プラセボ効果とは?思い込みの力がパフォーマンスを向上させる

上司からの期待がプラセボ効果を生み出す

「バイアス」は、英語の「bias」をベースにしている日本での名称(カタカナ語)です。もともとの「bias」の意味は「傾向・先入観・偏見」などがあり、日本で「バイアス」として用いられる場合も同じく「先入観」「偏見」を意味することが多くあります。日常生活においては、心理・心情的な意味で使われることが多く、「上司の意見は常にバイアスがかかっている」と言った場合は、偏見や先入観が混じった意見であるということを指しています。

バイアスはビジネスシーンで用いられることが多い言葉とも言われています。特に、心理学からビジネスに応用されることの多い「確証バイアス」や「認知バイアス」は有名でしょう。一般的な用法としては、「彼の意見はバイアスがかかっている」「あのミーティングの結論にはバイアスがあるのでは…」という文脈で用いられます。

人間は性格や価値観に基づいて行動を行うが、バイアスなどの心理効果によって、良い効果・悪い効果をもたらす可能性があり、ビジネスシーンも含む様々な心理効果が心理学で研究されています。

カオナビの調査によると、上司からの理解が仕事にパフォーマンスに影響を与えると考えている部下は過半数を超えており、実際に上司からの理解があると考えている人ほど職場満足度が高い一方で、過半数以上の部下が上司からの理解が不十分だと感じている実態があります。

上司からの理解が仕事のパフォーマンスに良い影響があるか

出典元『カオナビHRテクノロジー総研』上司は私のことを分かってない!?~「上司と部下の関係性」に関する調査結果1~

今回は、上司からの期待とも関係のある「プラセボ効果」の概要について説明します。

プラセボ効果とは?どんな心理効果なのか

プラセボ効果は「偽薬効果」「プラシーボ効果」とも呼ばれる効果です。本来は効果のない薬でも「効果がある」という言葉を信じると、何らかの改善効果が得られることです。効果の再現性や倫理面の問題もあるため、実際に医療の現場で治療に使われることはありませんが、『思い込みの力』はビジネスや学習、プライベート(恋愛など)でもさまざまなところで活用されています。

プラセボ=『プラシーボ(Placebo)』の語源は、ラテン語の「I shallplease(私を喜ばせるだろう)」に由来していると言われています。医療現場では、患者の気持ちを前向きにさせることを目的とした薬理作用のない薬のことを指すようになったと言われています。過去には薬の代わりとして、乳糖や澱粉、生理食塩水が使われたと言います。

プラセボ効果は薬理作用のないものでもたらされる症状や効果のことをいいます。プラセボ効果は、効果的な場合(治療効果)とその反対(副作用)の両面があります。「この薬は痛みに効く」という言葉を信じて乳糖を飲んだとしましょう。それだけで痛みがなくなったり、逆に、吐き気が出るなどの現象が起こることを言います。プラセボにあたるのが「乳糖」で、プラセボ効果にあたるのが「鎮痛効果(治療効果)」、「吐き気」が副作用であるわけです。

プラセボ効果はどんなビジネスシーンで引き起こされるのか

プラシーボ効果を活用することで、自分が良い仕事をしていると思い込むことができます。それによって、ビジネスで思うような成果を上げることも可能になります。

成功者のプラス発言を素直に受け止める

仕事ができる上司や成功している人物のアドバイスや「こうすれば仕事がうまくいく」というようなティップスを聞いたら、素直に実践することは有効です。

「彼らがいうことだからうまくいくはず」という思い込みとともに、プラシーボ効果として前向きに取り組むようになり、成果を上げるまで自己研鑽し、努力することにつながります。

きっかけを作って「うまくいくはずだ」と自分に言い聞かせる

誰もが仕事がうまくいかないと悩むことは往々にしてあります。そういった時こそプラセボ効果を活用できます。

これ以上不毛なことはないだろうと自分自身に言い聞かせることで、それがきっかけとなって前向きなプラセボ効果が発揮されることが期待できます。

部下への指示に活用する

あなたが上司だとして、部下に何かを依頼する際は、仕事の意義や目的、なぜその人にお願いするのか、期待の言葉と共に話すよう心掛けてみましょう。頼んでいる仕事がいかに責任の大きなものであるか、また部下を心から信頼していることを伝えて、彼らのモチベーションは高まるはずです。

彼らの「自分はできる」という前向きなモチベーション=良いプラシーボ効果を生むことにつながります。

プラセボ効果が企業にもたらすメリットについて

プラセボ効果を組織で実践できるものとして、仕事のできる人や成功したビジネスマンのアドバイスや意見を取り入れるものがあります。有名な人でも優秀な部下でも対象は誰でも構いません。誰もが「この人が言うならば」と思い込めることができる人材であれば、彼らの言葉を活かすことで組織のモチベーションを高め、成果をあげることにつなげられます。

人材育成にも活用することができます。配属時や異動、昇進などのタイミングだけでなく、日常の仕事もただ指名したりお願いするだけでなく、なぜあなたにお願いするのか、意義と目的を期待の言葉とともに伝えることで、相手のやる気をUPさせることができます。「自分は期待されている」と思いこむことで、おおむね誰もが自分のベストをつくそうと頑張るからです。

普段の仕事にこのプラセボ効果を適度につけ加えるだけで、組織運営も円滑になるのです。

プラセボ効果が企業にもたらすデメリットについて

プラセボ効果は、自分や相手を良い方向に思い込ませることで、組織や対人関係に良い空気を生み出すものですが、使い方によっては、悪い効果が現れてしまうこともあります。ある意味「人間の思い込み」というのは強力なので、自分や相手の状態によっては、良かれと思っていた思い込みが、ネガティブな方向に変化していくこともあるのです。

心理的な事象ですので、扱う際は十分配慮することが必要です。

思い込みの力をマネジメントにも活用しよう

プラセボ効果とは思い込みが作用する心理効果であり、優秀であると思いこむことでパフォーマンスが上がる可能性もある心理効果であす。

一方で「ダニング・クルーガー効果」など、能力の低い人ほど根拠がない自信を持ってしまう心理的効果もあるため、相手がどのような思い込みをしているのか、なぜ思い込みをしているのかについては慎重に見極め、相手に合わせた対応が求められます。

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