コーチングにおけるタイプ分けの方法とは?タイプごとの特徴について

コーチングの原則とテーラーメイドの重要性とは?

コーチングとは、相手の話に耳を傾けて観察や質問、提案などによって相手の内面にある答えを引き出す、目標達成支援の手法を意味する言葉です。

コーチングは、主に管理職の人材育成手法として注目されています。リクルートマネジメントソリューションズの調査によると、管理職になって以降コーチングを受けたことのある人のうち約9割が「役に立った」と回答しています。

コーチング役立ち度
出典元『RMS』コーチングに関する実態調査

多くの企業において管理職の能力向上や管理職候補の育成が課題となっている中で、コーチングによる人材育成は優先して取り組むべき施策のひとつといえます。コーチングは「インタラクティブ(双方向)」「オンゴーイング(現在進行形)」「テーラーメイド(個別対応)」という3つの原則にもとづいて行う必要があります。

テーラーメイドのタイプ分けは、基本的に1対1で行われるコーチングにおいて、コミュニケーションロスを防止するために非常に重要です。

今回の記事では、コーチングにおけるタイプ分けの目的や方法、それぞれのタイプの特徴や接し方についてご紹介します。

コーチングにおけるタイプ分けとは?目的や方法、タイプごとの特徴について

コーチングの目的は「目標達成に向け、クライアントが持っている力や可能性を最大限に引き出すこと」です。

1対1のコミュニケーションを基本とするコーチングでは、コーチとなる上司が部下を理解しようとする姿勢が欠かせません。とはいえ、人間の性格や価値観といった個性は十人十色ですから、一人ひとりの個性を理解するのは非常に困難です。

コーチングにおけるタイプ分けは、人の性格や価値観をその人の行動や考え方の特徴・傾向から分類することによって、企業規模によっては何十人何百人にも及ぶ部下一人ひとりに合わせたコーチングを行う目的で行われます。

タイプ分けによって一人ひとりの特徴をある程度知っておけば、コーチとなる上司が部下を理解する上で重要な手がかりとなります。コーチの部下に対する理解が進むと、対立や齟齬といったコミュニケーションロスの発生を防止できます。

コーチングのタイプ分けにおける4つのタイプの特徴とは?

株式会社コーチ・エィによると、コーチングにおけるタイプ分けは、以下の4種類に分類できるとされています。

タイプ分け
出典元『株式会社コーチ・エィ』タイプ分け

コーチングにおけるタイプ分けでは、相手がどのタイプにあたるのかの見極めも重要ですが、コーチ自身が自分のタイプを知っておくことも大切です。人は多かれ少なかれ「自分の物差し」で物事を見ているため、冷静に相手と向き合うためには、自分自身のことを客観的な目線で知っておく必要があるのです。

4つのタイプとのコミュニケーション方法とは?

4つのタイプの人とのコミュニケーション方法について、コミュニケーションを取る際のポイントをタイプ別にご紹介します。

  1. コントローラータイプとのコミュニケーション方法
  2. プロモータータイプとのコミュニケーション方法
  3. サポータータイプとのコミュニケーション方法
  4. アナライザータイプとのコミュニケーション方法

1.コントローラータイプとのコミュニケーション方法

コントローラータイプとのコミュニケーションにおけるキーワードは「主導権」「自己主張」「結果」です。

コントローラータイプの人は、自身が主導権を握って物事を進めたいタイプなので、細かく口出しはせず全面的に任せるスタンスを取りましょう。また、コントローラータイプの人と話や質問をする際は、話の目的や理由付けと共に短く端的にするようにしましょう。

2.プロモータータイプとのコミュニケーション方法

プロモータータイプとのコミュニケーションにおけるキーワードは「自由」「好奇心」「創造性」です。

プロモータータイプの人は、アイディアを大切にして周囲からの評価や反応を気にするタイプなので、自由な発想や意見交換ができる場を提供しましょう。また、こまめに褒めてあげることで、本人の承認欲求を満たしてあげるようにしましょう。

3.サポータータイプとのコミュニケーション方法

サポータータイプとのコミュニケーションにおけるキーワードは「協調性」「貢献」「承認」です。

サポータータイプの人は、協調を好み対立を避けるタイプなので、穏やかで優しさのある対応を心がけましょう。また、周囲の期待に応えようとする気持ちが強いため、何事にも「YES」「OK」と答えてしまう傾向があります。返事が本心なのかどうか、相手の表情や声のトーンなどの「言葉以外」の要素にも気を配るようにしましょう。

4.アナライザータイプとのコミュニケーション方法

アナライザータイプとのコミュニケーションにおけるキーワードは「論理性」「具体性」「慎重」です。

アナライザータイプの人は、分析や戦略といった論理性を好み曖昧・抽象的なものを嫌うため、具体的であったり数字にもとづいて話すようにしましょう。また、失敗を嫌う性質からリサーチやリスク分析等に時間をかける傾向があるため、無理に結論を急かさないことも重要です。

コーチングにおけるタイプ分けの方法とは?

コーチングにおけるタイプ分けの方法は、前項で挙げたようなタイプ診断ツール以外にも、適性検査を使って分類する方法があります。コーチングにおけるタイプ分けは4種類に限らず「外向型・自問型」「協調型・競争型」など、さまざまな軸で分類・評価できます。

弊社サービス「ミツカリ」では、最新の心理学研究や自社調査によって抽出した14の要素によって社員や求職者の性格・価値観を見える化し、社風や組織風土とのマッチ度を測定できます。コーチングにおけるタイプ分けや社内分析に活用できる人材分析ツールとして、是非導入をご検討ください。

コーチングにおけるタイプ分けはさまざまなマネジメント業務に活用できる!

コーチングにおける3原則のひとつであるテーラーメイド(個別対応)を実現するためには、コーチ自身が自分がどのようなタイプの人間なのかを把握した上で、相手がどのような人間なのかを考えて対応する必要があります。

本記事ではコーチングの観点からタイプ分けについてご説明しましたが、テーラーメイドの考え方は、個人間のコミュニケーションや職場の人間関係を良好に保つ上でも重要な視点となります。

社員のタイプ分けは、さまざまなマネジメント業務を行う上で非常に重要な参考となるため、コーチングに限らず取り組む価値があるといえるでしょう。

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