プランド・ハップンスタンスとは?偶然がキャリアを作る新しい理論

多くの人がキャリアビジョンを持たずに働いている

アデコの調査によると、キャリアビジョンを持っているのは27.2%と多くの労働者がキャリアビジョンを持っていないことがわかります。

キャリアビジョンをもっているか
出典元『THE ADECCO GROUP』有職者の半数が「人生100年時代」に対してポジティブに捉えるも自身のキャリア構築については、約8割が不安

キャリア構築についての不安を抱える労働者は76.9%となっており、仕事のモチベーションにも影響を与えるだけでなく、労働生産性や離職などにも影響を与えている大きな要素です。

キャリア構築についての不安
出典元『THE ADECCO GROUP』有職者の半数が「人生100年時代」に対してポジティブに捉えるも自身のキャリア構築については、約8割が不安

キャリアビジョンが明確でない理由として、市場のグローバル化による競争の激化、テクノロジーの進化による業務内容の変化などが考えられるでしょう。今回は激動する環境の中で有意義なキャリア理論であるプランド・ハップンスタンスについて説明します。

プランド・ハップンスタンスの意味や定義とは

プランド・ハップンスタンスとは、1999年にスタンフォード大学の教育学・心理学教授であるクランボルツ教授によって生み出されたキャリア理論です。

クランボルツは「個人のキャリアは、予期しない偶然の出来事によってその8割が形成される」と提唱しました。「偶然を主体性や努力によって最大限に活用し、キャリアを歩む力に発展させること、そして偶然を自ら意図的に生み出すよう、積極的に行動したり、好奇心をもつことで自らのキャリアを創造する機会を増やすことができる」と説きました。

キャリアは偶然によって左右されることが多く、これらの偶然をポジティブな方向に考えることでキャリアアップにつなげることができるという考え方です。

プランド・ハップンスタンスが注目されている背景について

プランド・ハップンスタンスはとても人気なキャリア理論です。ではなぜここまで注目されているのでしょうか。

今までのキャリア教育やキャリアデザインは「やりたいこと」や「なりたい姿」から逆算的に目標を設定し、現在の行動に落とすゴールから考えるものが主流でした。ですが、小学生が今後就く職業の半分はなくなるといわれているVUCAワールドな、未来が不確実で予測不能な現在では将来やりたいことが必ずできる保証はありません。まだ働いたことのない学生や若年者に将来のやりたいことを尋ねても実感がなく浮かばない人も多いでしょう。

プランド・ハップンスタンスは将来に向かって頑張るのではなく、まず現在の仕事や置かれている状況を全力で頑張ること、それが将来の可能性を拡げてくれるもっとも有効な手段だという考え方です。今目の前にあることをきちんと取り組むことで新しいスキルや機会との出会いやチャンスが訪れ、キャリアが築かれていくというものです。この考えが将来のやりたいこと探し、自分探しにさまよう人たちにフィットし、注目されているのでしょう。

プランド・ハップンスタンスを実践する5つの行動指針について

予期しない偶然によってキャリアの8割が形成されると説いていますが、その偶然はただ待っているだけでは何も始まりません。自ら創り出せるように積極的に行動したり、周囲の出来事に神経を研ぎ澄ませたりして、偶然を意図的・計画的にステップアップの機会へと変えていくべきだというのがこの理論の中心となる考え方です。これを実践するために必要な5つの行動指針を紹介します。

  1. 好奇心:たえず新しい学習の機会を模索し続けること
  2. 持続性:失敗に屈せず、努力し続けること
  3. 楽観性:新しい機会は必ず実現する、ポジティブに考えること
  4. 柔軟性:こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
  5. 冒険心:結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

5つの行動指標をもって行動することで、偶然を自らに引き寄せて新しいキャリアの機会を作っていくことができるのです。

プランド・ハップンスタンスを活用するメリットについて

プランド・ハップンスタンスでは「すべての出来事に意味がある」と考えることができます。出会う人や自分の経験全てを客観的にそしてプラスに受け取ることができます。成功体験だけでなく、失敗体験からも謙虚に学ぶ姿勢をもつことができるのです。その経験をしたときはそう思えないのですが、振り返るとあの出来事や経験があったから今の自分がある、今のこのキャリアを築くことができたと知ることができるでしょう。

過信しない程度に自分に自信を持ち、常に学び続ける姿勢こそが自己成長の上でとても重要なことです。プランド・ハップンスタンスはその考えを醸成してくれるのです。

プランド・ハップンスタンスは現在のキャリアの考えにフットしている

プランド・ハップンスタンスとは、計画された偶然理論とも呼ばれ、計画していたキャリアステップとは異なる方向でも、意図的にキャリア形成に活用するための理論です。

VUCAワールドと言われる予測困難な時代で、キャリアプランを立てたのに上手くいかない、そもそもキャリアビジョンがない人にとって非常に有意義なキャリア理論となるでしょう。

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