ワークサンプルテストを採用で活用する方法とは?準備や設計が重要

あなたの会社はワークサンプルを活用していますか?

日本の経済が堅調な状態が続いているのに比例して、売り手市場も進んでいる昨今の新卒採用市場。優秀な人材をいかに集め就職に結びつけるか。人材との早いタイミングでの接触、また、自社で働くメリットを多方面からアピールできる場として近年、企業・学生双方から注目を集めているのが『ワークサンプル制度(プログラム)』です。

新卒採用は、少子高齢社会により年々新卒学生の数は減少しています。ベネフィット・ワンの調査では2007年に80万人いた就職を希望する学生は、2018年には70万人を切り、減少傾向は継続しています。

就職希望新卒者
出典元『ベネフィット・ワン』就職希望新卒者(大卒、専修卒、高卒)の推移予測

ディスコの調査によると、採用人数を減少させる企業よりも増加させる企業の方が多く、採用活動が厳しくなると回答した企業が約9割にものぼります。

新卒採用の見込み
出典元『株式会社ディスコ キャリタスリサーチ』2019年卒 採用活動の感触等に関する緊急企業調査

労働政策研究・研修機構の調査によると、若年者の離職状況において「休日・休暇などの労働条件」「希望とは異なる業務内容」「職場における人間関係」などのミスマッチによって多くの離職が発生しています。

初職を辞めた理由
出典元『労働政策研究・研修機構』早期離職とその後の就業状況

母集団形成がより難化していく一方で、早期離職につながるミスマッチを防ぐために、グーグルなどでも用いられているワークサンプルを実施するプロセスや必要な準備について説明します。

ワークサンプルテストの意義と実施方法について

ワークサンプルとは、新卒採用時などで選考を受けている求職者に、採用された場合の職務に似た仕事を体験してもらうことで得られる情報のことです。得た情報は、選考の判断材料として使用できます。

ワークサンプルは一般的に「体験入社」や「インターンシップ」などで取得します。一般的な選考手法である面接では、実際のスキルをその場で把握することは非常に難しいことです。体験入社やインターンシップ等の活動を通じてワークサンプルを取得することで、個人の実際のスキルを高い確率で把握できます。結果として、採用のミスマッチを激減させることができます。

ワークサンプルの目的や重要性について

現状また今後の採用市場は「採用人数の確保」が一層難しくなり、採用した人材の「定着率・エンゲージメントの向上」に注力し、量ではなく「質」という視点に移行する必要性が出てきます。

2018年の平均有効求人倍率は1.61倍と過去最高水準を記録し、今後さらに有効求人倍率が高まり、一人の求職者あたりの求人数が増加、人材の奪い合いが発生することが見込まれます。日本に喫緊の課題でもある「労働力人口の減少」も背景にあり、猛スピードで進行しています。2016年に6,648万人あった労働力人口は、2030年には5,880万人、2060年には4,157万人まで減少すると見込まれています。

有効求人倍率
出典元『厚生労働省』一般職業紹介状況(平成30年12月分及び平成30年分)について

労働力人口と労働力率の見通し
出典元『みずほ総合研究所』労働力人口と労働力率の見通し

採用人材の定着率やエンゲージメントの向上のためには、ワークサンプルを取得して採用のミスマッチを防ぐことが最も効果的な手段になります。

ワークサンプルを実施する上で準備すべきこと

ワークサンプルを設計する上で重要な点は大きく3つあります。採用を予定している職種業務に近い内容にすることと、評価するポイントを明確にすること、最後が参加者にフィードバックすることです。

その時点で活躍している社員にインタビューをし、どういったところが評価のポイントか押さえておく必要があります。実際のグループワークやプレゼン時には社員に同席してもらい、見込みがありそうな学生を評価してもらうサポートをお願いしましょう。

ワークサンプルを実施している段階で必要なこと・注意点

ワークサンプルは企業によってもさまざまですが、主には採用ポジションごとに課題を用意し、大体数時間かけて取り組んでもらいます。たとえば「2020年度の採用企画を考えてください」や「社内の人事システムや〇〇の業務フローについて、改善提案をお願いします」等のようなイメージです。

課題に取り組む上で必要な最低限の情報だけを提供し、後は選考を担当するメンバーがサポートしつつ、質問などをしてもらいながら個人のアイデアをまとめるよう促します。

ワークサンプルを設計する上で重要な点は、上記でも説明した通り3点あります。そのためには、優秀な社員にインタビューを実施。評価ポイントを明確化しておくことが重要です。もちろん、実際のワーク時やプレゼン時には、現場の社員に同席してもらい、参加した学生に実際の評価をフィードバックするようにしましょう。

職種別のワークサンプル内容と評価ポイントの一例は、以下のようなものになります。

営業職におけるワークサンプルテスト

自社の商品やサービスを想定し、新規顧客獲得から商談、クロージングまでをプレゼンすることが挙げられます。

評価のポイントとしては、ターゲットとした顧客はどの支店で絞っているのか、プレゼン時のコミュニケーション力と、顧客からの質問への回答力などを確認することがあります。

SE・エンジニア職におけるワークサンプルテスト

システムなどの開発に関わるシミュレーションを実施したり、プロジェクト上発生する課題への対処方法、課題解決能力を評価することが挙げられます。

評価のポイントとしては、要件定義での理解度、問題発生時の対処方法、メンバーとコミュニケーション能力などを確認することがあります。

広報・マーケティング職におけるワークサンプルテスト

自社の商品・サービスを想定し、潜在顧客への認知度向上から購入までの一連の流れを企画しプレゼンすることが挙げられます。

評価のポイントとしては、顧客のペルソナ分析の精度、活用したチャネルの内容とその理由と根拠、効果測定の内容を確認することがあります。

生産技術職におけるワークサンプルテスト

製造コスト削減(1/2に減らすなど)のための手法を考察し、コスト削減を達成するかを考えプレゼンすることが挙げられます。

評価のポイントとしては、人員配置から各工程でのコストや時間などの理解度、納期へのコミットメントの度合いを確認することがあります。

ワークサンプルを最大限活用して、最適な採用を目指す

ワークサンプルとは、体験入社やインターンシップなどで自社の業務を疑似体験してもらうことで、求職者のスキルを見極めることです。
現場の受け入れ体制整備などのコストももちろんかかりますが、企業・求職者双方のミスマッチを解消でき、IT大手グーグルにおいても職務能力を判断できるテストとして研究しており、日本企業においても近年多くの現場で導入されている手法です。
この機会に、ワークサンプルの詳細や自社で活用する機会の有無などについて検討してみてはいかがでしょうか。

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