「再就職手当」はすぐには受け取れない
失業手当をもらっている人が、受け取り満了の期日よりも早く仕事を再スタートする時に受け取れる「再就職手当」。知らずに損をしている人も多い制度で、利用率は3割程度にとどまっています。
再就職手当は「早期の」再就職を促すための制度で、早く再就職先が決まるほど、多くの金額を受け取ることができます。再就職後に受け取れるので「早期再就職でもらえるお祝い金」と捉えても良いかもしれません。
「再就職」はいつ確認され、いつお金を受け取る事が出来るのでしょうか。受け取るために必要な手続きは何でしょうか。今回は、知らなければ受け取れない「再就職手当」の受取時期、手続きについてご紹介します。
意外に時間がかかる「再就職手当」の手続きフロー
「再就職手当」の手続きのタイミングを認識しておきましょう。基本的に「再就職日の翌日から1ヶ月以内」と決められています。この期間のうち、どこかでハローワークに手続きに行って、無事に承認されると手当を受け取る事ができます。
手続きは一度きりでは終わらず、ハローワークと転職先の間で提出物のやり取りをしなくてはなりませんのでご注意ください。また、承認される条件として「1ヶ月後に再就職先で仕事をしているか」の確認があります。振込(手当の受取)は承認後1週間~10日前後となるため、ほとんどのケースで転職後約1ヶ月半〜2ヶ月経ってからとなります。
再就職手当申請の流れについて
手当の申請から振込までの流れを、もう少し詳しく見ていきましょう。
まずは再就職手当の申請です。手続きはハローワークで行います。基本的に申請期限は「就職日の翌日から1ヶ月以内」です。たとえば4月10日から出勤するなら、4月11日から5月10日までが該当します。
申請の流れは下記となります。
1. 会社から「採用証明」をもらう
採用証明書は就職先から「採用したことを証明する」書類で、会社側が記入・発行しなくてはなりません。
2. 「採用証明」をハローワークに提出する
「1」の「採用証明」をハローワークに提出します。
3. ハローワークから申請書類をもらう
「再就職手当支給申請書」あるいは「常用就職支度手当支給申請書」という書類もらいます。分からなかったら、ハローワークの窓口の人に聞きましょう。
4. 申請書類による会社の証明を受ける
「3」の申請書類会社に提出して、証明を受けます。
5. 就職日の翌日から1ヶ月以内にハローワークに提出
会社から証明を受けた「再就職手当支給申請書」あるいは「常用就職支度手当支給申請書」に加えて「受給資格者証」をハローワークに提出します。「受給資格者証」とはハローワークで雇用保険、失業給付の手続き後に開催される受給説明会で渡される書類で、受給資格を証明するものです。
最後の「5」が「就職日の翌日から1ヶ月以内」ということです。また、提出書類に不備があると再提出が必要になるため、早めに動く方が安全です。
約1ヶ月後に在籍しているか調査が入る
申請手続きの流れを終えて提出物をハローワークに提出すると、入社後約1か月後にその人が継続して働いているか調査が入ります。「実際に申請書通りの場所で仕事をしているのか」と「継続して勤務できている」ことがポイントです。当然ですが、審査は手続きと振込みの間に行われるため、手続きが終わっていても振込前に再退職してしまうと手当を受け取れない可能性があります。
承認後1週間~10日後に受給
申請をしてハローワークの調査に無事通過すると、1週間から10日後、指定の口座に手当が一括で振り込まれます。
新しい仕事をスタートして、おおよそ1ヶ月半〜2ヶ月経つ見積もりとなります。
再就職手当の手続きは忘れないうちに行おう!
手続きには幾つかのやり取りが必要であるため、手当はすぐにもらえるわけではなく、再就職後1ヶ月半〜2ヶ月後となります。
申請には「就職日の翌日から1ヶ月以内」という期限が設けられています。「うっかり忘れた」「間に合わなかった」なんて後の始末にならないように、事前に意識しておきましょう。