ビジネスマナーは転職で大事?
円滑なコミュニケーションはストレスなく仕事を行う上でとても大切です。特に、社外の人と接する職種の場合は、先方に好印象を持ってもらえるような対応が不可欠です。そのために大切なのが「ビジネスマナー」。みなさんはどうでしょうか?
メディケア生命の調査によれば、ビジネスマナーを「仕事を円滑に進めるために欠かせないものである」と答えたビジネスパーソンは8割以上でした。しかし「自分自身がビジネスマナーができているか?」という質問に対して「はい」と答えたのは約44.2%でした。ビジネスマナーを重要だと認識しつつも、自分ではできていないというビジネスパーソンが多数を占める結果になったのです。
マイナビの調査では、新卒採用で評価基準としてビジネスマナーを挙げている企業は37.2%、中途採用の現場でも49.6%という結果が出ました。つまり「もっとも重要とはいえないが、あるに越したことはない」という位置付けだと推測できます。
転職活動では、人事部とのやりとりは基本的にメールで行われます。今後の選考フローの連絡だけでなく、面接の日程調整や結果連絡など重要な内容ほど「記録が残る」メールというかたちでの連絡を好む企業も多くあります。
メールで注意することは、送信した文章を読んでいるのがやりとりをしている担当者だけじゃないという可能性があることです。Ccなどで担当者の上司や役員などが読んでいるケースもあり、電話よりもビジネスマナーの有無が確認されやすいという特徴があります。
そこで今回は、採用選考で知っておきたいメールのビジネスマナーを紹介します。
ビジネスマナーを意識したメールを送る際のポイント5点とは
ビジネスマナーを意識したビジネスメールを送るために、注意しておきたい点が5点あります。
- メールを送る前の準備
- 間違いやすい敬語に注意
- メールの構成は簡潔に
- こちらからメールを送るとき
- 企業から届いたメールに返信するとき
1.メールを送る前の準備
何事にも準備は大切です。
企業とのメールのやりとりはあくまでも仕事として行われるものです。見合った相手への気遣いをすることがメールを送る以前に準備しておくべきマナーと言えます。そこでまず以下をチェックしてみましょう。
- 返信は基本的に24時間以内を心がける
- 返信時間は先方の業務時間内がベター
- アドレスは一目であなただとわかるものにする
特に注意したいのが「アドレス」です。いわゆる「キラキラアドレス」だと先方からの印象はどうしても悪くなってしまいます。
メールアカウント名にも注意しましょう。あなたの名前でなく「キラキラネーム」で登録してしまうと、相手のメールボックスにその名前が表示されてしまう危険性がありますので、くれぐれもご注意してください。
企業とコンタクトを撮る際はプライベートの連絡用に取得したアドレスと兼用するのは控える用にしましょう。
2.間違いやすい敬語に注意
メールは、電話とは違って「わからなければ調べる」を随時行いながら書けます。だからこそ、慣れないうちは敬語の使い方が不安になった時はきちんと調べるようにしましょう。その繰り返しで敬語は確実に習得できます。
間違えやすい敬語の代表例は、「尊敬語」と「謙譲語」の混同です。使用する語句と主語と目的語の確認を怠らなければ、この間違いは減らすことができますので落ち着いて書きましょう。
「口語表現をメールで書いてしまう」ということにも要注意です。よくあるのが「御社」という表現です。この言葉は原則文面では使わない口語表現ですので、メールでは「貴社」と書くようにしましょう。
3.メールの構成は簡潔に
メールは何よりも「要件のわかりやすさ」をまず大事にしましょう。そのためにも一般的なメール構成を用いることをおすすめします。
最初はまず「宛先」を書きましょう。この時注意するのは会社は正式名称で書くことです。「株式会社」を(株)というような略式表記することは避けましょう。
その後、挨拶として「お世話になっております。(名前)です。」という言葉で始めるのが一般的です。転職活動時に悩むのは「自己紹介で自らの所属を書くべきか」ですが、転職活動時に在籍中の会社の名前を書く必要はありません。
メール末尾には署名を添付するのが一般的ですが、こちらは転職活動時でもあることが好まれます。所属会社などは書く必要はありませんが、住所や日中に対応可能な電話番号などを併記しておくと丁寧さが伝わります。
メインである内容で注意することは、最初にもお伝えしましたが「わかりやすさ」です。要件が複数ある場合は箇条書きを使うなどレイアウトに工夫するなど「リーダビリティを配慮」することが相手への気遣いとなります。
4.こちらからメールを送るとき
転職活動では、基本的に先方からの連絡を待つことになるのですが、場合によっては不明点の確認などのために求職者から企業にメールを送る必要も生じます。
この時に注意したいのが「タイトルの付け方」です。
先方がメールを受信し、それを開く前に知っておきたいのが「だれから」の「何のための連絡か」ということです。この2つの情報がメールを開く前にわかるようにタイトルをつけるのがメール送信時のマナーです。
ポイント5:企業から届いたメールに返信するとき
企業からのメールは「要返信」のケースが多いです。大前提として返信締め切りを破らないことがありますが、同時に注意したいのが「これから送るメールが以前届いたメールの返信であること」がすぐにわかるようにすることです。
頂いたメールのタイトルは変えず「Re:」をつけたまま返信するのが正解です。タイトルを見ただけでどういう文脈のやりとりかをわかるようにしておきましょう。
少しのチェックでミスは確実に無くせる
緊急性を要する連絡は原則的に電話で行われます。一方、面接の日程調整や合格通知などについては記録が文面で残るためメールでの連絡が主流です。入社後の業務でもメールを多用する可能性もあるため、事前にメールの送受信に関するビジネスマナーについては初心にかえって確認しておきたいことです。
メールソフトやメールアプリによっては、返信時にタイトルの編集が省略して表示されていることもあることに気をつけましょう。メールを送信する前には必ず一度目視で確認する癖をつけておくことが大切です。
メールはきちんとしたチェックを怠らなければ確実にミスを避けられますので、ちょっとした注意を日頃から心がけてみるようにしましょう。