ティール組織を日本で実現する方法とは?3つの重要な要素について

ティール組織は日本企業でも導入されている!

ティール組織とは、階層構造や管理マネジメントの仕組みが存在しない、社員一人ひとりが裁量権を持って行動する組織形態を意味する言葉です。

ティール組織では、組織内における上下関係や細かな規則、定例会や予算の設定といった旧来の組織構造や組織文化の多くを撤廃します。ティール組織は、意思決定に関する権限や責任のほぼすべてを社員個人に譲渡して、組織や人材に革新的変化を起こす「次世代型組織モデル」として世界中から注目されています。

ティール組織は、組織を構成するメンバー一人ひとりに会社の意思決定権があり、メンバー各自が会社組織の目的実現のために動く組織です。ここ数年で、日本を含む世界中で有名な企業がティール組織を導入し、さまざまな効果を上げています。

今回の記事では、日本企業がティール組織を目指す上で必要な要素についてご紹介します。

日本企業がティール組織を目指す上で必要な要素とは?

ティール組織とは、階層構造や管理マネジメントの仕組みが存在しない、社員一人ひとりが裁量権を持って行動する組織形態を意味する言葉です。

ティール組織という概念は、コーチやアドバイザーとして世界各国で活動しているフレデリック・ラルー氏が2014年に執筆した原著『Reinventing Organizations』によって紹介され、新しいマネジメント手法として注目されるようになりました。フレデリック氏の考え方の特徴的な点としては「旧来のマネジメント手法は成果が上がっているが、実は組織に悪影響を与える可能性をふくんでいる」という指摘を行った点が挙げられます。

フレデリック氏によると、ティール組織は相互に関係しあっている3つの要素で構成されているとされています。

  1. セルフマネジメント(自主経営)
  2. ホールネス(全体性)
  3. 組織の存在目的

1.セルフマネジメント(自主経営)

ティール組織におけるセルフマネジメント(自主経営)とは、組織環境の変化への対応の際に他者からの指示を待たず、適切なメンバーと連携して対応することを意味します。

ティール組織では、メンバー同士でアドバイスやフィードバックを与え合いながら、すべての意思決定をメンバーが主体的に行います。メンバー各自が主体性を持って行動するため、個人のスキルや組織全体の質が高まり、トップダウンによる対策に比べて最適な判断に到達する確率が高いと言われています。

ティール組織では、従来の組織では部門化されている人事・営業・企画といった、あらゆる業務の裁量権を個人やチームに任せています。業務の裁量を個人やチームに任せる手法は、単なる権限の委譲や組織構造の撤廃ではありません。ティールという意識の発達段階において、権限は意図的に委譲するような要素ではなく、全メンバーが等しく持っていることが自然な状態であるためです。

ティール組織には固定化された役職や部署、規律などの代わりに、状況に合わせて流動的に生まれる担当や階層、チームやルールなどが数多く存在します。組織のメンバーたちは、活動を円滑にするための道具として担当やチームといった「役割」を生み出し、適切に活用しているのです。

セルフマネジメントを導入すれば、メンバーたちは手続きや確認などに余計な時間を奪われず、時間を有意義に使えるようになります。また人事・経理・営業といった、従来では部署で決められていたあらゆる業務を個人やチームが担当するため、自分たちの仕事が組織や他チームに与える影響を理解して、経営者と同じような視点で自分たちの業務の内容や効率を評価できるようになります。

さまざまなメリットがあるセルフマネジメントですが、従来の組織形態で活動している企業では、簡単には導入できません。セルフマネジメントを導入するためには、メンバー同士の相互理解や相互信頼、仕事に対する主体性や当事者意識を高める施策から始めていきましょう。

2.ホールネス(全体性)

ティール組織におけるホールネス(全体性)とは、メンバー自身の感情や考え方をオープンにして、組織との一体感が得られるようになることを意味します。

従来の組織では、周囲からの批判を恐れて無難な発言や行動しかできず、ありのままの自分を表現できないケースが多々あります。組織をより円滑に運営するためには、メンバーが互いに自分の内面をさらけ出せる「心理的安全性」を確保する必要があるのです。

心理的安全性については「心理的安全性とは?意味や定義、企業へのメリットや注意点について」の記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

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ホールネスを実現するためには、個人が持つ能力に対する組織側の理解が重要です。ホールネスを実現するための施策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 全てのメンバーは互いの活動をサポートしあう存在で、監督官ではないと理解してもらう
  • 組織の目的や価値観、ルールなどを確認して共有する機会を設ける
  • 傾聴力や伝える力、コーチングなどのスキルを習得する研修を実施する
  • 仕事や人間関係、プライベートで不安を感じている場合は、組織として丁寧に寄り添う

3.組織の存在目的

ティール組織における組織の存在目的とは、組織が何のために存在し、将来どの方向に向かうのかを探求し続けることを意味します。

ティール組織では、状況に応じて個人の役割や組織の形態が変化するため、環境の変化に合わせて組織の目的や事業内容などを柔軟に変えていく必要があります。メンバーは組織の使命を意識して行動するため、社長や役員が決めた目的に従うしかなかった従来の組織とは違い、組織レベルの責任を感じやすいと言われています。

ティール組織でミーティングを行う際には「組織目線」用の席を用意して、組織としての立場から意見を言いたい時には、誰でも自由に組織目線用の席に座れるといった工夫している企業もあります。

従来の組織では、社員は経営者が設定したノルマの達成だけに意識と時間を集中させます。ノルマ達成のみを目的とした働き方では、組織の存在目的や組織の考え方の変化に気付けないだけでなく、組織としての目線に興味を持つ余裕もなくなります。どれほど意義のある社是や目標を掲げても、組織や人材の活力に変換されていないのであれば、何の意味もありません。

組織の存在目的を共有し、日々変化し続ける組織の想いをメンバーが正しく理解して活動内容に反映していくためには、メンバー全員の感受性や協調性、柔軟性などの高さが重要です。

ティール組織の実現に必要な要素と自社の現状を比べてみよう!

ティール組織とは、階層構造や管理マネジメントの仕組みが存在しない、社員一人ひとりが裁量権を持って行動する組織形態を意味する言葉です。

ティール組織を実現するためには、ティール組織を構成する3つの要素を理解した上で、それぞれの要素を満たす組織を目指していく必要があります。

自社でティール組織の実現を目指す際には、ティール組織を構成する3つの要素において、自社の現状とどの程度ギャップがあるのか、どのように変えていくのかを明確化してから実践するようにしましょう。

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