勤務間インターバル制度を導入して助成金を受給できるコースとは

労働者のプライベートや休息時間を確保しよう

長時間労働による様々な問題が取りざたされ、労働時間や働く人の健康に対する意識が高まっています。時間外労働に対する施策を取った中小企業に向けて助成を行う制度「時間外労働等改善助成金」が平成30年4月に新設されました。

関連法案の改正などが進められている「働き方改革」ですが、残業規制による「長時間労働」の是正も目的の一つとして含まれています。

勤務間インターバルとは、退勤から出勤までの時間のことを指します。通常、労働者はインターバルの間に睡眠などの休息を取りますが、インターバル時間が短ければ十分な睡眠が取れない、プライベートの時間が確保できずにストレス要因となるなど、健康被害への影響が考慮されます。

「勤務間インターバル」とは
出典元『勤務間インターバル(厚生労働省)』勤務間インターバルとは

勤務間インターバルを設けることで、業務後の残業や始業前の勤務などを抑制する効果が期待されています。仮に残業をしてしまった場合にも、始業時間の繰り下げで対応することで、インターバル時間を設けようという制度です。

長時間労働を是正するために勤務間のインターバルを一定時間設けることも解決方法の一つであり、インターバル制度の導入を促進する助成金が「勤務間インターバル導入コース」です。

勤務間インターバル導入コースとは

勤務間インターバルとは、終業時間から始業時間まで、一定の時間を設けることです。インターバルを設けることで、労働者は休息時間や生活時間を安定して確保できるようになります。ワークライフバランスを実現する手段の一つとも言えるでしょう。

インターバルを確保する方法としては複数あり、「深夜残業を禁止する」「始業前の勤務を禁止する」「始業時間を繰り下げる」などがあります。繁忙期などのクライアント対応でどうしても残業しないといけない状況が生まれるビジネスモデルなどは「始業時間を繰り下げる」など、自社のビジネスモデルに適した勤務間インターバル運用が可能です。

どんな取り組みで助成金が受給できるのか

勤務間インターバル導入コースは「過重労働の防止や長時間労働の抑制に向け勤務間インターバルの導入に取り組んだ際に、その実施に要した費用の一部を助成する」というものです。

勤務間インターバル導入のためにかかった経費が助成され、下記取り組み内容の1つ以上の実施が対象となります。

  1. 労務管理担当者に対する研修
  2. 労働者に対する研修、周知・啓発
  3. 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)によるコンサルティング
  4. 就業規則・労使協定等の作成・変更
  5. 人材確保に向けた取組
  6. 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
  7. 労務管理用機器の導入・更新
  8. デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  9. テレワーク用通信機器の導入・更新
  10. 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

引用元『厚生労働省』時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)

成果目標と受給金額

経費の助成を受けるには成果目標を達成しないといけません。

勤務間インターバル制度の成果目標は、「事業主が事実実施計画において指定したすべての事業場において、休息時間数が「9時間以上11時間未満」又は「11時間以上」の勤務間インターバルを導入すること」です。

勤務間インターバル制度では、就業規則等において「終業から次の始業までの休息時間を確保することを定めているもの」としています。事業所の状況に照らし合わせて、以下のいずれかの取り組み目標達成を目指します。

1.新規導入

勤務間インターバルを導入していない事業場において、事業場に所属する労働者の半数を超える労働者を対象とする、休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルに関する規定を就業規則等に定めます。

当然のことながら、定めるだけでなく、適正な運用も求められます。

2.適用範囲の拡大

過半数以下の労働者を対象に、休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルを導入している事業場であっても、対象となる労働者を増やすことも目標となります。勤務間インターバルの対象者が過半数以下の場合には、過半数以上の労働者を対象とする規定を就業規則等に定めます。

3.時間延長

過半数以上の労働者を対象に、休息時間数が9時間未満の勤務間インターバルを導入している事業場においては、インターバル時間の延長が目標となります。

当該事業場に所属する労働者の半数を超える労働者を対象として、当該休息時間数を2時間以上延長して休息時間数を9時間以上とすることを就業規則に規定することとされています。

受給金額

取組の実施に要した合計額の3/4の額が、成果目標の達成状況に応じて受給できます。ただし上限額を超えた場合には、上限額が支給されます。

勤務間インターバル導入の上限額
出典元『厚生労働省』時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)

受給できる事業所の要件について

時間外労働等改善助成金に共通する受給要件は、下記に記した事業所である必要があります。

  • 労働者災害補償保険の適用事業主であること
  • 中小企業事業主であること

中小企業事業主の範囲
出典元『厚生労働省』「時間外労働等改善助成金」(勤務間インターバル導入コース)のご案内

勤務間インターバルコースの受給要件は、さらに下記のいずれかに該当する事業所である必要があります。

  • 勤務間インターバルを導入していない事業所
  • 既に休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルを導入している事業場であって、対象となる労働者が当該事業場に所属する労働者の半数以下である事業所
  • 既に休息時間数が9時間未満の勤務間インターバルを導入している事業所

既にインターバル制度を導入していたとしても、半数が対象でなかった場合は申請ができますし、また9時間未満の勤務間インターバルを既に行っているケースも9時間以上のものを導入すれば申請が可能になります。

申請期間

申請の受付は平成30年12月3日(月)まで(必着)となっており、実施期間は平成31年2月1日(金)までです。それまでに取組を実施し成果目標達成を目指しましょう。

平成31年度の締切は、記事を公開しました平成30年12月14日時点では、まだ公表されておりません。

取り入れやすい勤務間インターバル制度を活用しよう!

勤務間インターバル導入コースは時間外労働等改善助成金の中でも取り組みやすい助成金です。インターバルを設けるための労働生産性向上に関する施策はもちろんのこと、従業員の出退勤時間を管理するソフトウェアや機器の導入に対しても助成が受けられます。

勤務間インターバルを導入し長時間労働を是正することは、労働者の就業する時間を見直し、従業員の休息などの健康面も考慮でき、長く働きやすい社内環境の整備にも有用です。労働者の心身の健康が守られることで、業務効率が向上して生産性が高まることも期待できます。

社会的に注目度の高い勤務間インターバルを導入することで、より優秀な人材が集まるなど採用ブランディングにも効果を与えそうです。

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