中途採用が即戦力にならない?期待はずれになる理由や原因、対策とは

即戦力が求められる中途採用の現状について

中途採用、特にキャリア採用においては即戦力を求めた求人が多数を占めます。特に30代以上をターゲットとした求人であれば、その傾向は顕著です。

中途採用 新卒採用
人材イメージ 即戦力(職種別採用) ポテンシャル(研修後配属)
目的
  • 欠員補充
  • 増員
  • 知識や技術の導入
  • 将来のコア人材確保
  • 均質な若年労働力確保
時期 通年 4月入社 ※一部9月入社もあり
準備・選考期間 数週間程度 1年以上
コスト 比較的安い 比較的高い ※一定数以上を採用すると1人あたりは安くなる場合もある
メリット
  • 自社にない知識、ノウハウ、人脈などを導入できる
  • 経営に機動的に対応できる
  • 自社の社風にあわせて育成でき、高いロイヤリティーが期待できる
  • 大量採用も可能
  • 組織の活性化
メリット
  • 自社の社風にあわないケースもある
  • 大量採用には向かない
  • 自社に採用力、育成力がないと難しい
  • 大きな先行投資が必要

引用元『日本の人事部』中途採用とは

教育や研修に十分なリソースをさくことができない、中小企業やスタートアップ企業などは、そもそも新卒採用を行っておらず中途採用のみで人材を確保する企業も多いです。

また、以前は新卒採用のみで人材を確保していた大企業であっても、売り手市場の影響もあり、中途採用を開始し始めた企業も多くあります。

中途採用の求人には、同業での経験や職務実務経験など、以前の仕事を活かして能力を発揮してもらうことを目的としたものも多くあります。しかし現状は、スキルを期待した求人票や求人広告から採用したのにもかかわらず、現場社員から「即戦力にならなかった」「期待はずれだった」という声があがることが多く発生しています。

面接でのスキルや職務実務経験の見極めが十分であったのに、中途採用者が即戦力とならずに活躍できない理由と対策について、掘り下げて説明致します。

中途採用者が即戦力にならない理由とは?

スキルやキャリアも十分あり、即戦力を期待して採用した中途採用者が即戦力にならず、活躍できないという状況はどうして起こるのでしょうか。主な理由として下記の3つが考えられます。

1.仕事のやり方が違う

同業他社からの入社であっても、自社独自の仕事の進め方や管理など今までとやり方が異なっていたら戸惑いを感じ、なかなか能力を発揮することができません。自社の仕事の進め方に適応するにはどうしても時間が必要になります。

例えば報告のタイミングにしても会社ごとに異なるのです。実務経験があるといっても、自社のやり方にすぐ適応できるかどうかは実務力とは関係がありません。

2.過去のやり方にこだわる

1の「仕事のやり方が違う」とも共通しますが、過去のやり方にこだわり過ぎて良い結果が出せない、自社独自の方法にやり方を変えようともしないなどがあげられます。

前職の成功体験のやり方が絶対だと信じ、自分がやってきた手法にこだわります。また、自分が経験してこなかった業務に対しては、即戦力を期待されている事実と失敗したくないという感情から、新しく挑戦することに消極的になる傾向があります。

3. 社風とのミスマッチ

社内の常識や社内用語が分からず、なかなか上手く馴染めないというケースもあるでしょう。

例えば部署名や役職名の呼び方や、上司や同僚とどんな距離感でコミュニケーションを取ればいいかわからないなど、自社の社員では当たり前の文化が中途採用者にとっては異文化に感じることも多いのです。

社風に戸惑いを感じ、コミュニケーションロスやストレスによって、生産性が下がってしまうということも発生します。

中途採用者に活躍してもらうための対策とは

人事担当者として、入社前の採用選考時にできる対策について説明します。入社後であっても、組織改革や人事制度の変更などである程度の対策は可能ですが、大幅にコストがかかってしまうため、採用選考時に対策するのが良いでしょう。

「仕事のやり方が違う」「過去のやり方にこだわる」

この対策としては、新しい環境への適応力や挑戦意欲の見極めを入社前に行うことです。適応力や挑戦意欲があれば、個人に差はあれど、早いうちに戦力になってくれることが期待できます。

好奇心をもって新しいことを吸収していくことに対して前向きなのか、向上心を持って自発的に動いていくことができるかの見極めが出来れば、即戦力なのか、それともいずれ戦力になってくれるのかの判断ができます。

面接の中で前職での経歴や実績などをアピールすると思いますが、その発信の仕方が露骨に感じられたり、強く主張しすぎている場合はこだわりが強い可能性があります。成功体験や、やってきたことを強くアピールするのは当然なのですが、新しく学ぶことに対してどう感じているか確認する必要があります。

その場合は、実際に配属する予定の現場社員も含めて判断すると良いでしょう。そもそも「仕事のやり方が一緒である」のであれば、即戦力が期待できます。

「社風とのミスマッチ」

自社の社風と応募者の価値観がミスマッチしていないかを、採用選考時に確認することが重要です。

社風とのミスマッチは、新卒採用・中途採用ともに、仕事を辞めた理由のトップとしても挙げられる理由です。採用選考の過程で、新卒採用・中途採用ともに社風のミスマッチを確認する工程を組み込みましょう。

仕事をやめた理由
出典元『中小企業庁』中小企業白書 2015年版

ミスマッチを確認するためには、人事担当者や面接官の主観で「マッチしているのか」を判断するのではなく、ツールなどを用いて、客観的に判断することが重要です。

中途採用者が即戦力にならない場合でも、必ず原因と対策がある

即戦力が必要であっても、ただスキル面を見て合否を決めるのではなく、応募者の価値観や考え方などを慎重に考慮する必要があります。

逆に価値観などが一致していれば、即戦力とは言わずとも、比較的早いタイミングで戦力になる可能性を秘めているのです。価値観やカルチャーがあうと、自社のやり方や社風にはやく馴染もうと、立ち上がりに対して自ら努力をしてくれるでしょう。

中途採用者に対しても実務スキルや即戦力だけでなく、価値観やカルチャーマッチングを導入することで、中途採用者が活躍しないという悩みは今後解消されることでしょう。

資料ダウンロードフォーム

    「ミツカリ - 導入事例集」が無料でダウンロードできます


    ミツカリは採用活動における利用だけでなく、入社後のマネジメントにも利用できる適性検査として3,800社以上の企業に導入されています。サービスも5年以上の運用実績があり、効果検証に時間のかかる離職率改善等においても、多くの企業で成果を出しています。

    今回はミツカリを導入した企業における活用方法や導入後の効果について、代表的な7つの事例をまとめました。是非ダウンロードしてご参照ください。

    ダウンロードにはプライバシーポリシーの同意が必要です。

    プライバシーポリシー

    関連するタグ