リチーミングの導入企業事例とは?自社にも応用できるか考察してみよう

個人とチーム両方の成長を促すリチーミングで組織力アップ

組織や集団が最高のパフォーマンスで目標に取り組むためには、チームワークの有効活用が必要不可欠です。しかし、近年このチームワークを上手く活用できずにいる現場が増えています。

日本経営協会が行った調査結果によると「組織やチームにおける問題の状況」として、特に問題がないと答えているのは、36.3%にとどまり、残りの約6割以上の企業では何かしらの問題を抱えていることが分かります。しかしこの問題に対してどのように対策をするべきか分からずに、放置されていることも多いようです。

組織やチームにおける問題の状況
出典元『日本経営協会』組織・チームにおけるメンバーのあり方と行動についての調査報告書

近年注目されるチーム活性化プログラムにリチーミングがあります。リチーミングは、心理学に基づき構成されており、人の心理的側面と行動的側面に同時に働きかけることができます。

リチーミングの最大の目的は、チームにおける問題解決や再編成であり、リチーミングプログラムを実施することで明確なゴールを設定し、チーム全体がそれに向かってモチベーションをアップさせながら取り組むことができます。

リチーミングは12のステップに沿って、チームの再構築を短時間で実現することを可能としているため、比較的簡単に取り組めるところも魅力の一つと言えます。リチーミングを活用することで得られるメリットとしては「モチベーションが上がる」こと「楽観的な考え方が身につく」こと、「目標を設定し達成するという成功体験」ができることが挙げられます。

今回は、実際にリチーミングを導入、実施した企業事例を紹介いたします。

リチーミング導入実践企業事例を紹介

実際にリチーミングを導入、実施した企業事例を3社紹介いたします。

旭化成株式会社におけるリチーミング導入事例

旭化成株式会社は科学や繊維、住宅や建材、衣料品などの事業を行う日本の大手総合化学メーカーです。日本で初めてリチーミングを導入採用したのは、旭化成の陸上部だと言われています。

旭化成がリチーミングを導入採用した背景には、風土の改善や業績アップを目的とした取り組みがありました。個人がどれだけポジティブに考えていても、チームの運域が悲観的でネガティブであってはチームのパフォーマンスは上がらないと考えたからです。

具体的に行われた施策内容としては、チームメンバーの意識を「問題思考アプローチ」から「解決思考アプローチ」へ変えることです。特に12のステップの中で言う「理想像を描く際意見を言い合う」プロセスでの意識の共有を重要視しています。

自分たちの理想像を描くためには、現状の問題点を洗い出すことは不可欠です。相手に躊躇して本来思っていることが言えなかったり、信頼関係が崩れてしまったら元も子もありません。あるメンバーから自分に対する不満がでたとしても、それは問題解決のためであるから、絶対に責めたりしない、という意識を各自に徹底させることで、心の中で本当に思っていることを言い合う環境整備を行っています。

旭化成陸上部はリチーミング導入後は、2005年に15位だったニューイヤー駅伝の成績が、06年に8位、07年には2位という輝かしい成績を収め、しっかりと結果に結びついているということが言えます。

株式会社ケー・ティー・システムにおけるリチーミング導入事例

株式会社ケー・ティー・システムは生産管理システムやCADソフト及びシュミレーションソフトの企画・開発、生産計画システムの企画・開発を行う会社で、従業員数はおよそ60名です。

会社で掲げたテーマ”和”を実現するに当たり、チームに対する再認識やモチベーション向上を目的として、リチーミングを取り入れています。

具体的な施策としては、リチーミングに関する専門コーチを招いて研修会の開催をおこなっています。研修会の内容としては、チームごとに分かれてリチーミングの講義を受講し、解決思考の考え方を学びます。チームワークを体感する施策としてフラフープを活用したチームワーク体験を取り入れるなど、耳で体でチームワークの重要性、大切さ、難しさを再確認しています。

株式会社ケー・ティー・システムでは、実際に研修会という形で1日の中での取り組みではありますが、最後には各チームにおける目指すべきゴールが明確になり、参加者は思いの共有をすることができました。もちろん思いやゴールを見失わずに継続することこそが重要ではありますが、研修会という場を通じての体験や発見としてはとても有意義にリチーミングを活用できている事例です。

三谷産業株式会社におけるリチーミング導入事例

三谷産業株式会社は、情報システムや化学品の販売などを始めとした、事業を多角的に展開する石川県の企業です。

三谷産業株式会社では、子会社としてベトナムに8社展開をしています。ベトナムでは経済発展と相まってよりレベルの高い産業人材の育成が課題となっていました。努力はしたものの、なかなか日本型のものづくりや改善の意味を深く理解し、現地スタッフに浸透させチームワークを向上させることが難しいという現実がありました。

自社内でも導入していたリチーミングの取り組みを、ベトナムの子会社2社でも実施しました。具体的には、現地の言葉を用いた研修やグループワーク、フラフープ体験などを通じて、リチーミングについての理解を深める取り組みを行っています。

リチーミングの取り組みにより、部下のプラス面を積極的に見出し評価することができるようになり、結果社員のモチベーションアップに繋がりました。

最終目的への明確な理解がリチーミング導入成功への鍵

リチーミングの活用の仕方は、会社それぞれですが、基本はリチーミングの内容である12のステップをしっかりと理解することが重要です。

国内問わず海外でも注目されて浸透しているリチーミングですが、リチーミング研修などを実施することを目的とするのではなく、それを通したチームの再構築や相互理解が最終的な目的である事を忘れずに取り組むことが大切です。

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