ストレッチ目標とは?達成困難な目標設定はどんな効果があるのか

社員のモチベーションは会社に大きな影響を及ぼしている

日々働く中での社員のモチベーション管理については、多くの経営者や人事関係者が頭を悩ませています。どうすればもっとやる気を出して、積極的に取り組んでくれるのだろうか?と考えれば考えるほど答えは出ないのが現実です。

ダイヤモンド・オンラインが全国で行ったアンケート調査結果によると、働く男女のおよそ37%が「仕事に対してやる気が出る」と回答しており「やる気が出ない」人が半数以上いることが分かります。

あなたが今働いている会社は「仕事をやる気が出る」会社ですか。それとも「仕事をやる気が出ない」会社ですか。
出典元『DIAMOND online』なぜ「やる気」が出ないのか?会社が知る由もない社員のホンネ大調査

社員のモチベーションは、仕事に取り組む姿勢や実際に生産性にまで影響が及びます。ベイン・アンド・カンパニーとプレジデント社が行った共同調査の結果によると「やる気が出ない」モチベーションの社員の状態は「やる気に溢れている」社員の状態に比べて、およそ30%も生産性が低くなります。どんなに優秀な社員であっても、モチベーション次第でパフォーマンスの低下というのは起こりうることだということが分かります。

意欲の度合いによる社員の生産性
出典元『PRESIDENT Online』”3人に1人”の不満社員を奮起させるには

社員のモチベーションを継続して上げて行くためにも、適切な目標設定は重要であり、その設定内容についても効果的な内容である必要があります。

今回は社員のモチベーションアップにも繋がる目標設定方法として、ストレッチ目標を紹介します。

ストレッチ目標とは?達成困難な目標を立てる意味について

ストレッチ目標とは、ただ単純に手を伸ばしても届かない、並大抵なことでは達成困難な目標のことを意味します。多くの場合、会社もしくはチーム内における目標として、上司が部下に対して提示するケースとして活用されます。

本来目標については、会社が設定する目標やチームで設定する目標、また自分で設定する目標など、いろいろな視点から達成可能な目標と考えられる目標を設定するのが一般的です。

ストレッチ目標を提示された部下は、目標を達成することを目的とするのではなく、達成するためには自分がどう考えどう動くかが重要視されます。達成困難な課題と向き合い考え行動すること自体が、その部下の成長へと導くことが想定されます。

ストレッチ目標を活用するメリットとしては、一般的な目先の目標設定と比べて、達成困難な目標を達成しようとする時に初めて生まれる、最大限の成長効果が期待できると言えます。達成困難だと思われていた目標に向かい、努力し続けた結果自分でも予想していなかった成長や達成感を味わうことができることもメリットです。その結果人材力が高まり、生産性が向上し業績アップも期待できるでしょう。

ストレッチ目標を導入する上での注意点について

ストレッチ目標を活用する際に気をつけたいこととしては、2つの項目が挙げられます。

1つ目は「高すぎる目標値の設定」です。いくら手を伸ばしても届かない困難な目標とは言え、現実味が一切沸かないような内容の目標設定は逆効果に繋がります。部下の捉え方によっては、パワハラだと思われてしまう可能性も無きにしもあらずです。

2つ目は「目標設定のみで後は放置」です。目標は設定したものの、どう取り組むのか、考え実行する部分においては、全て社員に放り投げてしまうことは避けましょう。部下との信頼関係を築くことができない上に、上司としての信頼や評価が下がる事に繋がり良い事はありません。適切なタイミングでの状況確認や相談を受けることがとても重要です。

ストレッチ目標では目標達成よりも大切なものが得られる

アメリカのG.E(ゼネラル・エレクトリック社)の例を見ると、ストレッチ目標を導入すること自体に意味があるというよりは、導入した後の社員の意識変化や経験値として得られるものが大きいところに大きな意味があります。

G.E社においては、ストレッチ目標導入後、社員全体が目標を達成するためのプロセスや成功体験を繰り返し経験することで、一般的な目標だけでは得ることのできない大きな成長を社員一人ひとりが体験することに繋がりました。結果日々の社員のモチベーションは自然とアップし、集中力ややる気の向上に繋がり、ひいては個人の能力の向上、生産性の向上にまで効果が現れ、会社全体として大きく成長を遂げました。

ストレッチ目標では目標達成よりもそれまでのプロセスが重要

ストレッチ目標とは、ただ単純に手を伸ばしても届かない、並大抵なことでは達成困難な目標のことです。努力なしにも達成できる目標の設定では面白みがなくなり、やる気も徐々低下してしまうのは自然な事かもしれません。ストレッチ目標の設定は、現在の自分の能力よりは高いレベルではあるが、努力次第では達成できる、届きそうで届かないことを達成するためのプロセスや経験を積むためには効果的な理由付けとなります。

たとえ達成できなかったとしても、ストレッチ目標に向けた努力や経験は決して無駄にはなりません。達成できた場合には、努力や試行錯誤した分得られる達成感は大きく、その後のやる気やモチベーションのアップにも大きく影響を与えることは間違いありません。

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