激化する採用競争を勝ち抜く新たな採用手法!ダイレクトリクルーティング
労働力人口の減少や求人倍率上昇による、採用競争の激化は企業の大きな課題となっています。従来どおりの採用手法である、求人広告や人材紹介サービスを利用した採用手法では、激しい採用競争を勝ち抜くことが難しくなって来ている今、新しい採用方法が注目されて来ています。
帝国データバンクが2019年10月に行った調査結果によりますと、約半数以上の企業である50.1%は、正社員が不足していると答えており、人材不足に悩んでいるということが分かります。
出典元『帝国データバンク』人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)
Jobwebが行った2018 年新卒採用担当者意識調査の調査結果によりますと、採用計画時の悩みとして上位に「母集団形成策」に悩む企業が38.2%とあり、「内定承諾者の辞退防止策」に悩む企業が47.6%と突出して高い傾向にあります。
出典元『Jobweb』<2018 年新卒 採用担当者意識調査>
多くの企業にとって採用活動に向ける労力や意識というのは年々高くなっていることが分かります。そんな中、激しい採用競争を勝ち抜くためにも、新たな採用手法である、リファラル採用やダイレクトリクルーティングに注目が集まることは自然なことと言えます。
株式会社ジャストシステムが実施した「多様化する転職市場に関する実態調査」の結果にもあるように、現在数ある新たな採用手法の中でも、転職希望者の約4割が「ダイレクトリクルーティング」に興味を示しています。
参考URL『Marketing Research Camp』CtoCマッチングによる転職サービスに、転職希望者の4割以上が関心
新たな採用手法である、ダイレクトリクルーティングについて説明します。
従来の採用方法とダイレクトリクルーティングの違いとは?
ダイレクトリクルーティングとは、その名の通り、ダイレクト「直接」に企業側から求職者に対して積極的にアプローチをして採用活動を行う方法を指します。本来の採用方法である「求人広告」や「人材紹介」といった社外である第三者へおまかせし、母集団形成を行い、応募が来るのを待つ採用手法とは違い、会社が自ら求める人材を見つけ出し採用をするダイレクトリクルーティングは、「攻めの採用」とも言われています。
具体的には、従来の採用方法である「求人広告」や「人材紹介」などを利用した「守りの採用」と言われる手法は、母集団形成を社外へアウトソースすることで、仲介会社や広告媒体に主導権が移ります。求人原稿の内容や、自社の魅力を存分に発揮し、応募を期待することはもちろんできますが、どうしても応募の数自体をコントロールすることは難しくなります。
ダイレクトリクルーティング「攻めの採用」では、直接会社側から求職者に対して自らアプローチを進めていくことになりますから、その数をコントロールすることはもちろん、はじめから希望に近い人材にアプローチすることで、精度の高い採用活動をすることが可能となります。
ダイレクトリクルーティング活用におけるメリット・デメリットについて
ダイレクトリクルーティングを活用することで得られるメリットとしては、まずはコストが抑えられることが挙げられます。
ダイレクトリクルーティングで現在多く利用されるサービスは主にスカウト型のサービスとなります。もちろん初回の利用料等は発生しますが、採用決定時に支払う成果報酬や利用料も比較的安価に抑えることができます。
従来の採用市場には出てこないような、これから転職を考えている「転職潜在層」へアプローチすることが期待できます。登録型であるスカウト型の転職サイトへは「今すぐにではないが、機会があれば転職したい」と言った「転職潜在層」が多く登録していると考えられます。その人達に対して、早い段階からアプローチを行えるのも、のメリットダイレクト・リクルー大きなメリットと言えます。
他にも、自社採用の工程をすべて行うことで、採用ノウハウが蓄積されることや、人材紹介会社に紹介されないような、隠れた良い人材へと出会える確立も大きくなることが、期待できます。
反対に、人材採用における工程すべてを自社で行うことで、社内の採用業務の負担が増えることや採用活動自体に時間や根気がかかることがデメリットとしては考えられます。
企業が主体となり行動しないと結果としてつながらないのが、ダイレクトリクルーティングの特徴です。ダイレクトリクルーティングを始めてすぐに効果というのは得られにくく、起動に乗るまでが大変だということは理解しておく必要があるでしょう。
メリット・デメリットを理解した上で導入を検討することが大切
ダイレクトリクルーティングは従来の方法に比べて、応募を待つのではなく、直接応募者へとアプローチし採用を獲得する「攻めの採用」手法です。従来の方法では出会えることができなかった「転職潜在層」や「隠れた良い人材」にアプローチすることもでき採用の質を上げることが期待できます。
一方ですべての採用工程を自社内で行うため、仕組み作りや人員など体制構築から成果に至るまでにはそれなりの時間がかかることは理解した上で導入を検討することが必要です。