衛生要因とは?衛生要因を高める方法やメリット・デメリットについて

ハーズバーグの二要因理論における衛生要因とは?

ハーズバーグの二要因理論とは、仕事における「満足」と「不満足」につながる要因が、それぞれ全く別の原因であるとする理論です。

ハーズバーグの二要因理論では、人事労務管理に必要な要素を「動機付け要因(Motivator Factors)」と「衛生要因(Hygiene Factors)」の2種類に分けて考えるべきだとされています。

動機付け要因とは「達成すること」「承認されること」「仕事そのもの」「責任」「昇進・向上」といった、仕事の満足度に関わる要素です。動機付け要因は、促進要因とも呼ばれる「ないからといってすぐに不満が出るものではない」ものの「あればあるほど仕事に前向きになる」要素です。

衛生要因とは「給与」「福利厚生」「経営方針・管理体制」「同僚との人間関係」「監督(上司との関係など)」といった、仕事の不満に関わる要素です。衛生要因は、不満足要因とも呼ばれる「整備されていないと社員が不満を感じる」ものの「整備していても満足につながるわけでない」要素です。

給与や福利厚生といった「衛生要因」は「不満を解消する」だけで「満足する」ための要素ではなく、逆に達成や承認といった「動機付け要因」は「満足する」だけで「不満を解消する」ための要素ではない点に注意が必要です。

社員のモチベーションマネジメントを行う上では、動機付け要因と衛生要因のどちらか一方だけ満たせばよいというわけではなく、衛生要因における問題を解決した上で動機付け要因を満たす必要があるのです。

今回の記事では、ハーズバーグの二要因理論における衛生要因について、詳しくご紹介します。

衛生要因とは?衛生要因を満たすメリットや構成する要素について

衛生要因とは、不満足要因とも呼ばれる「きちんとしていないと社員の意欲が落ちる」要因です。

給与や福利厚生が満たされていない状態では、いくらやりがいのある仕事であっても、ほとんどの人は生活のために離職を選びます。ただし、衛生要因は社員の不満を防ぐ効果はありますが、多少給与が低くてもやりがいのある仕事をしたがる人が多いように、一定の水準さえ満たしていれば衛生要因よりも動機付け要因が重要になる点に注意が必要です。

衛生要因を満たすメリットとは?

衛生要因を満たすメリットは、社員の不満を解消し、モチベーションの低下を防止できる点です。

衛生要因は、仕事への満足感に関わる動機付け要因と違い、仕事への不満に関わる要因です。衛生要因だけ満たしても社員のモチベーションを高める効果は弱いですが、衛生要因が満たされておらず不満が溜まっている状態で動機付け要因を満たしても、モチベーションアップにはつながりません。

社員のモチベーションを高めるためには、動機付け要因を満たす前に、衛生要因を満たしておく必要があるのです。

衛生要因を構成する要素と、満たされていない場合のデメリットとは?

衛生要因とは、不満足要因とも呼ばれる「これが整備されていないと社員は満足感を持てない」という要素です。

衛生要因に含まれる要素は、ハーズバーグ氏が挙げた例によると「給与」「福利厚生」「会社の方針・管理体制」「同僚との人間関係」「監督(上司との関係など)」などが挙げられます。

給与については適切な昇給、福利厚生については職場環境の充実で整備できます。また、会社の方針については「会社として何を目指しているのか」という目標が明確であれば、モチベーションにつながります。

同僚や上司との人間関係については、単純な施策による解決が難しいだけでなく、早期離職の大きな原因になるため注意が必要です。労働政策研究・研修機構の調査によると、1年未満の早期離職者の35.3%が「人間関係がよくなかった」を退職理由として挙げています。

初職が正社員であった離職者の初職を辞めた理由
出典元『労働政策研究・研修機構』早期離職とその後の就業状況

衛生要因を満たすためには、給与や職場環境を整えた上で会社としてのビジョンを社員に共有し、同僚や上司との人間関係を良好に保てる状況を作る必要があります。

弊社サービス「ミツカリ」では、AIによって会社全体や部署ごとの価値観と人材の価値観を可視化し、採用・配属におけるマッチ度を測りミスマッチを防ぐことができます。同僚や上司との人間関係を良好に保ち、衛生要因を満たすための支援ツールとして、是非導入をご検討ください。

衛生要因を満たして人材の流出を防止しよう!

衛生要因とは、不満足要因とも呼ばれる「これが整備されていないと社員は満足感を持てない」という要素です。

衛生要因は、仕事への満足感に関わる動機付け要因と違い、仕事への不満に関わる要因です。衛生要因だけ満たしても社員のモチベーションを高める効果は弱いですが、衛生要因が満たされておらず不満が溜まっている状態で動機付け要因を満たしても、モチベーションアップにはつながりません。

社員のモチベーションを高めるためには、動機付け要因を満たす前に、衛生要因を満たさなければなりません。動機付け要因と衛生要因は、どちらか一方だけでなく両方を満たす必要があるのです。

社員の不満を解消し、モチベーション低下や離職を防止するために、衛生要因を満たす施策に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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