社員のモチベーションが低いことで起きる問題と対策の方法とは?

社員のモチベーションは「低い」が過半数を占めている

社員のモチベーション低下は、経営者や人事担当者の大きな悩みの一つです。社員のモチベーションが低い場合、社内のムードが停滞する、業績の悪化、人材の流出などを招いてしまいます。

多くの企業が社員のモチベーションを上げるために様々な仕組みを導入していますが、モチベーションが高い社員ばかりという会社はなかなか無いのが現状です。

ダイヤモンド・オンラインが全国の男女会社員に行ったアンケート調査では「仕事に対してやる気が出ない会社」であると回答した社員が63%と、過半数を超える結果が出ています。

社員のやる気調査
出典元『DIAMOND online』なぜ「やる気」が出ないのか?会社が知る由もない社員のホンネ大調査

日本全体で見ると「やる気が出ない会社」に勤めている人が「やる気が出る会社」に勤めている人と比べて1.7倍も多いが分かり、日本の企業全体が社員のモチベーションを上げる対策をする必要性が見えてきます。

今回の記事では、社員のモチベーションが低いことで起きる問題と、モチベーション低下を防ぐ対策方法をご紹介します。

社員のモチベーション低下で起きる問題と対策方法とは?

社員のモチベーションが低い状態では、労働生産性の低下や離職率の悪化など、企業にとって様々なデメリットがあります。

生産性が下がると業績が下がり、業績が下がると離職率が上がり、離職率が上がると生産性が下がり、生産性が下がると業績が下がり……という致命的な悪循環につながるため、モチベーションの低下への対策は極めて重要です。

社員のモチベーションが低いことで起きる問題とは?

ベイン・アンド・カンパニーとプレジデント社の共同調査で「やる気に溢れる」社員の生産性は、単に「満足している」社員と比べ、約2.3倍高いという結果が出ています。

意欲の度合いによる社員の生産性
出典元『PRESIDENT Online』”3人に1人”の不満社員を奮起させるには

社員のモチベーションが低い状態では、理想の「やる気に溢れる」社員の状態に比べ、30%以下の生産性しか発揮できておらず、業績の悪化を引き起こします。業績が悪化することで、社員が会社の将来に対して不安を感じ、離職につながる恐れもあります。

新規人材を獲得しても「モチベーションが低い」社員が教育してしまうと「上司の仕事の仕方が気に入らない」といった理由からモチベーションが低下した新入社員が離職してしまうなど、負のスパイラルに陥る危険があります。

社員のモチベーション低下を防ぐ対策方法とは?

社員のモチベーション低下を引き起こす原因は「不明瞭・不公平な評価制度」「非現実的な達成目標」「長時間労働による疲労」などが挙げられます。問題を解決するためには、評価制度や労働環境の整備が必要です。

従業員のモチベーションを上げる単純な対策として「報酬を上げる」「昇進させる」などが挙げられますが、単純な対策では一時的な効果にしかなりませんし、経営に余裕が無ければ実現できません。

モチベーションの低下を防ぐ根本的な対策として、特に重要なものを4つご紹介します。

  1. 人事評価制度の基準を明確にする
  2. 会社のビジョンを明確に定めて社員に共有する
  3. 人間関係の風通しを良くする
  4. 外発的動機付けを内発的動機付けに派生させる

1.人事評価制度の基準を明確にする

リクルートが20~40代の正社員(管理職を除く)519名を対象に行った調査によると、勤務している会社の人事評価制度に満足していない社員の割合は約47%と、日本の正社員の約半数が人事評価制度に対して不満を持っていることが分かります。

人事評価制度の満足度
出典元『リクルートマネジメントソリューションズ』RMS Message vol.45 (2017年2月)

満足の理由としては「会社が評価制度について具体的な情報を開示しているから」「何を頑張ったら評価されるかが明確だから」などが主な理由として挙げられています。

不満足の理由としては「何を頑張ったら評価されるのかがあいまいだから」「評価基準があいまいだから」「評価の手続きに公正さを感じないから」などが主な理由として挙げられています。

満足・不満足の理由
出典元『リクルートマネジメントソリューションズ』RMS Message vol.45 (2017年2月)

