ファミリーデーとは?社員の家族に自社への理解を深めてもらおう!
近年、日本政府が進める働き方改革では「一億総活躍社会の実現」を目指して、女性やシニア世代などの活躍できる社会づくりを行うための「仕事と生活の調査(ワークライフバランス)憲章」を提唱しています。
ワークライフバランス憲章の一連の取り組みの一つとして、今注目を集めているのが「ファミリーデー」です。
ファミリーデ―とは、社員が日ごろ取り組んでいる仕事を家族に紹介するという企業主催のイベントで、社員の家庭内での仕事への理解を深めることを主な目的としています。
ファミリーデーは、社員の家族に職場を理解してもらうきっかけになったり、社員同士の交流を通した働きやすい環境を醸成できるだけでなく「社員やその家族を大切にする会社」というブランドイメージの向上にもつながります。
ファミリーデーは、会社・社員・社員の家族にとって多くのメリットがある施策ですが、実施するためにはさまざまな準備が必要になります。
今回の記事では、ファミリーデーを企画する際の流れや、必要な準備についてご紹介します。
ファミリーデーの企画に必要な準備とは?事前準備やイベントについて
ファミリーデーを企画する際に必要な準備とは?
ファミリーデーを企画する際には、担当スタッフやイベントの日程など、必要な準備が多くあります。
ファミリーデーの企画に当たって決めなければいけないことは、大きく分けて以下の7項目です。
- 担当スタッフの決定
- 社内ヒアリング
- 開催日時の決定
- イベントや企画の検討
- 準備物の手配や制作
- 当日のシミュレーションやスタッフの配置などの確認
- 実施後の振り返り、フィードバック
1.担当スタッフの決定
ファミリーデーの準備の1つ目として、運営を担当するスタッフの決定が挙げられます。
メインのリーダーを1人もしくは数人確定し、実際に運営するスタッフと、開催前に準備を行う社員の割り振りなど、役割ごとの人員を選定します。
ファミリーデーの担当スタッフを決める際は、できるだけ多くの部署を巻き込みつつ、業務の繁忙なども鑑みて一部のメンバーだけに負担がかからないよう注意しましょう。
2.社内ヒアリング
ファミリーデーの準備の2つ目として、社内ヒアリングが挙げられます。
社内で広くアンケートを実施して「開催時期」「やってみたいイベント」など、イベント自体の構成はもちろん、家族の人数や構成までヒアリングできればベストです。
家族の人数や年齢などが分かれば、食事やグッズなどの準備の際に参考となり、ファミリーデー参加者に合わせたコンテンツ選びができます。
3.開催日時の決定
ファミリーデーの準備の3つ目として、開催日時の決定が挙げられます。
社内ヒアリングの結果を参考にして、ファミリーデーの開催日時を決定します。日程を調整する場合は、参加者の家族の都合や社内の繁忙期を考慮して、なるべく多くの人が参加できる日程を選びましょう。
4.イベントや企画の検討
ファミリーデーの準備の4つ目として、イベントや企画の検討が挙げられます。
社内ヒアリングの結果を参考にして、ファミリーデー当日のイベントやプログラムを企画します。自分たちの企業の特色に合わせた上で、誰もが楽しめる企画が理想です。
ファミリーデーの大きな目的は「ゲストに社員の仕事について理解してもらうこと」です。どういったことを行っている組織なのか、仕事内容や社内の雰囲気などを理解しやすいコンテンツや社内見学ツアーなどがあると、社員の普段の仕事ぶりを理解してもらいやすくなるでしょう。
5.準備物の手配や制作
ファミリーデーの準備の5つ目として、準備物の手配や制作が挙げられます。
企画したイベントのために必要なものを準備します。それぞれのコンテンツに関わるグッズや食事、オリジナルのお土産、企業説明に使用するスライドや資料など、必要なものを洗い出して購入・制作します。
社員の家族に子どもがいる場合は、乳幼児用の授乳室や、飽きてしまった子どもが自由に遊べるようなキッズスペースを用意しておくとよいでしょう。
6.当日のシミュレーションやスタッフの配置などの確認
ファミリーデーの準備の6つ目として、当日のシミュレーションやスタッフの配置などの確認が挙げられます。
スタッフミーティングやデモンストレーションを実施して、当日のスケジュール確認や万が一のトラブル対応まで詳細まで検証し、準備に不備がないかを確認・共有しておきましょう。
7.開催後の振り返り・フィードバック
ファミリーデーを開催した後は、振り返りやフィードバックをしっかりと行いましょう。
次回の開催にあたっての参考にするべく、アンケートを実施して良かった点から反省点までを分析し、結果を全社的に開示するようにしましょう。
ファミリーデーで企画するイベントの具体例とは?
ファミリーデーで企画するイベントの具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 企業紹介
- 職場見学
- 仕事体験
1.企業紹介
ファミリーデーの企画例の1つ目として、企業紹介が挙げられます。
自社がどんな企業かを理解してもらうために、展開している事業を紹介するとともに、日ごろの業務の映像やスライドショーなどを活用して紹介するとよいでしょう。社員と参加者とのコミュニケーションだけでなく、企業を不特定多数に魅力的にPRできるため、企業ブランディングとしても効果的です。
2.職場見学
ファミリーデーの企画例の2つ目として、職場見学が挙げられます。
実際の職場を見学できるイベントは、安全面や機密保持の問題が無ければ、是非実施するとよいでしょう。社員が実際に働いている姿を見せられるため、参加者に仕事への理解を促すきっかけになり、社員と参加者が帰ってから話題にすることもできます。
3.仕事体験
ファミリーデーの企画例の3つ目として、仕事体験が挙げられます。
実際の業務を体験できるイベントは、職場見学と同じく安全面や機密保持を考慮する必要はありますが、ファミリーデーの目玉と言える企画となるでしょう。簡単な製品を作る疑似体験のような、企業の扱っている内容に触れられる企画があると、より企業そのものや個人の業務についての理解が深まります。
ファミリーデーを企画する際は、参加を強制しないようにしよう!
ファミリーデーを実施するためには、ファミリーデーのイベントの企画や準備だけでなく、社員に目的を共有して参加する意義を伝えて参加してもらうことも重要です。
ファミリーデーは、社員同士や社員の家族との絆を深められるイベントですが、仕事とプライベートはハッキリ分けたいという価値観を持つ社員もいるため、注意が必要です。
ファミリーデーを企画する際は、実質的な強制参加にするのではなく、有志で実施する形での運用が好ましいでしょう。