採用目標の管理方法とは?KPIの数値管理で目標達成に繋がる!

人手不足の現状について

厚生労働省の調査では、人手不足を感じている企業の割合はここ10年ほど増加傾向が続いており、日本全体で人手不足が深刻な問題になっています。

人手不足感の推移
出典元『厚生労働省』雇用を取り巻く環境と諸課題について

リクルートの調査によると、採用目標人数を充足できた企業は47.0%であり、半数以上の企業が採用計画の目標を達成できていない状態です。

採用目標数を充足できた企業
出典元『リクルートキャリア』就職白書2019

採用目標人数を達成することは人事部の重要な仕事のひとつとなりますが、今回はこの採用目標の管理方法について、実際の運用方法を説明します。

採用目標を設定する意味や目的について

採用目標は採用のゴール設定をすることです。「いつまでに・どんな人を・何人採用するのか」という達成ラインを設定することで、そのために何をすべきなのか数字で抑えることができます。それがKPIとなり採用進捗が良い状況なのか、良くないのかを判断することができます。

各段階での目標設定をすることで、どの進捗でうまくいっておらず歩留まりが起きているのかを把握することができ、次の対策を考えるうえで効率的になります。求める人物像を明確化し、その人物像が採用できたかという点も採用目標に設定すると良いでしょう。

採用目標の管理方法とは

採用目標を達成させるためにはKPIで管理することは有効です。KPIとはKey Performance Indicatorのことで、重要業績評価指標のことです。目標を達成するために重要な指標のことで採用目標から逆算してKPIを設定し管理することが大切でしょう。ではどのように管理すればいいのでしょうか。

管理方法としてはPDCAサイクルを回すことが効果的でしょう。

PLANでは採用目標を設定したら、必要な面接数や応募数やそのために必要な母集団形成、内定数などそれぞれのフローに応じた数値を設定します。それが採用目標達成のKPIとなります。KPIを常にウォッチして進捗を追っていきましょう。

DOでは実際に計画に沿って業務を実行していきます。面接を行ったり媒体選定を行うなど、自発的に行動しましょう。面接では企業側が学生を選ぶという姿勢ではなく、企業側も選定されていることを認識し自社の魅力を訴求するなど動機付けも意識し採用活動します。

CHECKではKPIの数値や面接の様子などを確認します。数値が足りていない場合は何が不足しているのか、改善点や対策も検討しましょう。

ACCTIONでは得られた改善策を実行します。KPI数値や実行の様子を常に管理することで最終目標である採用目標達成に向け活動していきます。

現在の採用目標の修正方法について

修正は現場の状況に応じてKPIを確認していきましょう。ただ数字が達成しているだけでなく、詳細までチェックすることが大事です。

例えば面接設定数の数字だけでなく、面接辞退した数、その内訳(他社内定により辞退なのか、自社への辞退なのか等)、辞退した理由(条件不一致、スピード、面接官の対応等)も見ていきましょう。詳細に管理することでどこに課題があるのかがわかります。

例えば面接辞退数が多ければその内訳や理由をみて何が辞退を引き起こしているのか細分化して原因の分析を行うと、対策が見えてきます。そこを修正して改善していくのです。

次年度の採用目標の改善方法について

次年度の採用目標を改善するためには、書類選考通過率・面接通過率・内定承諾率などから歩留まり率を計算することが有用です。フェーズから次のフェーズにうつっていく際に滞ってしまうことを歩留まりといいます。そのため歩留まりがどこのフェーズで起きているかをみていくことは課題改善に繋がるのです。

自社の採用課題や進捗がどこで留まっているかがわかるため、KPI管理と合わせて歩留まり率もウォッチするようにしましょう。

現場の状況も確認しながら自社の採用課題を発見しよう

採用目標の明確化は企業の採用活動において非常に大切です。採用目標が曖昧な状態で採用活動を始めてしまうと、採用人数が予定とズレてしまったり、せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまったりと、企業にとってさまざまなデメリットが生じます。

採用目標を管理する上では、現場の実状に応じて目標を修正する、今年度の反省を次年度の採用活動に活かすなど、臨機応変に対応しましょう。

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