会社の人事評価制度に満足な社員も不満足な社員も、理由の上位に評価制度の明確さが挙がっていることから、人事評価基準の明確化は社員のモチベーション低下を防ぐために大切な要素であることが分かります。

2.会社のビジョンを明確に定めて社員に共有する

会社のビジョンは、社員が自身の将来像やキャリアパスを考える上で、非常に大きな影響を与えます。会社の将来像が見えなければ、社員が目指すべき目標も分からず「何のために今の会社で働いているのか」という動機付けができなくなります。

会社のビジョンが既にあったとしても、社員に認知させる必要があります。10年以上前の古い調査ではありますが、会社のビジョン・理念・戦略として掲げられているメッセージや施策について、社員全体のうち「知っている」という回答が67.06%、「知らない」という回答が32.94%となっています。

課長未満の一般社員であっても、「知っている」回答が61.24%と、会社のビジョンに共感する前に「そもそも知らない」比率が高いと言えるでしょう。

会社ビジョンの認知
出典元『CNET JAPAN』会社のビジョンや戦略の共有、社員のモチベーション向上に貢献

会社のビジョンを明確に定めて社員全員に共有することで「何のために今の仕事をしているのか」「自分の仕事が会社の未来にどう役立つのか」を社員が理解して仕事への動機付けにつながり、社員のモチベーションの低下を防ぐことができます。

3.人間関係の風通しを良くする

日経Bizアカデミーが20代から30代の男女有職者に実施した「やる気を阻害する要因」を尋ねたアンケートでは、1位が「経営陣や上司への信頼感をなくした時」3位が「職場の人間関係が悪化した時」など、人間関係による影響が大きいことが分かります。


出典元『日経Bizアカデミー』第4回 メンバーのモチベーションをあげる条件

職場の人間関係改善のために、上司のマネジメントスキルを向上させる研修や社内コミュニケーション活性化などの施策を導入することが、社員のモチベーション低下の防止に有効です。

上司によるセクハラやパワハラなどは論外ですが「体育会系の上司」と「文化系の部下」など、人間関係には「良い・悪い」では測れない「合う・合わない」が存在するため、配属などを考える際には、人間関係の相性についても考慮すべきです。

弊社サービス「ミツカリ」では、AIによって会社全体や部署ごとの価値観と人材の価値観を可視化し、採用・配属におけるマッチ度を測りミスマッチを防ぐことができます。

4.外発的動機付けを内発的動機付けに派生させる

外発的動機付けとは「お金が欲しいから働く」「評価されたいから頑張る」などの外部からの働きかけにもとづく動機付けです。

内発的動機付けとは「やりがいがあるから働く」「興味があるから調べる」などの自発的な理由にもとづく動機付けです。

社員のモチベーションを継続的に上げるには、内発的動機付けから仕事に取りかかれることが望ましいです。「仕事で全く興味のなかった分野を担当し、強制的な心理からある分野を学んでいったが、途中から意外と楽しく感じるようになり、自発的にその分野に関する情報を集めるようになった」などが理想的なケースです。

ただ仕事を命じるだけでなく必要な理由を伝えることで、社員は「何故その仕事をやっているのか」を理解して内発的動機付けにつながり、モチベーションの低下を防ぐことができます。

社員のモチベーションを高く「保つ」ことが大切!

社員のモチベーションが低い状態では、労働生産性の低下や離職率の悪化など、企業にとって様々なデメリットがあります。

社員のモチベーション低下を引き起こす原因には「不明瞭・不公平な評価制度」「非現実的な達成目標」「長時間労働による疲労」などがあり、モチベーションの低下を防ぐためには人事評価制度や労働環境の整備など、根本的な対策が必要です。

モチベーション低下の原因を理解して、各々の社員の価値観から特に影響を与えている要因を見つけ出して対策を打つことが、モチベーション低下の防止策につながります。

一時的にモチベーションを上げる(低下を防ぐ)のではなく、継続してモチベーションを維持することが大切です。社員のモチベーションを高く保つために、人事制度の見直しや労働環境の整備など、継続的に実施できる施策や仕組みづくりについて検討してみてはいかがでしょうか。

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