バウンダリレスキャリアとは?会社にとらわれない価値観について

会社にとらわれないバウンダリレスキャリアの価値観が広がる

終身雇用制度の崩壊により、従業員自身がキャリアについて深く考えるようになりました。市場競争がグローバル化したことや売り手市場による優秀な人材確保に課題を抱える企業が増えていること、SNSの発達により不祥事が明るみに出やすくなっただけでなく拡散しやすくなったことから、大企業であっても情報廃止や倒産などのリスクを抱えています。

パラレルキャリアなどの副業についても注目度が高まり、自分自身のキャリアについて就業先の会社にとらわれずに自由に選択できるようになってきています。企業としては、従業員個人が希望するキャリアを認めてキャリアアップを促進するだけでなく、その上で自社に人材を引き止められる魅力や価値を創造することが大切でしょう。

終身雇用や年功序列制度でない企業も多くなり、現代では生涯を通じて2人に1人は転職を行っています。厚生労働省の調査では、60歳までで転職しなかった(離職回数が0回)である男性は約半数、女性においては3割以下となっています。女性は、結婚や出産などを期に離職することも多いですが、離職回数1回(現在無業)よりも現在有業もしくは離職回数2回以上(現在無業)の割合が多くいるため、転職活動を経験している女性が多くいることが読み取れます。

離職回数割合
出典元『厚生労働省』職業生涯を通じたキャリア形成

今回は会社にとらわれないキャリアを考えるバウンダリレスキャリアについて説明します。

バウンダリレスキャリアとは?どのような考え方なのか

バウンダリレス・キャリアは伝統的な組織内キャリアとは対照的なもので、一つの企業や職務といった境界(バウンダリー)を超えて新しい経験やスキル、ノウハウを培い、自律的に成長するキャリアです。

近年の日本では「終身雇用制度」が成り立たなくなっていると言われています。その中で働き続けるには、他の会社にも雇用されるための能力開発が欠かせなくなっています。バウンダリレスキャリアでは、一つの企業にとらわれないキャリアを考えるため、今の日本人の働き方にも適した考え方となっています。

バウンダリレスキャリアが注目されている背景について

従来の日本企業においては、人材は囲い込みのできる「固定資産」であり、人件費も固定費的性格が強いものでした。しかしながら、低迷する国内景気や激化する国際競争といった環境の中で、日本企業は人材を「流動資産」ととらえるようになり、本当に必要なコア人材の獲得に注力しつつあります。

このような状況下においては、企業に対して優れた貢献を提供できる人材は、自己の意思に基づいて労働市場を自由に移動するようになると考えられはじめられたからです。

バウンダリレスキャリアを考える企業としてのメリットについて

  • 人材を流動化させることで、業界の変化に柔軟に対応できる
  • 人材が流動的であることで若手に仕事を任せざるおえない状況を作り出し、若手の活躍を触発する
  • 給与面においては、社内年齢を若くすることで人件費を抑えられる
  • 社員が離職した後でも、取引先として利益をもたらしてくれる可能性がある
  • 離職した社員が外で活躍すれば、自社ブランドが上がり、採用力が向上する

バウンダレスキャリアを成功させるためのポイントについて

バウンダリレス・キャリアを成功させるのに重要なことが3つあります。活躍の機会が多様化すればするほど、自分はどうしたいのか、自分とはと自分を巡る考察が必要となります。

knowing why

自分のアイデンティティや価値観、心理的満足や追及したいことなどと照らして、何故その仕事を志向するのかをわかっていることです。

knowing how

専門的能力や知識、これまで培ってきた経験をどのように活かすのかをわかっていることです。

knowing whom

自分の保有する人的ネットワークは十分か、どういう人的ネットワークを持つのかをわかっていることです。

キャリアアップするための土壌を作る

バウンダリレスキャリアとは、自社組織にとらわれないキャリアの考え方です。人材の流出を防ぎたい企業としては容認したくない概念ではありますが、時勢として副業解禁などの流れもあり、バウンダリレスキャリアを考えた上で自社で働きたいと思ってくれる魅力的な組織づくりが重要でしょう。

自社組織にとらわれないキャリア形成を行う人材は、広い視点でのスキルアップが可能になるため、ぜひとも有効活用したい概念です。

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