メンター制度導入マニュアルに学ぶ、事前準備に重要なポイントとは?

政府のメンター制度導入マニュアルに学ぶ

日本の企業の約半数がメンター制度を導入しているとの調査結果が報告されています。人手不足の昨今で日本政府は、企業がより人材を適切に活用していくことを推奨しています。

新入社員(正式配属後)に対するメンター制度
出典元『経営プロ』若手育成に「メンター制度」は本当に効いている?!

日本政府は、離職率改善のためメンター制度を導入した企業に助成金を支給する制度である「人材確保等支援助成金の雇用管理制度助成コース」、メンター制度の仕組みを理解してもらいながら制度導入の促進を行う「女性社員の活躍を推進するためのメンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」などで、メンター制度を新規導入する企業の後押しを行っています。

女性社員の活躍を推進するためのメンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」は、マニュアル名からは「女性の活躍推進」に関する内容と判断できますが、実際には女性社員の活躍推進のみならず、メンター制度を導入する上で非常に大切な情報が多く記載されています。

今回はメンター制度導入マニュアルの中でも、メンター制度導入のイメージを抱きやすいように、重要なポイントをピックアップして説明していきます。

メンター制度導入にあたっての準備事項について

女性社員の活躍を推進するためのメンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」では、メンター制度導入の準備段階として、以下が重要であると伝えています。

1.課題の整理と目的の設定

メンター制度導入により、どんな「課題・問題」を解決したいのかを整理します。

例えば「若手社員の定着率や特定職種における定着率の低下」など、自社の抱えている課題を明確にします。

2.全体計画の策定

自社の課題が整理できたら、課題を解消するための目標設定を行います。例えば、離職率をX%にする、女性社員の管理職を全体のX%にするなど、具体的な数値目標に落とし込みます。

目標設定後、メンター制度導入の全体計画を作ります。主なものでいうと、制度の運用ルールの策定、メンターとメンティーのマッチング方法、事前研修の実施などです。

メンター制度の運用開始後、ステップ毎に複数回メンター・メンティーとの面談を実施することも推奨されています。面談ではワークシートを用いて、メンター制度の目的を再確認したり、実施状況を確認したり、ステップ毎の振り返りを行うことで、次回以降の改善点を探すことが有効です。

3.経営幹部の合意

目標を明確にし、メンター制度導入で得られる効果や成果について、経営陣の納得を得ることが大切です。

人事部が中心となってメンター制度の運営を行いますが、経営者やメンティの上司からの理解を得て、会社全体として取り組む姿勢が重要になります。

メンター制度導入の効果・成果の測定について

メンター制度を導入したからには、その効果や成果をチェックする必要があります。効果や成果の測定は「設定した目標プロセスに対する評価」「施策成果の評価」「課題目的に対する成果」の3つごとに行います。

設定した目標プロセスに対する評価

プロセスに対する評価というのは、メンター・メンティが事前研修の内容をどのくらい理解できていたかなどの、制度導入と運営上のプロセスに問題がなかったかを振り返ります。

事前研修の内容が理解できなかった、納得できなかったなどの場合には、事前研修内容そのものの見直しが必要です。定期的な振り返りや面談が義務化しているなどの場合には、再度メンター制度の目的を共有し直すことが求められます。

施策成果の評価

施策成果の評価は、メンター・メンティの満足度や、メンター制度導入をしたことで、その他の社員の意識はどう変化したかをアンケートなどによりチェックします。

業務負担が増えて通常業務が回らなくなった、メンターが忙しくて気軽な相談ができなかったなどの不満があると、離職率が低下してもメンター制度そのものが形骸化するおそれがあります。

課題目的に対する成果

課題・目的に対する成果は、例えば若手社員の定着率の向上など、メンター制度導入の背景となった自社の課題を解決できたのかチェックします。

課題目的に対する成果の評価においては、様々な要因が絡み合って出てくる結果であるため、一概にメンター制度導入の成果であるかとは言い切れません。メンター制度は人材育成に関する施策であるため、経営層・人事部は、長期的な視点で制度導入の振り返りを行うことが重要です。

自社の状況に合わせた制度作りを

厚生労働省が公開している「女性社員の活躍を推進するためのメンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」は、女性社員に関わらず、メンター制度の導入を検討している企業にとって有効な道標となります。既にメンター制度を導入している企業にとっても、制度運用上の課題解決の糸口を掴むきっかけとなるかもしれません。

マニュアルはあくまで全体の進め方が記載されているだけであるため、自社の状況に応じてポイントをかいつまみながら、自社課題の整理や解決に充てていきましょう。

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