終身雇用は衰退し、パーソナルブランディングが注目されている
厚生労働省の調査によると、生涯同じ会社で務めるのは2人に1人であり、終身雇用制度ではなく、アメリカでは主流な個人の能力主義が日本企業にも徐々に浸透し始めていることがわかります。転職市場で自分の価値を高めるだけでなく、同じ会社で勤め続けるためにも、パーソナルブランディングが有効です。
自分の市場価値を高めるのにパーソナルブランディングの必要性を感じてる人が増えてきています。ファイナンシャルアカデミーによるビジネスパーソンを対象とした調査によると、パーソナルブランディングへの意識に変化がある人は約7割と過半数以上の人材が変化を実感しています。
出典元『ファイナンシャルアカデミー』パーソナルブランディングに関する意識調査
パーソナルブランディングが今よりも必要になると考える人は8割となっており、多くの人がパーソナルブランディングの重要性を実感しています。一方で、日頃からパーソナルブランディングを意識できている人は1割未満と、必要になると実感しているのに意識できていない人が多く存在しています。
出典元『ファイナンシャルアカデミー』パーソナルブランディングに関する意識調査
意識できていない背景として、パーソナルブランディングの定義が抽象的である、具体的にどんな点を意識したら良いのかがわかっていないことが考えられます。今回はパーソナルブランディングとは何かについて説明します。
パーソナルブランディングの意味や定義とは
『パーソナルブランディング』の著者ピーター・モントヤによるとパーソナルブランディングは以下の3つを人々に伝えるものと説明しています。
- あなたは誰なのか
- 何をしているのか
- あなたが他の他人と違うところ、あるいはターゲットとするマーケットに対してどんな価値を提供するのか
これらを明確に相手に伝えるようにすることで、あなたの価値をただしく伝えることが出来ます。
パーソナルブランディングの目的について
パーソナルブランディングをしっかりと行うことで「私はあなたにとってこんな価値があります。あなたにとってこんなメリットがあります。」を伝えることができます。
パーソナルブランディングは自分を正しく理解してもらう技術です。
セルフブランディングとの違いとは
パーソナルブランディングは市場の中での個人の価値を伝えることに対し、セルフブランディングはありのままの自分の中から魅力を見つけ出し伝えることです。
市場ありきなのがパーソナルブランディング、自分の魅力から市場を探すのがセルフブランディングと言えます。
パーソナルブランディングを実施するメリットとは
パーソナルブランディングはビジネスを楽にしてくれる強力な武器となります。
- 場の中で価値がある自分の強みを見つけ、収入がアップする可能性がある
- セミナーや講演で集客できるようになる
- 見込み客やメルマガ読者が増える状態になる
- 営業力が強化される
- コピーライティングなど販売やプロモーションに多大な労力やコストをかけなくても売れるようになる。極端な話「商品を出したよ。」と告知するだけで売れる状態になる
- 信頼性を高める
- 商品・サービスの価値が高まり、利益率があがる
- 「知っている」人が多くなり仕事が有利に進めやすい。
パーソナルブランディングを実施するデメリットとは
「能力不足を補う」ような誇張した伝え方になったり、露出しすぎてあたかも自分がを「有名人」のような振る舞いをすると、実力以上に自分を装飾して偽り、かえって信用を落としてしまう可能性があります。
パーソナルブランディングは自分の価値を上げることも下げることもある
パーソナルブランディングとは、組織内の個としてプロモーションを行うことであり、セルフブランディングとは意味合いが異なりますが、激変する労働市場で自身の価値を高めるために非常に有効な手段です。
誤った方法でパーソナルブランディングを行ってしまうと、自分自身の価値を逆に下げてしまう結果ともなるため、正しいやり方を理解して意識する必要があります。