ティール組織の事例紹介!ティール組織を実現した企業の事例について

ティール組織は世界中の企業で導入されている!

ティール組織とは、階層構造や管理マネジメントの仕組みが存在しない、社員一人ひとりが裁量権を持って行動する組織形態を意味する言葉です。

ティール組織という概念は、コーチやアドバイザーとして世界各国で活動しているフレデリック・ラルー氏が2014年に執筆した原著『Reinventing Organizations』によって紹介され、新しいマネジメント手法として注目されるようになりました。フレデリック氏が提唱したティール組織を含む「組織モデル」は、組織や人の発達段階にたとえて「5つの組織モデル」で構成されています。

ティール組織は、組織を構成するメンバー一人ひとりに会社の意思決定権があり、メンバー各自が会社組織の目的実現のために動く組織です。ここ数年で、世界中で有名な企業がティール組織を導入し、さまざまな効果を上げています。

今回の記事では、ティール組織を導入した企業の事例をご紹介します。

ティール組織を導入した企業の事例とは?

ティール組織を導入した企業の事例を3つ、それぞれの取り組み内容の特徴を含めてご紹介します。

  1. Buurtzorg(ビュートゾルフ)の事例
  2. ザ・モーニング・スター・カンパニーの事例
  3. 株式会社ビオトープの事例

1.Buurtzorg(ビュートゾルフ)の事例

ビュートゾルフとは、オランダのヨス・デ・ブロック氏が創業した、非営利の在宅ケア組織です。

ビュートゾルフは2006年に設立され、設立当初は4人で始まった小さな組織でしたが、現在では1万人の看護師を抱えるオランダ最大手の在宅ケア組織となっています。現在の利用者数は約6万人で、オランダにおいての患者満足度は業界1位、スタッフ満足度は全産業で1位となる快挙も達成しています。

ビュートゾルフでは、在宅ケアを行う看護師はまず12人以下で1つのチームを構成します。構成されたチームは、担当する地域の患者に対して、事務所の立地、ケアプランの作成、業務管理などのすべてをチーム単位で実施します。チームにリーダーはおらず、専門職である看護師が患者の状態をしっかりと確認し、患者と深い信頼関係を作りながらケアしていきます。

ビュートゾルフの新しい仕組みを支えた重要な要素の一つが、ITを活用した徹底した情報共有です。「ビュートゾルフ・ウェブ」と呼ばれる社内用交流サイトで、患者情報の管理やメンバーの勤怠管理などを徹底的に「見える化」しています。ビュートゾルフ・ウェブを通じて看護師同士の情報共有も行われており「この場合はどうすれば効果的なケアができるか」といった相談が行えるため、顧客満足度の向上やメンバー同士の健全な競争促進につながっています。

ビュートゾルフのティール組織としての特徴は、リーダーを作らずにメンバーがそれぞれのベストを尽くす組織構造や、上下関係がないことによる情報共有のスムーズさが挙げられるでしょう。

2.ザ・モーニング・スター・カンパニーの事例

ザ・モーニング・スター・カンパニーとは、トマトケチャップやトマトソースなどの生産で全米シェア25%~30%の実績を持つ、世界最大のトマト加工会社です。

ザ・モーニング・スター・カンパニーでは、全社員がマネージャーの役割を持っており、報酬に関するすべての決定権を持ちます。社員各自が自分のミッションを設定したのち、行動計画を作成して合意書に明記し、合意書の内容は全社員間で共有されます。社員に対する報酬は、合意書の内容や達成度を加味した上で、評価対象の社員が関わる他の社員が評価します。社員全員がマネージャーであるため、部長や課長といった役職や昇進は一切ありません。

ザ・モーニング・スター・カンパニーには役職が存在しないため、自分の仕事に必要だと思うことに関しては、上司の決裁を受ける必要がなく自身の判断で行動に移せます。

ザ・モーニング・スター・カンパニーのティール組織としての特徴は、社員全員がマネージャーとしての役割を持つ組織構造や、主体性の強化にともなう組織全体の生産性向上などが挙げられるでしょう。

3.株式会社ビオトープの事例

株式会社ビオトープとは、企業向け・個人向けの人材育成事業に力を入れている、営業コンサルティング・WEBコンサルティング企業です。

株式会社ビオトープでは、タスクベースで自律的なプロジェクトを構成しています。プロジェクトのメンバー同士は「共鳴」を重視したつながりを持っており、プロジェクトの目的を世の中に発信して「共鳴」した人の中から社員の採用活動を行っています。

株式会社ビオトープは、WEB会議を利用して地理的な制限を超えたミーティングを行い、プロジェクトの目的や全体との関わりやつながりを見える化しています。個人と組織の目的をすり合わせながら、メンバー同士共通のパターンを探り、問題解決を行える人材育成に取り組んでいます。

株式会社ビオトープのティール組織としての特徴は、共通した価値観を重視した組織構造や、目的意識の共有による当事者意識の強化などが挙げられるでしょう。

ティール組織を導入する際は他社の事例を参考にしよう!

ティール組織とは、階層構造や管理マネジメントの仕組みが存在しない、社員一人ひとりが裁量権を持って行動する組織形態を意味する言葉です。

ティール組織を実現している企業は多くあり、さまざまな取組事例や成功事例が公開されています。フレデリック氏が提唱した5つの組織モデルにおいては、どんな組織でも必ずティール組織が優れているとされているわけではなく、それぞれの組織モデルごとにメリット・デメリットがあります。極端な例ではありますが、国の軍隊でティール組織を導入した場合、大きな混乱が生まれるであろうことは想像しやすいかと思います。

自社でティール組織の導入を考える際には、今回ご紹介した企業の取り組みを参考にしつつ、ティール組織になることでどのようなメリットがあるのか、自社は何を目指すべきかを明確にすることが大切です。

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