リーダーシップを執るとはどういうこと?最新の研究からわかったこと

「リーダーシップ」を説明できますか?

転職市場において、今とてもニーズの高い人材が「リーダーシップがある人材」です。事業成功や若手教育など、さまざまな面においての貢献において「組織を牽引する力」の重要度の高さは想像に難くありません。

ビジネスパーソンを対象としたアンケート調査では「リーダーシップを必要だと感じている」と答える人が55.8%と過半数を超えており、特に役職や昇格を意識するために男性の数値が高くなっている傾向にあります。

リーダーシップがあると思いますか
出典元『オウチーノ』リーダーシップ実態調査

一方で「現在役職を持っている人がリーダーシップを持っていない」と感じる人が64.3%であることも特筆すべきことです。つまり「リーダーシップの重要性が認知されているにもかかわらず、実際にはリーダーシップがとれていない」という現状が、この調査からあぶり出されているのです。「リーダーシップをとるとはどういうことか?」が具体的に理解されていないことに起因すると考えられます。

リーダーシップがないと感じる人はいますか
出典元『オウチーノ』リーダーシップ実態調査

この記事では、1900年代から続いている現代のリーダーシップ理論を振り返りながら、「リーダーシップとは何か?」についての歴史を紐解いていきます。

リーダーシップは上司だけに必要なものではない!

組織をまとめ上げるために必要なスキルが「リーダーシップ」と呼ばれているのですが、ならばリーダーシップとは役職者や経営陣にだけ必要なものなのでしょうか?

結論をいえば、ビジネスシーンにおいて一般社員にもリーダーシップが求められているのが現状です。IT技術の発展などを背景に、昨今ではますます単純労働の必要が減ってきています。同時に、これまで以上に頭脳労働が重要になってきていることを意味しており、個人単位で行動目標・計画の設定をし、フィードバックと軌道修正を行いながら、決断を下して行かねばならないのです。

そうした管理能力はすべてリーダーシップに通づるものです。ビジネスシーンにおける管理能力という形で、「リーダーシップをとる」ことができる人材は重宝されるのです。

状況に応じてリーダーシップは変化する

初期のリーダーシップ理論では「リーダーシップとは先天的な性質である」という考え方が主流でした。リーダーシップ研究が進む上で「先天的な性質」であることは誤りであるとわかり、リーダーシップを「個人の性質」ではなく「実際の行動」に着目するようになり、より一般的な議論が可能となりました。

さらにリーダーシップ研究が進むと、リーダーシップを考えるにあたり、個人の性質や行動のみならず、個人を取り巻く環境やメンバーの性格などの影響の強さが指摘されるようになりました。

現代でのリーダーシップ研究では「絶対的に正しいリーダーシップ」というものは考えられていません。「優秀なリーダー」がどのような状況下においても「優秀である」とは限らないのです。

リーダーシップをとる上で重要なこと

「リーダーシップが絶対的なものではない」という考え方が主流の現代において、重視されるべきものは「関係性」です。

個人の性質や行動だけで考えるのではなく、自分の意志・部下・会社状況・行うべき業務など、個人と外的要素の関係を客観的かつ冷静に分析することがリーダーシップをとる上で重要です。

分析の基準となる軸をどう設定するか、というのが学術的に多く検討されてきました。もっともわかりやすく一般的なのが「業務達成」と「人間関係」という2つの軸です。どのくらい業務指示を与え、どのくらいの距離感で接するのか、というリーダーとしての振る舞い方を検討するモデルとして、広く活用されています。

リーダーシップをとるために重要なこと

リーダーシップは状況によって適切なスタンスが変わってくるものです。そのためにも、柔軟に対応するための基礎をしっかり作っておく必要があります。組織を取り巻く外的要素がどのように変化しているかにも、常にアンテナを張っておくべきです。

日頃からのメンバーとのコミュニケーション、緊急事態における決断力と迅速に実行する行動力が実務面において必要不可欠です。

もちろん他にもたくさん重要なものはあります。利益だけじゃない正義感をもち、メンバーと共有できる信念の強さや、ゼロからイチを作り出す創造力なども「背中で見せるリーダーシップ」として大切な要素です。

リーダーシップは意識すれば身につくもの

大前提として、リーダーシップとは生まれつきのものではなく、「誰もが身につけられるもの」です。

現在の日本の労働市場は、単純労働から知的労働が求められており、リーダーなどの管理職だけでなく、全員がリーダーシップをとることが求められようになりました。しかし、あらゆる状況下で常に優秀なリーダーとなることは、現在のリーダーシップ研究の観点からは難しいと結論づけられています。だからこそ、あらゆるものに興味をもち、常に自分と組織を客観的に把握しておくことが大切です。

業務やチームメンバーが置かれている状況を客観的に判断し、何が必要なのかを見極められることが、リーダーシップをとる秘訣なのです。

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