タレントプールの実施・活用方法とは?中長期的な母集団形成に

タレントプールを最適に活用する方法とは

タレントプールとは、今後採用の可能性のある人材と定期的にコミュニケーションをとり、人材獲得へ繋げていく採用手法です。

帝国データバンクの調査では、従業員が不足している企業の割合は、コロナ禍によって一時的に低下したものの、現在は約4割弱の企業が正社員不足に悩んでいます。

授業員が不足している企業の割合
出典元『帝国データバンク』特別企画 : 人手不足に対する企業の動向調査(2021 年 4 月)

総務省の調査では、15歳から64歳の生産年齢人口が2017年の7,596万人(総人口に占める割合は60.0%)から2040年には5,978万人(53.9%)まで減少することが推計されており、労働力不足は今後ますます深刻化すると考えられます。

労働人口の推移
出典元『総務省』第1部 特集 データ主導経済と社会変革

「人材獲得競争・育成競争社会」となった今、タレントプールという考え方が大きく注目され、利用する企業が増えています。採用の可能性のある優秀な人材をプールしておき、定期的なコンタクトで繋がりを保ち中長期的に人材を獲得していく手法であるタレントプールですが、一方でタレントプールを導入したものの、うまく活用できていないという問題も少なからずあるようです。

今回はタレントプールを最適に活用する方法について説明いたします。

タレントプールの活用方法とメリット・デメリットとは?

タレントプールとは、アメリカの大手コンサルティング会社であるマッキンゼーが、2011年に著した“The War for Talent”の中で「人材獲得競争・育成競争社会」に対して発表した採用手法です。タレントは才能を、プールは蓄積するという意味を持っており、自社で採用する可能性のある優秀な人材を蓄積するデータベースの事を指しています。

具体的には有望な人材ではあるものの採用しなかったり、企業に関心を持っていたりする人材と継続して接点を持ち続けておくことで、然るべきタイミングでの採用につなげようというものです。まさに人材の貯蓄といったところでしょう。

タレントプールが注目された背景には少子高齢化による人材不足、さらには転職活動の活性化などがあります。人口減少により、多くの業種で人手不足になっている現代では、一度のコンタクトしかない従来の採用方式による人材の確保が難しくなっているのです。

さらに転職活動の活性化によって人材の流出も珍しくありません。とくに重要な仕事を任せていた従業員が退社してしまえば、企業にとって大きなマイナスになります。採用活動のタイミングでは入社させなかったものの、優秀だったり業界について詳しかったりする人材をキープしておき、有事の際に採用するためにタレントプールというシステムがあります。

人材と企業が長期間的に繋がることで限定的な採用機会ではなく、持続的な採用活動が可能になるといえるでしょう。タレントプールとが広がっている背景には、こうした時世と企業の採用活動が密接に関係していることがあります。

タレントプールの目的について

日本では多くの場合、求人を出す企業側と職を探している応募者側の双方の要望をマッチングすることにより採用が成立します。しかし採用時は条件が合わず不採用になったり、選考途中で辞退されたりして失った人材が、後になって会社に必要であったというケースもあるかもしれません。

応募者との繋がりを一時のものにせず、繋がりをキープし続けることができれば、ポジションに空きができた時や採用のタイミングが巡ってきたときにコンタクトをとり応募を促すことができます。

タレントプールの活用方法について

最適なタイミングで最も必要な人材を採用するために、タレントプールをどのように活用していけばよいのでしょうか。

自社の必要とする人材を見極める

過去に条件が合わず不採用にした人材や、内定を出したけれど辞退された方はもちろんですが、豊富なタレントプールを構築するための方法はそれだけではありません。自社に合ったスキルや考え方を持つ人材を探すためにフェイスブックなどのSNSを利用し、積極的にメッセージを送ることで繋がりを持ちましょう。最近ではイベントや勉強会などを開催し、積極的に優秀な人材を探している企業もあります。

大切なポイントは、誰でもいいわけではないということです。自社にとって必要な人材かどうかを見極め、質の高いタレントプールを目指しましょう。

プールした人材をデータベースにまとめる

採用候補となる人材が集まってきたら、データベースを作成するための受け皿が必要になります。WEB上で利用できるサービスでは、Linkedln、Facebook、Switch、TalentBaseなどがあります。

現在では採用管理システムが安価に利用できるようになっていますので、採用に繋がらなかった人材の中から優秀な候補者を管理することもできるでしょう。採用管理システムを活用してメッセージを送信したりイベントの案内などもできるので、コミュニケーションをとりつつ採用の機会を窺う手段として活用できます。

最適なリクルーティングのため、定期的にアプローチをする

採用に至らなかった人材や、優秀な人材に対して定期的にコミュニケーションをとることで、相手の近況を探り、自社の良さをアピールしていきます。以前、不採用にしたり辞退された人材でも、何年か経てば条件が変わり、採用のタイミングが訪れることがあるかもしれません。その時に優秀な人材を逃さないよう、コンタクトを取り続けることが非常に大切です。

採用の機会が訪れた時に、そのポジションに最適な人材をリクルーティングできる。これこそが、タレントプールを活用する最大のメリットと言えるでしょう。

人材採用における革命的な手法「トレントプール」を活用しよう

自社に採用する可能性のある人材を蓄積したデータベースであるタレントプール。活用の鍵は、質の高いデータベースの構築と定期的なコミュニケーションです。自社に最適な人材を見極め、コンタクトをとりながら相手の近況を知り、こちらの情報をアピールすることができれば、お互いをよく知り中長期的に継続して優秀な人材を獲得できることでしょう。

タレントプールの効果は、採用活動においてマッチングの精度を高め、効率化を図るだけではありません。長期的な視野で、成長計画を持って経営をしているマネジメント能力の高い企業という評価にもつながります。

人材採用における革命的な手法ともいえるタレントプール、積極的に導入して活用していきましょう。

資料ダウンロードフォーム

    「ミツカリ - 導入事例集」が無料でダウンロードできます


    ミツカリは採用活動における利用だけでなく、入社後のマネジメントにも利用できる適性検査として3,800社以上の企業に導入されています。サービスも5年以上の運用実績があり、効果検証に時間のかかる離職率改善等においても、多くの企業で成果を出しています。

    今回はミツカリを導入した企業における活用方法や導入後の効果について、代表的な7つの事例をまとめました。是非ダウンロードしてご参照ください。

    ダウンロードにはプライバシーポリシーの同意が必要です。

    プライバシーポリシー

    関連するタグ