労働生産性が高い企業の事例とは?業務自動化だけではない!

多くの企業が取り組む課題「労働生産性の向上」

働き方改革で解決したい課題の一つに、「労働生産性の向上と効率化」があります。少子高齢化などでの労働力不足への対応が急がれる昨今、労働人口の拡大はもちろんのこと、一人あたりの労働生産性向上が注目されています。

OECD加盟国中の日本の時間あたり労働生産性(就業 1 時間当たり付加価値)は46.0 ドルで、35カ国中20位となっています。日本の労働生産性は米国の 3 分の 2 の水準で、先進主要国の中でも最下位の状況が続いています。

就業者1人当たりでみた2016年の日本の労働生産性は、81,777ドル(834万円/購買力平価(PPP)換算)です。OECD加盟35カ国中21位と、一人当たりでみた労働生産性の順位も高くはない順位です。先進主要国の中でも最下位となっています。

国際比較の指標には、さまざまな計算式の“からくり”のようなものがあり、相対的に「日本の労働生産性は低い」とは言いきれない、というのが最近の主流の意見です。

最近では、政府が推進する働き方改革などが功を奏し、生産性を表す数値は上昇しています。企業でも自社の生産性を活性化させようと、さまざまな取り組みが行われています。

今回は、労働生産性向上に取り組む企業の中でも、実際に成功させた企業の事例をいくつかご紹介します。

労働生産性の向上を実現した企業事例とは

労働生産性向上に取り組み、実際に労働生産性を向上させた3企業の事例を紹介します。どんなことをやったのかや、具体的な効果について説明します。

三井住友海上火災保険株式会社での取り組み事例

三井住友会場火災保険株式会社は、自動車保険や生命保険などの保険業や金融業を営む会社です。

働き方改革の推進と共に、業務の効率化を図ることで労働時間の削減を目標にしました。その他にも事組織の力を強化することや女性の活躍推進を目的としています。

取り組み内容

ロボットによる業務自動化等を図りました。

取り組み内容と効果

労働時間の削減を行うために、ロボットによる業務の自動化を図りました。

RPA(ロボットによる業務自動化)やエクセルVBAの活用により、1,200時間/月(14.4万時間/年)の労働時間を削減しました。

働き方改革の推進として、在宅勤務実施も推奨しています。業務の効率化によって、遅くとも原則19時までの退社ルールが運用され、残業時間を10%削減することに成功しています。

また管理職の意識改革のための研修も実施しています。人財育成と柔軟な勤務制度を実施することで女性管理職の増加を目指しています。キャリア・マネジメントを行うために、女性管理職の育成も実施し、働き方改革推進の効果は、今後より顕著になると予想できます。

株式会社横井製作所での取り組み事例

株式会社横井製作所は消防・防災機材や設備を製造・販売するメーカーです。

作業の効率化を図るだけでなく、空いた時間を「高い付加価値を体現する製品」に割くことによって、自社のミッションやブランディングを行うことを目的としています。

20代・30代の人材が多く、中長期的な労働生産性向上を目指すためにも、離職防止や育成制度の整備も目的としています。

取り組み内容

成形機の自動化やオートストッカー(自動箱入れ機)の導入により、従業員が作業していた業務内容を、機械に置き換えました。

労働者に占める女性の割合が7割以上であったため、女性が働きやすい職場を作るために託児所の新設などを行いました。また若手育成のための教育制度の整備も行っています。

取り組み内容と効果

業務内容の自動化により、大幅な作業効率化を実現しました。生産プロセスを効率化しただけでなく、他社メーカーと共同で独自の材料を開発したことで、オリジナルの高付加価値かつコスト競争力のある高品質のプラスチック製品を製造しました。結果、市場競争力が向上し、同一作業における成果が向上したため、労働生産性の向上にもつながっています。

女性の働きやすい職場づくりや若手育成制度は長期的な視点で考えられているものの、過去5年における出産育児等による離職者を0にするなどの効果も表れています。

株式会社ディスコでの取り組み事例

株式会社ディスコは、半導体や電子部品の切断や研磨装置における世界トップシェアの精密加工装置メーカーです。

労働生産性向上を業務レベルに落とし込み、改善することを目標としています。また従業員一人ひとりが市場の変化に対応できることが重要であると考え、一人ひとりが活躍できる職場整備も目標としています。

取り組み内容

どの業務で問題があるのかを明確にするために、部署ごとに会計集団を作ることで、業務価値の可視化を行いました。

従業員一人ひとりの意思を社内通貨として考えることで、意思を得るためには対価(報奨・課金)があるという考えを浸透させ、個々の考え方(意思)が尊重される組織風土づくりにも取り組みました。

取り組み内容と効果

従業員一人ひとりが生み出す価値を算出したことで、どのような業務が無駄なのかが明確にしました。改善すべき行動と称賛すべき行動を明確にしました。

また個人の意思を得るための対価が報奨・課金であるという考え方から、社内オークションで仕事を落札することで業務に着手する形態から、「仕方なく担当する」考え方から「納得して担当する」考え方になり、仕事一つ一つに対するモチベーションの向上や労働生産性の向上につながっています。

高い金額が付けられている難解な課題を落札する人もいれば、時短勤務を目指す「いつ終わるかが分かる」仕事を落札する人もおり、自分にあった働き方を実現しています。意思については、賞与の一部が連動される仕組みとなっており、自らの意思の価値を高めることで賞与にも反映されるだけでなく、部門の収支にもつながることで、労働生産性の向上につながっています。

地道な取り組みが労働生産性を向上させる

労働生産性の向上は政府が推し進める施策でもあり、各企業に置いても取り組まなければならない喫緊の課題です。今回ご紹介した企業をはじめ、厚生労働省のサイトでも多くの事例が公開されているので、まずは自社が改善したい課題を明確にすることから始めてみましょう。

業務内容の効率化だけでなく、組織風土の改善によっても労働生産性を向上させることができます。自社の改善したい課題から、取り組みに必要なコストや考え、場合によっては中長期的な視点で改善を行うことも求められています。

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