タレントプールとは?不採用人材でも最大限に活用する方法について

労働者不足・人材不足を解決するタレントプール

近年、採用や母集団形成に頭を抱える企業が増えています。帝国データバンクの調査では、従業員が不足している企業の割合は、コロナ禍によって一時的に低下したものの、現在は約4割弱の企業が正社員不足に悩んでいます。

授業員が不足している企業の割合
出典元『帝国データバンク』特別企画 : 人手不足に対する企業の動向調査(2021 年 4 月)

総務省の調査でも生産年齢の人口は年々減少しており、この傾向はしばらくつ続くと予測されています。

労働人口の推移
出典元『総務省』第1部 特集 データ主導経済と社会変革

そんな中で一度選考に落ちてしまった・辞退してしまった人材と継続的な接点を持ち、再度人材獲得につなげるタレントプールが注目されています。

今回はタレントプールとは何か、活用することでどのようなメリットがあるのかについて説明します。

人材の貯蓄「タレントプール」とは?

タレントプールとは、タレント(才能)を、プール(蓄える)する意味の言葉です。転じて将来的に採用する可能性のある人材を、データベースなどで蓄積しておくことを指す際に使われています。

具体的には有望な人材ではあるものの採用しなかったり、企業に関心を持っていたりする人材と継続して接点を持ち続けておくことで、然るべきタイミングでの採用につなげようというものです。まさに人材の貯蓄といったところでしょう。

タレントプールは2000年代に入ってから生まれた手法です。背景には少子高齢化による人材不足、さらには転職活動の活性化などがあります。人口減少により、多くの業種で人手不足になっている現代では、一度のコンタクトしかない従来の採用方式による人材の確保が難しくなっているのです。

さらに転職活動の活性化によって人材の流出も珍しくありません。とくに重要な仕事を任せていた従業員が退社してしまえば、企業にとって大きなマイナスになります。採用活動のタイミングでは入社させなかったものの、優秀だったり業界について詳しかったりする人材をキープしておき、有事の際に採用するためにタレントプールというシステムがあります。

人材と企業が長期間的に繋がることで限定的な採用機会ではなく、持続的な採用活動が可能になるといえるでしょう。タレントプールとが広がっている背景には、こうした時世と企業の採用活動が密接に関係していることがあります。

企業がタレントプールを導入するメリットについて

採用の質が向上する

タレントプールはタイミングによって、採用できなかった人材を保つ制度です。

常に動き続けている企業において、新規事業の立ち上げや既存事業の状況によって必要となる人材や人数は異なります。必要な人材像がはっきりした際に、繋がりのある人材に対してアプローチできるのです。状況に合わせた人材確保が可能になり、事業運営がスムーズになります。

そのときにほしい人材を効率的に獲得できるので、採用の質が向上するのです。

採用活動の効率化

企業における採用活動は、求職者が思っている以上に労力やコストがかかります。労力面では募集をかけ、書類に目をとおし、面接やテストを行い決定する手間がかかるのです。さらに応募してくる人材のことを企業側は分からないので、経歴や経験値、スキルなどを白紙の状態からチェックする必要があります。

大変な時間のかかる採用活動ですが、タレントプールを利用することで応募者をゼロから把握することをしなくてよくなり、大幅な労力カットに繋がります。スキルや経験、現在の状況をあらかじめ知っておき、企業の現状における最適な人材にピンポイントでアプローチできるのです。

以上のことからタレントプールは、企業の採用活動を大幅に効率化してくれるシステムといえるでしょう。

採用活動のコスト削減

タレントプールを導入すれば、採用活動にかかるコストも削減できます。求人媒体への掲載料や就職相談会への出展料など、企業の採用活動はかなりお金がかかるのです。採用担当者がやるべき本来の仕事へも影響するので、生産性も低下します。

タレントプールを使えば、大々的な採用活動を行う必要がありません。必要なタイミングで人材に対してアプローチすればいいだけなので、広告宣伝費や出展料をカットし、採用担当者の負担も減らせます。

企業がタレントプールを導入するデメリットについて

タレントプールには大きく2つのデメリットがあります。

アプローチのタイミング

企業が必要なタイミングで人材を確保できるのがタレントプールですが、タイミングによっては人材獲得できない場合も多いです。

人材が入社するタイミングは、企業が人材を欲しがりかつ人材が就職活動や転職活動を行っている場合といえます。採用のタイミングでそういった活動をしていなければ、どんなにアプローチをしたところで入社してもらうのは難しいです。

アプローチのタイミング問題は、タレントプールを導入している企業の多くが悩んでいる点でもあります。

データのアップデート

タレントプールは、人材をデータベース化して蓄積するものです。必要な人材を獲得するためには、常にアップデートする必要があります。

1、2年前に応募してきた人材が現在求職中なのか、住んでいるところは同じなのか、専門分野は同じなのかなどの情報をコミュニケーションによって定期的に更新する必要があるのです。近年ではSNSの活用など手法が多用になっているので、やりやすくはなっているものの、しっかりとした仕組みの構築には時間を要するのが実情といえるでしょう。

タレントプールを導入する際は、こうしたデメリットにも目を向け運用していくことが必要なのです。

上手にタレントプールを活用しよう

タレントプールは、不採用になった応募者などと連絡を取りながら人材獲得につなげる新しい採用手法です。うまく活用するためにはリストを作るだけでなく、運用方法や活用方法なども理解しておく必要があります。

表面的な部分だけでなく、深く理解することで効率的に採用活動をすすめることができます。

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