面接の進め方とは?面接官になるときに知っておきたい4つの掟

面接官デビューするなら「面接の進め方」から学ぼう

面接は、一人の応募者に対して平均2〜3回実施することが多く、内定可否を決めるまでに複数人の面接官が応募者を評価します。

複数の面接官が統一された採用選考基準に則って面接を運用するためには、面接官はまず最初に、面接の進め方を学ぶ必要があります。

面接官の教育・訓練を課題視する企業は3割以上

「就職白書2019」によると、面接は、99%の企業で実施されている一般的な採用手法です。しかし、採用関係者への採用選考基準の統一化や面接担当者の教育・訓練を課題視する企業は、3割以上にのぼります。

採用活動プロセス毎の実施率
出典元『リクルートキャリア』就職白書2019

新卒採用における課題
出典元『リクルートキャリア』就職白書2019

面接を行うために必要な、質問項目や応募者の内面を引き出す尋ね方など、面接の進め方を教育することで、面接の質が向上し、採用活動の効率化を図れるのではないでしょうか。

面接当日の流れを伝えよう

面接官に「面接の進め方」を教育する場合は、まず最初に面接当日の流れについて説明します。

面接ではまず、応募者を出迎え、挨拶をします。着席したら面接官側から自己紹介や自社紹介を行い、本題の質問に入ります。最後はクロージングです。応募者側からの質問にも回答し、選考結果の連絡方法や日時などを伝えます。

「面接の進め方」4つの掟について

1.面接前日までに事前準備を

面接を円滑に進めるために、事前準備は必須です。応募者を質問責めにしたり、相手が不愉快になる言動を取っては、応募者の本音は引き出せません。

法的に禁じられているタブーを犯すことのないよう、注意点を理解しておくことも重要です。面接冒頭にアイスブレイクを挟み、応募者をリラックスさせることで、面接の質が向上することも意識して、面接の準備に臨みます。

2.質問は具体的に掘り下げる

面接では、応募者の内面を引き出すことが重要です。内面とは、性格や価値観などの人物特性を指し、スキルや経験など可変性の高い項目と比べて、入社後に変化させることが難しい項目です。内面を引き出すためには、質問の組み立て方が大切です。

「オープンクエッション・発言の背景・具体例・共感(フィードバック)」4つの質問を組み合わせて使い、内面を具体的に掘り下げていきます。ここでは、自己紹介、志望動機、活かせるスキルの面接で必ず聞く項目について、質問例を紹介します。

自己紹介・自己PRにおける具体例

(オープンクエスチョン)
「自己紹介をお願いします。」
「これまでの職歴、経歴について、お聞かせください」

(共感)
「●●という点が強みだとお考えなのですね」
「××に特に力をいれて来られたのですね」

(具体例)
「●●がご自身の強みだと考えるようになった、エピソードは?」
「××を行ううえで、どのような役割を果たしましたか?」

志望理由・志望動機

(オープンクエスチョン)
「志望動機をお聞かせください」
「他社ではなく、弊社を志望される理由は何でしょうか?」

(発言の背景)
「なぜそう思われるのですか?」
「理由や背景についてお聞かせいただけますか?」

(共感)
「●●という経験があったからこそ、そのように考えていらっしゃるのですね。」

活かせるスキルや経験

(オープンクエスチョン)
「我が社に入社した場合、どのようなスキルを活かせそうですか?」
「この仕事で重要になる資質やスキルな何だと思いますか?」

(具体例)
「具体的には、どのような実績をお持ちですか?」
「どのような場面でどのような行動をできることを指しているのか、具体的に聞かせてください」

(発言の背景)
「当時の経験を通じて得られたことを、詳しくお聞かせください」
「なぜそう思うのですか?」

3.面接はタイムスケジュールに従って行う

面接は、決められた時間内で効率的に行うべきです。一般的には1時間以内に収めます。それよりも長時間に及ぶ面接は、応募者の印象が下がるリスクがあるので注意しましょう。

限られた時間内で応募者の内面を把握し、自社が欲しい人材かどうかを見極めるためには、面接で優先的に掘り下げるべき項目と評価基準をあらかじめ明確にしておく必要があります。自己紹介とアイスブレイクに何分、どの質問項目に何分、クロージングに何分、とタイムスケジュールを用意しておき、それに沿って質問を進めます。

4.評価項目と評価基準を具体的にしておく

タイムスケジュールを立てたり守りやすくするためにも、面接の評価項目と評価基準を具体的にしておくことが肝心です。特に評価基準は、「何の項目で例えばどういう回答なら合格」などのように、具体例を挙げながら面接官同士や人事担当者と目線を合わせておく必要があります。

面接で掘り下げるべき評価項目は、応募者によって異なります。事前に性格適性検査などを実施することで、各応募者ごとにどの項目を掘り下げるべきかの優先順位をつけやすくなるでしょう。

質問の尋ね方のポイントとは

質問を尋ねるにあたり、評価基準を満たしているかどうかを判定できるよう、具体的な回答を得るには2つのポイントがあります。

1つは、面接官が質問の意図や目的を明確にすることです。質問の意図や目的とは、「会社と価値観が合っているかを確かめる」「社内外の人との関係構築について予測する」などです。意図・目的別に、どの評価項目をどのような質問で掘り下げるべきか、あらかじめ決めておくのです。

もう1つは「どう思うか」と意見を尋ねるのではなく、過去の行動や履修履歴などの事実に沿って質問をしていくことです。過去の行動を振り返って、その背景や当時の役割、実際に何をしてどういう結果を出したのか、また過去をいまどのように評価しているのかという考えを、具体的に掘り下げていく STAR面接という手法を導入するのも一手です。

面接官は、評価項目と評価基準を意識した進め方を

面接は、応募者の自社に対する印象を決定づける重要な採用プロセスです。

面接官への印象は、その後の選考参加率や内定承諾率を大きく左右します。面接官が面接の進め方を理解して、落ち着いて面接を実施できるようになることは、面接成功の第一歩です。

面接の進め方と合わせて、社内で評価項目や評価基準を統一・共有して、自社に本当に必要な人材を見極めることが大切なのです。

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