プランド・ハップンスタンスセオリーの5つの行動指針とは?

多くの人がキャリアビジョンを持たずに働いている

アデコの調査によると、キャリアビジョンを持っているのは27.2%と多くの労働者がキャリアビジョンを持っていないことがわかります。

キャリアビジョンをもっているか
出典元『THE ADECCO GROUP』有職者の半数が「人生100年時代」に対してポジティブに捉えるも自身のキャリア構築については、約8割が不安

キャリア構築についての不安を抱える労働者は76.9%となっており、仕事のモチベーションにも影響を与えるだけでなく、労働生産性や離職などにも影響を与えている大きな要素です。

キャリア構築についての不安
出典元『THE ADECCO GROUP』有職者の半数が「人生100年時代」に対してポジティブに捉えるも自身のキャリア構築については、約8割が不安

プランド・ハップンスタンスとは、計画された偶然理論とも呼ばれ、計画していたキャリアステップとは異なる方向でも、意図的にキャリア形成に活用するための理論です。

今回は、キャリアビジョンを持っていない人材にも活用できるプランド・ハップンスタンスの実践方法について説明します。

プランド・ハップンスタンスが注目されている背景

プランド・ハップンスタンスはとても人気なキャリア理論です。なぜここまで注目されているのでしょうか。

今までのキャリア教育やキャリアデザインは「やりたいこと」や「なりたい姿」から逆算的に目標を設定し、現在の行動に落とすゴールから考えるものが主流でした。ですが、小学生が今後就く職業の半分はなくなるといわれているVUCAワールドな、未来が不確実で予測不能な現在では将来やりたいことが必ずできる保証はありません。まだ働いたことのない学生や若年者に将来のやりたいことを尋ねても実感がなく浮かばない人も多いでしょう。

プランド・ハップンスタンスは将来に向かって頑張るのではなく、まず現在の仕事や置かれている状況を全力で頑張ること、それが将来の可能性を拡げてくれるもっとも有効な手段だという考え方です。今目の前にあることをきちんと取り組むことで新しいスキルや機会との出会いやチャンスが訪れ、キャリアが築かれていくというものです。この考えが将来のやりたいこと探し、自分探しにさまよう人たちにフィットし、注目されているのでしょう。

プランド・ハップンスタンスの5つの行動指針

プランド・ハップンスタンスは「個人のキャリアは、予期しない偶然の出来事によってその8割が形成される」と説いています。予期しない偶然はただ待っているだけでは何も始まりません。

自ら創り出せるように積極的に行動したり、周囲の出来事に神経を研ぎ澄ませたりして、偶然を意図的・計画的にステップアップの機会へと変えていくべきだというのがプランド・ハップンスタンス理論の中心となる考え方です。実践するために必要なのが5つの行動指針です。それぞれご紹介します。

1.好奇心

偶然の出来事を引き寄せるために様々なことに興味・関心をもつことが大切です。

興味・関心は自分の専門分野や好きなことだけではいけません。自分の知らない分野にも積極的に視野を広げて臨み、新しい学習の機会を常に模索し続けることで多くの出会いや出来事を引き寄せるのです。

2.持続性

新しいことに挑戦することは大切ですが、中途半端に行ったり、途中で投げ出すことはプランド・ハップンスタンスでは推奨していません。うまくいかなかったり失敗したりしても簡単に投げ出さずまずはやり続けましょう。

やり続けること、努力をすることで見える世界が変わったり、できることが増えたりその行動も変化していきます。粘り強く取り組み持続させることがキャリアを形成するのです。

3.楽観性

プランド・ハップンスタンスは人生の経験全てに意味があるという考えです。ですので、失敗した経験や思い通りにいかないことでもネガティブに否定的に受け止めるのではなく、新しいことを学んだチャンスだととらえるようにしましょう。

どのようなことでもポジティブに解釈することができれば、失敗から学び取ることができ、かつ新しいことにチャレンジすることへの不安も少なくなるでしょう。すべては自身のキャリアにプラスになるという自信が色んな経験を自分に与えてくれます。

4.柔軟性

こだわりは捨てて、様々な環境の変化に臨機応変に対応してみましょう。頑固に「私はこうだ」「このやり方でないとだめだ」と意固地になっても世界は広がりません。

理想や現状にとらわれすぎると、想定外のチャンスを逃してしまうことにもつながります。時代や周りの変化を楽しむくらいの心持ちでいることで、知らないことを知れる発見に繋がります。

5.冒険心

なんでもチャレンジしてみる行動力のことです。結果が必ずしも見えていなくても挑戦してみることで、そこでキャリアが形成されていきます。

失敗を恐れてなかなか踏み出すことができない人も多いと思いますが、最初から大きなリスクを取る必要はありません。ある程度やってみた上で感じた手ごたえに応じて、その後大きく踏み出せば良いのです。なんでもやってみるスタンスが大切です。

5つの行動指標をもって行動することで、偶然を自らに引き寄せて新しいキャリアの機会を作っていくことができるのです。

現状の満足をどのようにして高めていくかという考え方を醸成させることが大切

プランド・ハップンスタンスでは、5つの行動指針が大切であり、内容や重要性を理解した上で、意図的に意識して行動することが大切です。

計画していたキャリアプラン通りではない、そもそもキャリアビジョンがない人に対して、選択された現状の満足をどのようにして高めていくかの視点を身につけさせることがキャリア形成には重要となるでしょう。

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