職場の人間関係に悩みを持っているのは女性の方が多い
職場の人間関係は、人事部や経営層の方の多くが抱える悩みのひとつです。
チューリッヒの調査によると、職場の人間関係にストレスを感じている従業員は7割以上であり、ストレスの原因としては「上司との人間関係」が1位で「同僚との人間関係」が2位と、職場の人間関係に起因するストレスが上位を占めています。
出典元『チューリッヒ』2018年 ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査
出典元『チューリッヒ』2018年 ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査
ストレスの発散方法としては「美味しい物を食べる」が1位に挙げられており、他にも「身体を動かす」「睡眠・休息を取る」などが挙げられているものの、いずれにしても根本的なストレス要因を解消できるような方法ではなく、従業員個人でできるストレス対策には限界があることが分かります。
出典元『チューリッヒ』2018年 ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査
近年女性の活躍推進によって女性の社会進出が非常に注目されていますが、女性は男性よりも職場の人間関係に悩みを抱えている人が多い傾向にあるため、職場の人間関係を改善する上では女性ならではの悩みについても知っておく必要があります。
今回の記事では、職場の人間関係における女性ならではの悩みや課題、対策方法についてご紹介します。
職場の人間関係における女性ならではの悩みや課題とは?
職場の人間関係は、男女問わず仕事におけるストレスの大きな原因となっていますが、人間関係の悩みの対象に違いがあります。
マンパワーグループの調査によると、仕事上でストレスと感じている原因は、男女共に「上司との関係」がもっとも高くなっています。また、人間関係にまつわるストレスの原因では、男性は女性と比べて「部下との関係」に悩んでいる人が多く、女性は男性と比べて「同僚との関係」に悩んでいる人が多くなっています。
出典元『マンパワーグループ』仕事上のストレスの原因、第1位は「上司との関係」
上司との人間関係における女性ならではの悩みとしては、以下のようなものが考えられます。
- 「女性であること」を理由とした不当な評価
- 性に関する話題やボディタッチなどのセクハラ
- 妊娠や育児にまつわるマタハラ
上司や会社そのものからの女性に対する不当な扱いについては、悪意のない無意識の偏見にもとづいた「アンコンシャスバイアス」が原因の場合があるため、注意が必要です。
同僚との人間関係における女性ならではの悩みについては、男性からの偏見やハラスメント行為よりも、女性同士の人間関係が問題になっているケースが多いようです。
女性が多い職場よりも男性が多い職場の方が働きやすいと感じている女性が多い
マイナビが20~30代の女性を対象に行った調査によると、女性が多い職場と男性が多い職場では「男性が多い職場の方が働きやすい」と答えた人の方が多かったという結果が出ています。
出典元『マイナビ転職』【リアル体験談】女性が多い職場は働きづらい? 人間関係の悩みと気を付けること
同調査では、職場における女性同士の人間関係で「困ったことがある」と答えた人が半数以上となっています。
出典元『マイナビ転職』【リアル体験談】女性が多い職場は働きづらい? 人間関係の悩みと気を付けること
マイナビの調査からは、男性が多い職場の方が働きやすいと感じている女性が多く、実際に女性同士の人間関係で困った経験を持つ人が多いことが分かります。
女性同士の人間関係ならではの悩みとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 噂話や悪口が多くて疲れる
- グループや派閥があり空気を読むのが大変
- 機嫌を取るのに疲れるお局社員がいる
- 休憩時間にトイレ、廊下などで立ち話をしないと社会性がないと思われる
女性が多い職場での人間関係に悩まないための対処法としては、以下のような方法が考えられます。
- 噂話や悪口には参加しない
- グループや派閥にはあえて属さない
- 職場ルールや慣習を把握した上で行動を
- 仕事とプライベートを割り切る姿勢を貫く
- 信頼できる同僚や先輩にグチる、社外の人に相談する
職場の人間関係を良好に保ち、女性が活躍できる職場づくりに取り組もう!
女性の方が男性よりも「職場の人間関係」について悩みを抱えやすく、異性よりも同性に対して悩みを抱えやすい傾向があります。
働き方改革によって女性の活躍推進が非常に注目されていますが、女性が活躍する職場づくりのためには、単純に女性を採用するだけでなく、職場の人間関係を良好にするための対策を行う必要があるでしょう。