転職活動スタートのタイミングは自分次第
転職のタイミングを考える時に、何を指標にするべきか悩む人は多いのではないでしょうか。
有効求人倍率は年間を通じて大きな変化はないことに加え、転職に適した時期は会社や業界によって異なります。結局のところ、転職のタイミングは自分で考えて決定することが必要となります。
出典元『厚生労働省』一般職業紹介状況(令和元年7月分)について
転職することを意識し始めたとしても、急に活動をスタートできる人は珍しいです。転職は(1)転職を考え始めるきっかけ、(2)実際に転職活動をスタートしたきっかけ、この2つのタイミングに分けられます。
今回は(2)の実際に転職活動をスタートしたきっかけにフォーカスし、具体的にどのようなタイミングで転職をするべきなのかを考えていきましょう。
転職活動をスタートするタイミング【転職者のきっかけ10選】
実際のところ、転職活動をスタートするきっかけは人それぞれです。しかし、漠然と「転職しようかな」と考えていたところから、転職を決意するタイミングにはいくつかのパターンがあります。今回は、大きなカテゴリー5分類についてそれぞれ2パターン、計10パターンのきっかけをご紹介していきましょう。
現在の仕事内容に関わる理由
まず挙げられるのは「現在の仕事内容に関わる理由」です。
仕事の悩みが深刻になったため
仕事に関する悩みが転職活動のきっかけになるケースは非常に多く、そのパターンも多様です。
例えば「管理職に挑戦する機会がなく、転職でそのチャンスをつかみたい」「仕事内容が単調で成長を感じられず、環境を変えたい」「現在の職務内容が自分に合わず、限界を感じた」などが代表的なものでしょう。
上記のような理由を背景に、転職への意識は以前から持っており、限界を超えたタイミングや、何らかの出来事などのタイミングで決意が固まるという方が多いでしょう。
異動や転勤を打診されたため
今まで仕事への悩みは多く抱えていなかった場合でも、突然転職を決めることとなる可能性があるのが、異動や転勤です。
予想もしていなかった部署への異動や、突然の転勤は転職を決意するきっかけの代表例とも言えます。
職場環境に関わる理由
次にあげられるのは「職場環境に関わる理由」です。
職場の人間関係に限界を感じたため
人間関係に関する悩みは転職理由の中でも常に上位で、長い間悩んだ末に決意して退職を決めるという人が多いでしょう。
悩み抜いた末に、何らかのトラブルをきっかけに決意するケース、小さなことの積み重ねから最終的に自分の意思で退職を決意するケースなど、タイミングは人それぞれです。
会社の合併により大きな変化が予想されるため
職場環境に関する問題には、企業合併などのケースも挙げられます。合併は、仕事内容、所属部署、人事制度などあらゆることに変化が生じます。そのため、転職を決意するきっかけとなることは多いです。
部署統合などで必要人員が減少する自体も多いため、合併時に不可抗力で転職を余儀なくされるケースも珍しくありません。
転職活動の進めやすさに関わる理由
次にあげられるのは「転職活動の進めやすさに関わる理由」です。
繁忙期をすぎて、引き継ぎがしやすいタイミングになったため
一般的に現在の職場に繁忙期がある場合、自分自身が時間が取れないだけでなく、引き継ぎを行うことが難しいため、あまり転職活動を行うタイミングとして適しません。
繁忙期が終わり、落ち着いて引き継ぎができるタイミングで転職活動を行えば、「立つ鳥跡を濁さず」となり、安心という人が多いようです。
長期休暇前後で時間の余裕ができたため
繁忙期だけでなく、日常的に業務量・残業などが多い職場で働いていると、なかなか時間が取りづらいのが現状です。
長期休暇前後など、比較的時間に余裕ができるタイミングで転職活動をスタートさせる人が多いようです。
転職先への希望に関わる理由
次にあげられるのは「転職先への希望に関わる理由」です。
転職したい会社の求人が出たため
転職を既に意識していると、求人情報はこまめにチェックしているというケースは珍しくありません。
求人サイトの情報や転職エージェントの公開求人などで、転職をしたい会社の求人を見つけたことが契機となり、転職活動を本格的にスタートするケースは非常に多いです。
これから挑戦したい仕事が明確になったため
漠然と転職を考えている場合に多いのが「転職して何を実現したいのか」明確になっていないケースです。転職を意識し始めてから、中長期的なキャリアプランを考えることとなる人は珍しくありません。
自身のキャリアプランを具体化し、今後挑戦したい仕事が明確になったタイミングが、転職活動のスタートとなります。
プライベートに関わる理由
最後にあげられるのは「プライベートに関わる理由」です。
結婚、子どもの世話、介護など家庭とのバランスを取る必要が生まれたため
結婚による環境・考えの変化や、子どもの世話や介護など家族のケアの必要性により、転職活動をスタートさせるケースは多いです。
採用活動を行う企業としては「すぐ退職しないか」「仕事と両立できるのか」などの懸念は持たれやすいものの、それを意識して払拭すれば、むしろ納得感のある転職理由として受け止められる傾向にあります。
現在の仕事が多忙すぎて、体調を崩したため
現在の仕事が多忙を極め、最終的に自身の体調を理由に転職を決意するケースも多いです。
転職活動をスタートさせる場合、正直にそのきっかけを話しつつも、「働き方を変えることで学習時間を増やしたい」「生産性を向上させたい」など前向きな観点を持っていることが大切となります。
目標設定で、能動的にきっかけをつかむのも一つの手
「実際に転職活動をスタートしたきっかけ」はあくまで一例ですが、何かしらの出来事や意識の変化がきっかけとなっていることが多いと言えます。
実転職活動を始めるタイミングは人それぞれですが、なかなか初めの一歩を踏み出せない場合は、自らスタートするための目標設定をするのも一つの手です。
例えば「現在のプロジェクトがひと段落したら転職エージェントと面談する」「まずは情報収集を行って、転職活動の目的を明確にする」など、スタートの契機となる内容を考えてみると良いかもしれません。難しく考えすぎず、自分に最適なタイミングで転職活動のスタートを目指しましょう。