ローパフォーマーの特徴とは?真面目なローパフォーマーを改善する

真面目なのに「ローパフォーマー」になってしまうのか?

組織において業務成績の芳しくない人材や能力やスキルが不足している「ローパフォーマー」は、どういった組織においても、人事担当者や経営者の悩みの一つです。能力を最大限発揮して組織に大きく貢献する『ハイパフォーマー』とは反対の存在で、業績の悪化や伸び悩み、他の社員への悪影響など、深刻な問題を引き起こす可能性すらあると言われています。

ローパフォーマーの中には、まじめで一所懸命仕事に取り組むタイプもおり、なぜパフォーマンスが出せないのか、本人も悩んでいるケースもあります。

真面目に働いているのになぜローパフォーマーになってしまうのか……。その特徴と原因を追求してみましょう。

ローパフォーマーの特徴を考える

真面目に仕事に取り組むローパフォーマーは改善の道がある

ローパフォーマンスの原因は一つではありません。もちろん、能力的にそもそも厳しい、という人もいるのでしょうが、適性とキャリア開発がうまくいかなかった場合もあります。

担当業務が問題になるケースや、上司やクライアントなど相手に恵まれないこともありますし、プライベートや気持ちの面で能力を発揮できない人もいるでしょう。他にも、会社の事業戦略や組織運営などの組織に対する不満や、自分のポジションに満足していないなどで、仕事にきちんとコミットできないこともあります。

さまざまな原因があって生まれた「ローパフォーマー」の問題を、すべて解決することは困難ですが、真面目に仕事に取り組む姿勢がある人材であれば、ローパフォーマンスになった原因を解決していくことで、パフォーマンスが改善していくことも可能です。

ローパフォーマーを改善するためには、時間をかけて個別に対応していくことが求められます。彼らと一緒に“ローパフォーマンス”という現状に向かい合い、その原因を突き詰める姿勢をもつところからスタートするようにしましょう。

ローパフォーマーを構成する要素とは

「いつも忙しそうにしている人ほど成果がかんばしくなく、余裕を持って仕事をしている人ほど高い成果を上げている」。これはハイパフォーマーとローパフォーマーの一つの特徴だと言われています。

常に忙しそうにしている人は、土壇場で問題を解決しようとする傾向がありますが、これが業務の悪循環を生み出す原因の一つです。常に問題が発生してから対処しているため、その場しのぎの問題解決にしかならず、業務が遅れていきます。結果、物理的にもメンタル面でも余裕がなくなり、満足のいく品質を生み出せずにミスも多くなります。最終的には、顧客の信用も失われる可能性さえあります。最後まで対応に追われているため、次の業務へのとりかかりも遅くなり、そのために再度、問題が発生する予兆も見逃してしまう。これはローパフォーマーの顕著な行動の一つです。

ローパフォーマーは自分の能力を過信しがちな傾向があるとも言われています。同僚や上司から能力がないと思われたくないため、先輩や同僚など周りに教えを乞うことをせず、仕事を一人で抱え込んでしまいがちなのです。日頃のコミュニケーションも不足しているため、周囲の協力も得られにくく、結果的に問題解決にも時間がかかるという悪循環に落ちいってしまいます。

こういった問題が発生する要因に、「結果重視」と「プロセス重視」の違いがあると言われています。ローパフォーマーの人は、効率を求め、業績に直結しない時間を良しとしない傾向があると言われています。一方ハイパフォーマーは、失敗を成長機会として捉え、自らのモチベーションを向上させる糧にします。

たとえば、部下の業績が期待したように上がらないとき、上司は管理を強化して効率化しようとしますが、これはむしろ逆効果です。人は期待に応えようとして頑張るものです。管理すればするほど自発的に行動を起こすことをやめてしまう傾向があり、管理しすぎることが個人の行動に悪循環をもたらすことになるのです。

ローパフォーマーの特徴について

状況による分類はいくつかありますが、改善することのできる項目でもあります。

個人の能力や成果が報酬に見合っていない

個人のスキル・能力などと、実際の成果に乖離があるにも関わらず、成果以上の報酬をもらっている、というケースがあります。

成果が全くないわけではありませんが、想定している目標や期待値よりもアウトプットが低い場合が往々にしてあります。結果として会社が個人に成果以上の報酬を支払っている、という余分なコストが発生していることになります。

過分な報酬を受け取っている場合、失敗することを恐れて、新しいことにチャレンジしなくなることがあります。あくまで現状維持が目的となってしまい、定時で帰れるのに新しいことに挑戦したら定時で帰れなくなる、失敗した場合の減給などに対してのリスクを恐れます。

なぜ報酬に見合っていない給与となっているのか、人事制度の見直しや原因追求が必要ですが、現状を把握するためにも「ローパフォーマー自身が考える自らの成果」などを上司や人事部の人がヒアリングし、期待している役割について説明することが大切です。

勤務態度に問題がある

不真面目や怠惰など、業務態度に問題があるローパフォーマーも存在します。誰が見てもわかる場合もありますし、巧妙にさぼっている「ただ乗り社員」や「ぶら下がり社員」などと呼ばれるケースもあります。

こういった人材は日常の業務でも問題があるため、周りのメンバーに負担をかけるのも大きな問題となっています。

職種と個人の専門性のミスマッチ

モチベーションが高く前向きな社員でも、本人のスキルや特性と業務内容が合っていないことで、ローパフォーマー化してしまうケースもあります。

配置の仕方に問題がある場合もありますが、会社の事業転換などで本来の専門性と異なる仕事を担当せざるを得ず能力を発揮できない、というケースもあります。この場合も、人材の適材適所を実現するなど、何かしらの対策が必要です。

マネジメント能力の欠如

プレイヤーとしては非常に高いパフォーマンスを出していた人が、管理職としてはマネジメントスキルが欠如している、というケースもあります。

職能給システムが一般的な日本企業では、そもそもの個人の専門性を考慮した人材配置というよりは、個人の業務成績への報奨のような形でポストを与えることもあり、管理職研修も不十分のまま、管理職に配置するような状況が生まれることがあります。部署全体のパフォーマンスにも大きな影響を与える、マイナスの事象です。

真面目なローパフォーマーを前向きに前進させるためには

本人としては前向きに働いているのに、どうしてもパフォーマンスが発揮できない……という時は、必ず何かしらの理由があるものです。

人事担当者や経営者としては、彼らをうまくマネジメントすることが何よりも重要な役割です。そのためにはまず、彼らがどのような理由でパフォーマンスを発揮できていないのかを見極め、精査していくことが求められます。

組織としてしっかりとした、かつ早急な改善策を講じることが求められています。

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