アファーマティブアクション・ポジティブアクションの問題点とは?

アファーマティブアクション・ポジティブアクションとは?

アファーマティブアクションとは、男女格差をなくすための措置のことであり、男女間の格差の是正を目的に行う取り組みの総称です。ポジティブアクションという言葉で表される場合もありますが、意味に違いはありません。

格差による不利益を被っている側が女性であることが多いため勘違いされがちですが、アファーマティブアクションという言葉は、女性への救済措置のみを表すわけではありません。今回の記事でも女性への格差を主に扱いますが、保育士や看護師などの女性が多い職場では、男性への格差是正を意味します。

厚生労働省の調査によると、アファーマティブアクションの取り組みが進んでいる企業ほど、業績が高いというデータがあります。

女性社員の活用と経営業績との関係
出典元『内閣府男女共同参画局』平成16年版男女共同参画白書

アファーマティブアクションの取り組みが進んでいる企業の多くは、業績の向上だけでなく、職場環境や従業員意識の向上にも効果があったと回答しています。

ポジティブ・アクションの効果は?

アファーマティブアクションの取り組みとは、単に女性を雇用すればよいというものではありません。格差問題を根本から解決するためには、組織風土の改革や従業員への理解促進を行うことが大切です。

今回の記事では、アファーマティブアクションを実施する上でどんな問題点があるのか、問題の解決方法とあわせてご紹介します。

アファーマティブアクションを実施する上での問題点とは?

アファーマティブアクションを実施する上での問題点として、代表的な問題点を3例ご紹介します。

  1. 男女の役割分担意識が根付いている
  2. 女性応募者が少ない
  3. 女性の管理職が増えない

1.男女の役割分担意識が根付いている

アファーマティブアクションを実施する上での大きな問題として「男性の仕事、女性の仕事と役割を分担する」といった固定的な男女の役割分担意識が、組織風土や従業員に根付いていることが挙げられます。

「営業は男性の仕事、事務は女性の仕事」のような固定観念は、アファーマティブアクションを進める上で、真っ先に解消すべき障害です。

アファーマティブアクションの進んでいる職場では、女性が管理職となり自分の上司となることも多いにあり得ます。男女の役割分担意識が根強い職場では、女性が上司となり得ることへの男性社員の理解や、社内全体の意識教育が必要です。

2.女性の応募者が少ない

アファーマティブアクションの一環として社員の女性比率を上げようと思っても、採用活動において女性の応募者が少なく、なかなか社内の男女比が変わらないという問題があります。

建設業や理系職種など、そもそもの女性応募者が少ない場合や、純粋な向き不向きとして力仕事は男性従業員が多くなるなどの場合はあります。しかし、女性の募集を行わなかったり、女性からの応募があっても始めから候補として扱わなかったりすると、男女格差の拡大や採用範囲の縮小につながります。

3.女性の管理職が増えない

女性の管理職が増えない背景には、女性が管理職を目指さない・目指せない状態にあるという問題があります。管理職を目指す女性が増えない大きな理由としては、管理職の労働時間の長さが問題として挙げられます。

多くの女性は、自分のキャリアを考える上で、家庭と仕事の両立を非常に重視します。管理職の仕事の責任や労働時間などを考えた際に、家庭との両立のサポート体制が整っていない状況を鑑み、あえて管理職を目指さない、目指せないという女性は少なくありません。

問題点を解決する方法と解決策の具体例とは?

アファーマティブアクションを実施する上での問題点について、問題を解決するための方法を、具体例を交えてご説明します。

  1. 男女の役割分担意識が根付いている問題の解決策
  2. 女性の応募者が増えない問題の解決策
  3. 女性の管理職が増えない問題の解決策

1.男女の役割分担意識が根付いている問題の解決策

組織風土や従業員に根付いている男女の役割分担意識に対しては、女性は職場において対等なパートナーであるという認識を社内に広めて「営業は男性の仕事、事務は女性の仕事」といった固定観念を取り払う必要があります。

男女の仕事についての固定観念を取り払うために、会社全体で男女の仕事に対する意識改革を目的としたセミナーや研修を行っている企業が多くあります。しかし、セミナーや研修は意識改革のきっかけとしては効果的ですが、座学だけではなかなか実感につながりません。

男女の仕事に対する意識を改めるためには、他企業や他部門で活躍している女性の実績を明確なデータとして示すことで、女性の活躍を阻害したままでは他企業や他部門に後れを取ってしまうと認識させる方法が効果的です。

2.女性の応募者が少ない問題の解決策

女性の応募者が少ない問題に対しては、短期での解決は困難です。いきなり自社の男女比を同じにするといった目標を立てたとしても、女性応募者の数自体が少ない以上、目標の実現はほぼ不可能です。

女性の応募者を増やすためには、少ないながらも存在する女性応募者を、積極的に採用することが効果的です。

建設業や理系職種などの女性比率が低いことは応募する女性自身も知っているはずですが、業界全体として女性比率が低い中でも「積極的に女性を採用している」「女性も働きやすい環境が整っている」といった企業の評判が広まれば、女性の応募者は自然と増えていくでしょう。

女性の応募者が少ないからと言って最初からあきらめるのではなく、どうアピールすれば女性の応募者が増えるかを考えることが大切です。

3.女性の管理職が増えない問題の解決策

女性の管理職が増えない問題については、個人の価値観や働き方の考えもあるため、管理職になれる能力を持つ女性がいたとしても無理強いすることはできません。

女性が管理職になりたがらない理由が「管理職の業務内容が厳しすぎる」「労働時間が長すぎて家庭と両立できない」などである場合、管理職の業務内容や労働時間を見直す必要があります。

業務内容や労働時間の見直しについては、管理職に限らず産休育休制度や時短勤務などを導入し、様々な働き方を支援する会社側の努力が大切です。

アファーマティブアクションには早い段階から取り組もう!

アファーマティブアクションに取り組み、男女の格差を是正するためには、様々な問題を解決しなければなりません。

アファーマティブアクションを阻害する問題は様々で、就業規則や社内制度の整備などすぐに効果が現れるものもあれば、組織風土や従業員の意識改革など、長期的な視点での改善が必要な問題もあります。

男女の役割分担意識や固定観念は、座学だけでなく実際の行動を通じて徐々に改善していくものです。男女格差のない職場を作るためには、問題が表面化する前から、早い段階でアファーマティブアクションに取り組むことが望ましいでしょう。

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