるものです。

人事面で企業として重要視したいのは「長く活躍する人材を採用する」ことを挙げるところが多いでしょう。この課題を解決するため、社員の価値観やパーソナリティーから社風や組織風土を分析し、求職者の価値観と比較した結果を文章や数値データとして可視化する「組織適性検査」が求められているのです。

組織適性検査の活用で実現できることとしては「組織カルチャーの見える化」がまずは挙げられます。組織の傾向を把握しつつ、それと相性が良い個人を特定することにつながります。

社員同士の類似の資質がどの程度かを事前に把握することも可能になるでしょう。これによって、各部署の特徴に合致した人材を高い確率で採用することも不可能ではなくなります。

心理的安全性を重視することの「労働生産性」以外のメリットとは

昨今、ダイバーシティ(多様性)の受容やグローバル人材の育成などが話題となっていますが、それらにも、心理的安全性は大きな関わりを持っています。

日本人組織が往々にして有する「気遣い」の傾向は、異なる考えを持つ相手を受け入れる際に確かに、大きな力を発揮しますが、その反面、自分の感情や本音を表に出さないようにする傾向が強いため、組織側が意識的に発言しやすい環境や雰囲気作りをしておかないと、チームや組織全体の心理的安全性を確保することが難しいのです。誰もが自分らしく過ごすことのできる環境を構築することで、チームや組織の生産性は飛躍的に向上し、より高い目標を達成することが可能となるのです。

心理的安全性の確保によって得られる効果の一例も挙げておきます。

組織側が享受できるメリット

  • 生産性の大幅な向上
  • 円滑なコミュニケーションによる作業効率化や、メンバーの積極的な活動参加
  • メンバーの思考や将来のビジョンの明確化とポテンシャルの最大化
  • イノベーションが生まれやすい環境の構築
  • 建設的な議論を行える環境の構築
  • 優秀な人材の流出や退職の抑制

従業員やチームメンバーが享受できるメリット

  • メンタルヘルスケアの一環としての効果
  • 各自が最高のパフォーマンスを発揮できる職場環境の獲得
  • 将来ビジョンを実現させるための人材育成計画を構築してもらえる

組織の現状を把握し、チームビルディングに役立てよう!

直属の上司と求職者の相性は、組織適性検査でなくとも分析は可能ですが、弾力ある組織作りのための配属を実現する上では、組織適性検査で組織の傾向を明確化することは非常に有意義です。

効果的なチームを作るためには「心理的安全性」を高めることが重要です。配属先の決定で人事部のみが組織適性検査結果を使うのではなく、社員にも、心理的安全性を高める目的とともに、相互の価値観の理解や共感を得るために、組織適性検査の分析結果を活用することが有効と言えるでしょう。

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