ポテンシャル採用とは?企業側のメリットを転職活動に活用しよう

どうして「ポテンシャル」が大切なのか?

リーマンショック以降、日本の求人倍率は業界・職種を問わず上昇を続けていて、同時に人手不足が深刻化しています。人手不足を解消するために働き方改革をはじめとする様々な取り組みが国単位でも取り組まれています。

企業にとっても、これまで以上に人事戦略をきちんと整備する必要が生まれてきました。いわゆる「即戦力」となるスキルや専門性のある人材の起用だけでなく、よりフレキシブルな採用や人材教育が不可欠となっています。それゆえに「ポテンシャル採用」という潜在能力を重視した採用が行われています。

特に新卒や第二新卒、20代前半〜半ばの転職者は社会経験やスキル・専門性が不足しているのは当然です。だからこそ「熱意」や「ポテンシャル」を面接でしっかり見極めて「将来性」で人事担当者は採用の可否を決めます。

グローバル化などで市場変化も激しくなっている昨今、常に高い業績をあげる人材へと成長するためには「ポテンシャル」が必要です。そうした人材の獲得を目指す「ポテンシャル採用」とは何でしょうか?

ポテンシャル採用とは?

ポテンシャル採用とは「募集している職種におけるスキルや経験を問わず、人材の潜在能力と将来性を評価基準とした採用」のことです。新卒や第二新卒、20代前半〜半ばの転職者をターゲットとして行われることが多く、社内での教育を前提としています。

求人広告では「未経験大歓迎!」などのメッセージが添えられていることが多く、前職の経験は採用に直結はしません。

しかし「前職の経験を聞かれない」ということではないことに注意してください。ポテンシャル採用では「仕事に対するスタンス」や「どんな職場でも必要なスキル(=ポータブルスキル)」が重要な評価基準になりますので、転職面接では前職での経験を通してこうしたことを手短に説明できる準備をしておきましょう。

なぜ企業はポテンシャル採用を行うのか?

採用市場は景気の影響を強く受けます。過去にもバブル崩壊やリーマンショックの影響を、そして現在では東京オリンピックの影響を受けていると言われています。

どんなビジネスでも人が必要なので、常にどこかの企業が人材を求めています。特に最近では「若手社員が欲しい」というニーズが深刻化しています。求人倍率の上昇が示すように、求人市場そのものの競争も激化し、人材獲得のハードルが高いのが現状です。

ポテンシャル採用の背景は以上のような「若手不足」「求人市場の競争の激化」が主な要因として考えられます。採用のハードルを下げ、かつ今後を担っていく人材の育成、技術の継承を目的とする企業では「ポテンシャル」を重視する傾向があります。

求職者から見た「ポテンシャル採用」のメリット・デメリットとは

「未経験でも大歓迎!」と銘打たれたポテンシャル採用は求職者としてはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

メリットはやはり「経験がなくても挑戦できる」「新しいことに挑戦できる」ということです。通常、仕事ではスキルや専門性が求められるケースがほとんどなので、未経験分野を仕事にするハードルは高いです。ポテンシャル採用では、ハードルが低いという特徴があります。

デメリットは「採用後のミスマッチの可能性がある」ことです。人によるところは大きいのですが、未経験分野だからこそ「入ってみるまでわからない」という要素が強く現れます。「入ってみると教育体制がほとんど整っていなかった」「考え方が合わない」などですぐに辞めてしまう例もあります。別の業界・職種に転職するときは、事前の自己分析や業界研究・企業研究をしっかりとしておきましょう。

ポテンシャル採用の注意点

ポテンシャル採用で注意しておきたいのが「年齢」です。

主に若手社員の獲得を目的とした採用活動なので、年齢が30歳をこえてくるとその対象外となることもあります。

ポテンシャル採用では逆に「経験・スキル」などのポテンシャル以外の部分があまり評価されないケースもあり、これも注意が必要です。転職の際は、このあたりもしっかりと事前にチェックしておきましょう。

納得のいく転職をするために

元々新卒採用に使われていた「ポテンシャル採用」ですが、最近では「中途採用」においてもよく使われている採用選考形式になってきました。

「ポテンシャル」は抽象的な概念です。重要なのは、「採用担当者などが何を求めているのか」を理解してアピールすることです。「どこに行っても通用するスキル」を自身でチェックし、高めていきましょう。

自身の求人市場での価値を高めることが、納得のいく転職につながります。

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