日本人は世界の中でも自己肯定感が低い
青少年教育振興機構が行った調査では「自分はダメな人間だと思うことがある」ことにそう思うと回答した高校生が72.5%、2011年の83.7%に比べると減少していますが、それでもアメリカや中国などと比べても高い水準です。
出典元『国立青少年教育振興機構』高校生の生活と意識に関する調査報告書〔概要〕
自分自身に満足しているという調査でも日本は45.8%と過半数以下であり、2位の韓国の71.5%と比べても大幅に差があります。
出典元『内閣府』特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~
自己肯定感が低いと、チャンスが来ても「きっとうまくいかない」「うまくいっても長く続かない」「仮に長く続いたとしても、そこには必ず裏がある」と、うまくいかない発想やできない理由、やらない言い訳が自然と浮かび始めます。
自己肯定感が高い人は人生に対する幸福度も高くなる傾向があります。短期的に高めることは難しいですが、中長期的な視点では高めることは可能です。生涯を通じて接する自分自身との関係性を良好に保つためにも、簡単にできる自己肯定感を高める方法について説明します。
自己肯定感を決める要因や要素
私たちは幼い時から、見たり、聞いたり、実際に体験したことで、ものの見方や考え方、また信念や自分なりの常識といった観念を形成します。その一つが、自分への評価である自己肯定感です。
否定的な自己肯定感が生まれている場合は、例えば以下のような体験がその原因になっています。
- 幼い時、両親にひどい仕打ちを受けてしまった。鍵っ子で関わりがもてなかった。
- 小学生の時に国語の本読みで漢字を読み間違え、みんなに笑われた。
- いじめを受けた 。/ 友達に嘘をつかれた。 / 異性に「気持ち悪い」と言われた。
低い自己肯定感は、このような経験から形成されます。
逆に建設的な自己肯定感は、以下のような体験で形成されます。
- 両親、兄弟姉妹、祖父母のいる家で育ち、いつも家に誰かがいる状況で過ごした。
- 絵が得意で、友達みんなや先生に褒められた。コンクールで入選した。
- 部活の先輩にかわいがってもらった 。/ 後輩がよく集まってきていた。 / 異性にモテた。
良いも悪いもその出来事や情報の「インパクト」と「繰り返された回数」が要因となり、その人の意味づけや解釈が起こり、低い自己肯定感、高い自己肯定感の形成につながります。
自己肯定感を高める方法について
自己肯定感を高める方法には様々あります。自分を肯定する経験を積み重ねることで自己肯定感が高まっていきます。普段の性格でも簡単に始められる、小さなことを意識しましょう。
- 自分を責めそうになったら「これも私だ。」とつぶやく。
- イライラするもの・場所・人から距離を置く。
- 距離を置けない場合、受け流す技術を覚える。
- 自分軸で生きる。
- 慈悲の瞑想をする。
- 自分の好きなもの・場所・人・心地いい時間をリストアップする。
- 身近な人間関係を大切にする。
- 自分なりの「あり方」を大切にする。
- いつでも「本当はどうしたい?」と自分自身に問うクセをつける。
- 自分が自分の一番の味方になる。
自己肯定感は中長期的な視点があればいつからでも高められる!
自己肯定感は性格や価値観、過去の失敗体験などに依存する部分もあるため、短期的に高めることはできないですが、中長期的な視点では高めることができます。
生涯を通じて接する関係である自分自身との関係性を良好にすることは、長期的な視点で見ると多くのメリットが有るため、できることから徐々に始めてみませんか?