欧米では多くの企業がすでに導入しているミッションステートメント
日本ではまだミッションステートメントを定めている企業と定めていない企業が存在しますが、欧米では多くの企業がミッションステートメントの重要性を指示しており、広く研究も行われています。
実際にミッションステートメントの有無と企業成長の割合から見ても、ミッションステートメントを設定している企業の方が、将来的な成長率の割合が高いということも、調査結果により分かっています。
今後企業の成長を望むのであれば、ミッションステートメントは必要不可欠な存在となります。今回は、今から導入を検討している企業必見のミッションステートメント導入企業事例を紹介します。
優秀企業のミッションステートメントを紹介!
具体的に企業が掲げているミッションステートメントを例に挙げます。自社のミッションステートメント作成の参考に、ぜひ活用してみてください。
スターバックスコーヒージャパン株式会社
スターバックスコーヒージャパン株式会社言わずともしれた知名度の高い、コーヒーショップです。本社はアメリカシアトルにあり、日本でもその人気を博し、数多くの店舗を展開しています。
飲食業界にもかかわらず、スターバックスコーヒージャパン株式会社には、接客マニュアルというものが存在しません。普通に考えると、接客マニュアルがなければ従業員の裁量に任せるということになり、接客レベルに差が出てしまうリスクにもなりかねないことと考えられます。
スターバックスコーヒージャパン株式会社においては、全て従業員一人ひとりの裁量に任せ、お客様との関係性を気付きあげ、今の人気を勝ち取りました。その背景には、スターバックスコーヒージャパン株式会社が掲げるミッションステートメントがあります。
「勇気をもって行動し、現状に満足せず、新しい方法を追い求めます。スターバックスと私たちの成長のために。」
地域や毎日通って来る常連のお客様、たまたま通りがかりに利用したお客様、一言にお客様と言っても様々な背景があります。そうした状況を従業員一人ひとりが自ら考え判断し、工夫しながら顧客サービスを行うことで、顧客満足度を高めることを掲げており、実際に成果としている良い例だと言えます。
株式会社サイバーエージェント
サイバーエージェントは、Ameba事業を中心に、インターネット広告事業を展開する日本を代表するIT企業です。IT企業というと比較的機械的で人間関係が希薄と感じる方もいるかも知れませんが、株式会社サイバーエージェントが掲げているミッションステートメントの中には、組織や人にフォーカスしたものが多いのが特徴です。
具体的には「能力の高さより一緒に働きたい人を集める。」「採用には全力をつくす。」「迷ったら率直に言う。」などがあります。
サイバーエージェントは2回ミッションステートメントを改訂していますが、ここまで大きく安定的に収益を伸ばし成長していく背景には、その中で働く人がとても重要だということがミッションステートメントから分かります。
機械中心のビジネスだからこそ、人とのつながりを大切に組織運営を行うことで、ここまで大きく成長した模範企業だと言えます。
IKEA
海外の企業ものミッションステートメントも見てみましょう。
日本でも広く利用され多くの店舗が展開するようになった、スウェーデン発祥の企業IKEAは世界最大級の家具量販店です。センスの良いデザインや個性的な色合いなどが日本でも受け入れられ、世界的にそのブランドは浸透しています。
IKEAが掲げるミッションステートメントには「より快適な毎日」を顧客に提供するということが挙げられています。
IKEAは世界中の取引先から大量に商品を仕入れ、お客様はセルフサービス式で倉庫から自分が選んだ家具をピックアップして購入します。IKEAのビジネスはお客様とのパートナーシップあってこそ成り立つものであり「お客様と協力し、より快適な毎日のために、お互い似力を合わせて節約している」と同社では表現しています。
これだけ大きな世界的企業でありながら、多くの顧客のハートを掴んで離さないブランド力はこうした顧客との親密な距離感にあるのかもしれません。
導入事例を参考に独自のミッションステートメントを作り上げよう
ミッションステートメントは多くの企業が公開しており、お客様の目にふれる事によりその企業の魅力を伝えています。同時に従業員はもちろん企業の将来像やこれから働く従業員、商品やサービスを購入しようと思っている顧客にとっても、その企業の魅力が非常に分かりやすく明確になります。
これからミッションステートメントを取り入れようとする企業は、すでに公開されているこうした事例を参考にしながら、自社独自のミッションステートメントの構築を模索してみるとより良いものができあがるのではないかと思います。